クルルのおじさん 料理を楽しむ

みをつくし料理帖

みをつくし料理帖」、NHKで連続ドラマ化され今年の5月から放映されました。黒木華さん主演、土曜時代ドラマ。全8回。NHKの前宣伝で主演女優の黒木さんを見た時、「ピンポン、そうそう、この小説の主演はこの女優しかいないと思っていたのよ。同感、納得。やっぱり、やっぱり」。

2011年頃に、このを読んでいました。作者は高田郁さん。全10巻。第一巻は、第一刷が2009年5月、僕が買ったのが、第27刷・2010年6月。第7巻辺りまでは一気に読んでいたのですが、その後、中断状態でした。 

本を中断している時に、NHKの朝ドラで、この主演女優=黒木さんがわき役(とは言っても、その朝ドラの主人公の妹役でけっこう重要な役で人気があったはず)で登場しているドラマがありました。僕はその時に始めて黒木さんを観たと思うのですが、その時の印象で、そのうちにこの本=「みをつくし料理帖」がドラマ化されるときには、この子は主演候補だなあ、と感じたことを覚えています。

 

この本は、文庫の書き下ろし作品。角川春樹事務所「ハルキ文庫」。最近、残りの2冊を買いました。いま読んでいるところです。何故、中断したのか?自分でも何故かなあと思っていた時に、件のドラゴン先生との会話のなかで、なんとドラゴン先生も途中まで読んだが中断している、最後まで読んでいない、ということが分かったのです。ドラゴン先生は、5月からのNHKのドラマも録画して観ているとのことでした。御寮さん役が良いねえと。小説の方は、お互い同じところで中断していたので、”主人公の恋心は、太夫の運命は、御寮さんの息子はこれからどうなるのか?!”と真剣に語り合いました。御寮さん=大阪での発音は「ごりょんさん」、語感が良いですねえ。

 

全部で10巻あります。以下、中断したのは何故か?についての考察と推理です。

1.「八朔の雪」第一刷・2009年5月、僕が買ったのは第27刷・2010年6月です。

2.「花散らしの雨」同・2009年10月、同じく僕が買ったのが第25刷・2011年8月。

3.「想い雲」同・2010年3月、同第12刷・2010年9月。

4.「今朝の春」同・2010年9月、同第6刷・2010年12月。

5.「小夜しぐれ」同・2011年3月、同左。

6.「心星ひとつ」同・2011年8月、同左。

7.「夏天の虹」同・2012年3月、同左。

8.「残月」同・2013年6月、同左。

9.「美雪晴れ」同・2014年2月、僕が買ったのは第11刷・2017年6月。

10.「天の梯」同・2014年8月、同第10刷2017年6月。

全て、文庫本の書き下ろし作品。それぞれの第一刷の年月を見ると分かりますが、第1部から第7 部までは毎年、春・秋の2回出版されています。それが第7部から次の第8部の間が1年以上空いている。作者さんが完結に向けての構想を練るのに時間がかかったのか、体調を崩されたのか寡聞にして存じておりません。前述の通り、僕は第7部までは、次から次へと継続して読んだのですが、第8部で止まっていました。多分、ドラゴン先生も同様。二人そろってというのには何か訳があるはずだ?その時は、よく分からなったのですが、年代順に並べてみてその理由が分かった様に思いました。

 

推理してみますと、僕が読み始めたのは、2011年の7-8月ごろなのでしょう。面白かったので、即、第2部を買った=これが2.の第25刷=2011年8月なので大体の時期が特定できます。その後もドンドン読み続け・・・読みやすい本で、時を忘れるほど面白いですから・・・あっという間に第6部まで読んでしまった。第6部の第一刷は2011年8月ですから、僕が読み始めた頃には既に出版されていた訳ですね。それからが問題。次に行くのに待った!が掛かった。作者の執筆のスピードを追い越してしまったから。約半年お預けを食らい、第7部は発行されてすぐに読んだ(と思います)。その後、前述の通り、作者のブランクで一年以上間が空くことに。第8部が出された時に、すぐに買ったものの、さすがに興味・関心が薄れており、ツンドク状態になったのであろう。読書家?二人(少なくともお一人は大変な読書家ですから)が中断した謎が解けたように思い気持ちがスッキリとしました。

  

時代モノの通俗小説は、あまり読んでないかも知れません。池波の正ちゃんモノくらいかしら。この本は、やはり”料理”がテーマの一つであったから、ついつい買ってしまったのですが、テンポ・展開が早い。あっという間に作者のペースにハマっています。ストーリーもののプロの作品だと感心します。俳句でいうところの付き過ぎ感はある。出来過ぎ、合い過ぎ、とは思うものの読んでいて涙が出てくる場面が沢山ありました。プロの筆力ですねえ。

 

主人公のお名前が”澪”さん。「澪標」=みおつくし、の”澪”ですが、「身を尽くす」が掛けられてます。「食は、人の天なり」と言う名文句も登場します。美味しいモノを喜んで食べて頂く。この主人公は料理人=お仕事ですから、生活が懸かっている。プロとして「ごちそう様を」聞きたい。この主人公の矜持が「食は、人の天なり」と言う言葉に凝縮されています。

 

毎回、料理・献立が出て来て、それが話の進行にも一役も二役も買っています。料理が重要な役割を果たしています。巻末には、そのレシピも記載されています。テレビは2回ほどしか見ませんでしたが、番組の最後に、「きょうの料理」にも出ている若手のハンサムな料理研究家が登場してその料理を解説、主人公の黒木さんがドラマ役のままの恰好で料理していました。この役作りのために練習されたのか、もともとお料理大好きなのか、庖丁捌きも自然体で感心しました。

 

話がそれますが・・・・、ウイスキーのコマーシャルで有名な人気のある女優の方、こんな女将さんがやっている小料理屋、カウンター・バーならば是非に足を運びたいと思わせる、世の男性、それも、単身赴任・おひとりさまには多数のフアンがいらっしゃると思います。この方が主役の料理の取材番組をたまたま見ました。そのなかで、ご本人が料理される場面がありました。庖丁捌きも手慣れたもの。さすが!、と思ったのですが、指先が透明ながらもヒカリ輝いている。マネキュアをしたキレイな指先でありました。プロデューサーの設定が悪かったのか、ご本人が料理をする番組でマネキュア付けたままというのは、残念、これで少なくともフアンを一人無くしたかも知れません。結構、繊細なおじさん心です。

 

江戸時代にはマネキュアが無くて何よりでした。我らが”澪坊”は、親しみの持てる手と指であったと思います。

その2.に続く。

 

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これが日向の「”平兵衛酢”=へべす」です。送ってもらいました。澪坊にあげたら、どんな料理に使うのかしら。2017年9月17日、撮影。

足掛け三年

このブログを開始してから、足掛け3年になりました!。

これが「足掛け」の正しい使い方かどうかやや不安なのですが、「足掛け」というのは面白い言葉で、「年・月・日などを計算する場合、始めと終わりの端数を一として計算する時に使う語」(大辞林)と説明されています。

例えば、2000年12月に始まって2002年1月で終了したなら、2000年、2001年、2002年をそれぞれ一年と数えますから、足掛け三年と言います。これは間違いなく正しい使い方。敬愛する先輩の一人に、昔、本当にこのようなタイミングでニューヨーク駐在をされた方がおられました。優秀な方なので、はやく日本の本社に戻せ、ということで一年チョットの駐在で帰国された訳ですが、ご本人(関西ご出身でシャレもツッコミも得意な方)は、「一年チョットで戻ったというのはカッコ悪いわ。俺は、足掛け三年のニューヨーク駐在を経験してきたんや」とおっしゃってました。言葉的には正確な表現だと今でも感心しております。

 

僕の場合、ブログの第一回が2016年9月2日で、今日が2017年9月7日ですから、一年チョット継続出来た!ということだけなのですが、これを年齢ベースで表現すると「このブログを開始してから、早いモノで、足掛け三年になります」となる訳です。僕の誕生日は、1950年9月3日。65歳の最後の日に開始して、最近67歳になった訳ですから、年齢ベース65歳、66歳、67歳の足掛け三年です。決して間違った使い方ではないことを祈りたい。

 

この記事がちょうど50回目になります。開始してしばらくしたら、”いいね!”マークを頂きました。一か月ほどしたら、書き込みも頂戴しました。初めての書き込みを頂いた時には大変に感激してしまいました。『先輩』10/22、に記載した通りです。反応を頂けるというのは、本当に励みになります。cha師匠、感謝です。riicccsさん、いつも本当にありがとう。また、継続出来ているのはハードが機能してくれているからです。パソコンが動かない、接続が出来ない、写真の掲載が出来ない等々、僕は機械オンチのようですから全くお手上げになります。エキプロ(『京都五山送り火』の写真を参照ください)にはお世話になりっぱなしです。この場を借りまして今日までこのブログを内外で支えて頂いている皆様方に心よりの御礼、それから、引き続き、適宜・適切な反応を下さいます様にお願いを申し上げる次第です。

 

週に一回更新を出来れば上出来と思っていましたが、やはり、チトしんどい。出張も旅行もあって単身マンションを離れることが結構あります。パソコンを持参して出かけることもたまにはやるのですが物理的に重いのに閉口します。イロイロな意味で、継続することの難しさを痛感するところです。一年=約53週間のなかでの50回ですから、まあまあの回数かなあ。とにかく、楽しんでやることを忘れないようにと。ブログを継続するのにストレス感じるようになったら、それこそアホみたい、ですからね。

 

過去2-3回で、「とりあえずの集大成」を書けたのはよかったと思っています。自分なりの一つの区切りです。最初にこのブログをやる時の所信表明は青臭くて肩に力が入っていたなとかなり恥ずかしいものがありますが、自分なりにはあまりブレることもなく”単身の生活をしているおじさん”の立ち位置からイロイロと勉強になったと感じています。そう言えば「おひとりさま』と言う言葉に出会ったのも、このブログのお陰、より関心を持っていたからかも知れません。

 

仕事のことを考えると単身生活はいつまでも続くものではありません。この一両年くらいの期間には留守宅ベースの生活に戻る可能性の方が高いと思います。『同期会』(2016年11月3日)で書きました通り、カミさんとの間合いもよく考えながら、今からの生活のパターンを”創って”みたいと思っています。日野原先生、あっちから見ててねえ。今年も10月後半に、この同期会の開催が決まってますから、その後の、皆さんの生活ぶりを参考にさせて頂こうと楽しみにしています。

 

今年の僕の誕生日は家族全員集合して食事会が出来ました。長男夫婦、長女夫婦と孫(1歳)、次女夫婦と孫(3歳)、焼き肉を食べて盛り上がりました。それぞれからプレゼントを頂戴しました。嬉しいものですね。食事は、やはり、家族、友人、誰とでも楽しくワイワイ、ギャーギャー言いながら食べるのが良いですね。お昼ということもあり、飲み過ぎることも無くお酒を味わうことが出来ました(ちょっと、飲み足りなかったかな)。

・・・一人の時は”健康のために食べる”というのは本当に正解なのかなあ、と自問自答しております。一人の時も出来るだけ楽しんで食べたいと思いますが、そうすると、ついつい食べ過ぎ(飲み過ぎ)になってしまうのでしょうねえ。やはり、ドミニック・ローホーさんは奥が深いのか。

 

『ごちそうさまが聞きたくてvs単身おじさんの朝ご飯』(2016年10月5日)の通り、今までは、単身おじさんの料理・食事でしたが、今からは「ごちそうさまが聞きたくて」も頭に入れながらの修行をした方が面白いのかなあ、と考え始めているクルルのおじさんです。

 

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 みんなからのプレゼント。その1.お箸:葛飾区生まれの吉成金房さん作。箸先が繊細、全ての工程をお一人で作られている。その2.箸置きとお皿(平皿):石巻市雄勝町名産の雄勝玄昌石から作られるテーブルウエア。

ドミニック方式で総菜をお皿とお盆に載せて、単身おじさんの一人メシ。360円のお刺身も立派に見える(見える訳ないか)。

  

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みんなからのプレゼント、その3.お酢シリーズ第二弾。今回はバルサミコ酢を頂戴しました。

Aceto Balasamico, Terra Del Tuono.

封を切るのを躊躇ってしまうような。楽しくソテーかマリネしようっと。

 

今までに紹介した本です。参考までに。僕の備忘録です。

●「シンプルに暮らす」ドミニック・ローホー著、笹根由恵訳、中経出版、2011年4月第一刷。副題は、”心から喜びを感じる食べ方、飲み方、人生の過ごし方”。

・・・体質改善=とりあえずの集大成:食べ物編・その2.(2017/8/27)

●「平静の心」・・・オスラー博士講演集。新訂増補版。日野原重明・仁木久恵 訳。医学書院。1983年9月に第一版第一刷が発行、2014年8月に新訂増補版第7刷。

・・・日野原先生のこと (2017/7/31)

●「世界に広がる 日本の酢の文化」。奥村彪生監修、岩崎信也著、ミツカングループ企画。2003年1月初版。

●「鮨 そのほか」新潮文庫阿川弘之平成27年9月発行。

・・・お酢の話、その2.(2017/7/17)

●「有次と庖丁」。江弘毅著。新潮社。2014年3月初版。

・・・庖丁(2017/6/11)

● 「食べる力」---口腔医療革命---塩田芳享著。文春文庫、2017年1月20日第一刷発行

・・・『食べる力』(2017/4/7)

●「俳句と暮らす」、小川軽舟著、中央新書。2016年12月25日発行。

・・・台所俳句(2017/3/29)

●「命の響き」左手のピアニスト、生きる勇気をくれる23の言葉。舘野泉著、集英社

・・・「3・11」(2017/3/19)

●「ごみと日本人=衛生・倹約・リサイクルからみる近代史」、稲村光郎著、ミネルヴァ書房、2015年6月第一刷発行。

・・・『ごみと日本人』(2017/3/7)

●「おいしく食べて元気に老いる」吉沢久子、高見澤たか子、大和書房、2001年9月第一刷。

●「インド・カレー伝」、リジー・コリンガム著。河出書房、2016年3月初版発行。

 ・・・両方ともに「カレーライス」(2017/3/2)。

●「純米酒を極める」、上原浩著、光文社・知恵の森文庫。2002年12月刊行を文庫化、2011年1月初版。

●「純米酒・匠の技と伝統」、同、角川ソフィア文庫。2002年ダイアモンド社刊行を改題。2015年3月初版。

・・・日本酒(2017/2/20)

●「あなたの体は9割が細菌-----微生物の生態系が崩れはじめた-----」アランナ・コリン著、河出書房出版、

・・・ 共生微生物(2017/1/23) 

●「賞味期限のウソーー食品ロスはなぜ生まれるのか」井出留美著、幻冬舎新書

・・・食品ロス(2016/12/14)

●「犬と鬼・・・知られざる日本の肖像」、アレックス・カー、講談社、2002年4月第一刷。

・・・COOL JAPAN(2016/11/20)

●「キッチンの歴史、料理道具が変えた人類の食文化」、B・ウイルソン著、河出書房、2014年1月初版。

・・・ひと手間(2016/11/13)

●「ザ・フェミニズム」、上野千鶴子小倉千加子

●「女ぎらい・ニッポンのミソジニー」、上野千鶴子

・・・同期会(2016/11/3)

●「男おひとりさま道」、上野千鶴子

・・・男おひとりさま(2016/10/12)

●「ごちそうさまが聞きたくて」

●「もう一度、ごちそうさまが聞きたくて」、栗原はるみ

・・・ごちそうさまが聞きたくてvs単身おじさんの朝ごはん(2016/10/5) 

●「おいしさの人類史」、ジョン・マッケイド、

・・・続・料理って(2016/9/29)

●「ああ言えばこう食う」、他二冊、阿川佐和子檀ふみ

・・・図書館 (2016/9/19)

●「辰巳芳子の展開料理」、辰巳芳子、ソニーマガジンズ、2009年10月初版第一刷

●「スラムダンク」、全24巻、

・・・私の本棚(2016/9/18)

●「今日の料理」、2007年4月号

・・・「今日の料理」、2007年4月号 (2016/9/8)。今から考えてもこの本が全ての始まりですかねえ。

●「料理の四面体」、玉村富男、

●「人間は料理をする」、上・下、マイケル・ポーラン

・・・料理って? (2016/9/2) 

 

結構イロイロな本が登場しておりました。並べてみると面白いものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

体質改善=とりあえずの集大成:食べ物編・その2.

 食べ物編(その1)の最後に記載しました通り、僕は真正面から ”これを食べると体質改善に効果あり!血圧によい様々な成分を持つ食材を食べる”ことを心掛けようとしています。

 いよいよメインデッシュ、主食の紹介です。そもそも料理と食事の話ですから、何を食べるか、どう食べるか、また、どういう順序で食べるか、がポイント=主要テーマになるのですが、僕の場合、どれだけ食べるか、どれだけ飲むか(もちろん、アルコールのことです)が、より重要なポイントだと大反省しております。

「食べ物編(その1)」を書いた後、すぐに、この「その2.」を書いていたのですが、使っているパソコン君が急に夏バテ?を起こし、はたまた、機嫌を損ねてしまい?、しばらくの間、使うことが出来なくなりました。その間『京都五山送り火』で記載した通り大反省することがあり、今まで以上に落ち込んでおりました。世の中、上手く出来ているもので、こういう時、自分なりにもがき苦しんでいると何かに当たるものです。古本屋でプラプラしていましたら目から鱗の本に出会いました。

 

『シンプルに暮らす』ドミニック・ローホー著、笹根由恵訳、中経出版、2011年4月第一刷。副題は、”心から喜びを感じる食べ方、飲み方、人生の過ごし方”。

著者は、フランスの女性。年齢は記載がありませんでしたが、日本に30年滞在されている由。禅、墨絵を学ばれ、日本の精神文化に通じておられる方。言ってみれば、フランスの方に、日本文化、日本料理を基にした生き方を教わったようなもので、感心するやら、情けないやら、恥ずかしいやら。例によって、話がかなり、ヨコ道にそれますが、胸に突き刺さった彼女の主張を書きます。

 

冒頭から凄いです。食事、食べ方についてです。

●今の私たちは、満足と言う言葉を忘れ、常に何か流し込まずにはいられないマシンのようになっていませんか?。

・・・以下、インパクトがあったところを抜き出します。

●心身の状態をよく知り、大切に出来るのは、自分だけです。生き生きと暮らすために「食」を整える。身体の声に耳を傾ける。

●空腹感と満足感をきちんと感じられるように。食べ物を飲み込もうとする瞬間に、もう一度ゆっくりと噛む。ダイエットではなく自制心を持つ。自分の身体を守ると心に決める。

・・・家で食事するときの「黄金ルール」が書かれています。僕も含め、特におひとりさまには絶対に必要なことかと。

●料理しながら食べたり飲んだりしない。

●冷蔵庫、棚から出してじかに食べることは絶対にしない。必ずお皿、お椀に移す。座って食べる。

●必ずスープかサラダから食べ始める。

●誰かと一緒のときは楽しむために食べる、一人のときは健康のために食べる。

・・・次が、彼女の哲学だと思います。

●量を控えた良い食事は、シンプルな暮らしの根幹となる。それは、節度ある行動につながり、自らと周囲を敬う気持ちを育む。そして、自らの世界観とでも呼ぶべきものを確立していくことにつながる。

 

 ・・・そして、今の僕にとっての一番の金言は、

●喉が渇いた時に飲むべきなのは、水だけなのです。水以外の飲料は、楽しんだり、リラックスしたり、集中したりするためのもの。アルコールは「味わう」ものです。

・・・そうなんですよね。スミマセン。お酒はもっと味わって飲まないと。浴びるように飲むのは何かが欠落しているからなのでしょうね。おっしゃる通りだと反省しております。

 ・・・以下は、若干の技術的な話ですが、この方に言われると、思想が背景にありそうで、なるほど!と納得してしまいます。

●家庭でも一皿に盛り付けて食事する。小さな器を使う。(日本の)お椀の魅力を感じて食事をする。お盆に器、お皿を載せて食べる。

 ・・・そして最後に、次が、この方の極意だと思います。

●料理をして、控えめに、楽しんで食べる。

 

フランスの方というのは、たまに、特に思想・哲学の分野とかで、着眼点とか、発想力とか面白い方がいらっしゃって感心することがあります。『21世紀の資本』のピケテイさんなんかもそうですよね。このローホーさん、日本の文化、食生活を大変に評価されています。こんな方に日本を評価してもらえて嬉しいなあ、と思いつつ、外人から指摘されるまで、腹に落ちていない自分が情けないなあと感じたり。まだまだ発展途上の新老人の思いです。

 

ようやく、今回のテーマに戻りますが、

高血圧改善の食事法=『DASH :dietary approaches to stop hypertension』

というそうです。 基本の考え方は、ナトリウム(=塩分)を排出する効果のある、カリウム・カルシウム・マグネシウムを豊富に含む食材=海藻類、色の濃い野菜、豆類、イモ類、果物を積極的に取る、というものと理解しています。

 

効果ありと言われる食材のなかで、僕が気にいっているモノは、かぼちゃ、玉ねぎ、ニンジン、ワカメ、ひじき、モズク、キノコ、納豆、豆類、青魚、タコ、レバー、等々。僕でも出来る料理を抜き出しておきます。

<主食系>

●納豆ご飯・・・何んと言っても納豆です。クックパッドの「クルルのおじさん」のキッチンにレシピ掲載しております。ご参照ください。

ラタトゥイユ・・・イロモノ野菜をいっぱい取れるお料理。冷やしても美味しい。作り置き・可。結構モチマス。

●ミネストローネスープ・・・同上。

●青魚のエスカベッシュ風・・・「戦艦ヤマト」での料理第一号です(6月1日『中華鍋』に写真があります)。これもクックパッドに掲載しました。命名は師匠のchaさんです。

●ザワ―クラウト風(キャベツ)・・・ホットドッグが最高。ソーセージと煮込んでも。

●カレーライス ・・・思い出いっぱい、日本の国民食ですね。野菜いっぱいカレーが最高です。3月2日『カレーライス』をご参照ください。

●炒飯・・・酢タマネギのチャーハンは、クックパッドに載せました。最近は、イロイロなバージョンのチャーハンにお酢を加えて食べております。

●焼きそば ・・・中華あんかけ風には、酢を加えて食べると美味しいですね。

書いていても、我ながら、相変わらず炭水化物系が大好きなのがよく分かります。食べ方と量の問題ですね。この後、<サラダ系>、<メインデッシュ系>も記載しようと思っていたのですが、限りなく続いてしまいそうなので、この辺りで割愛します。折に触れ、これは!と思うものを記載するようにします。

  

以前に記載したかと思いますが、「腹八分目では無い、腹六分目と心がけよ」。僕の尊敬する先輩の格言です。この方は、僕よりも一回り以上の年長さんですが、多分「日野原さん越え」を実現されると思います。研究開発ではいまだに現役以上の興味・関心を持ち続けられており、その分野での発信を続けられています。

 

最後にローホーさんに一言だけ反撃。食べる順序、”野菜を先に食べるべし”、言われなくても前から知っとったあよお。

 

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日光東照宮。陽明門、平成の大修理が完了。2017年3月から四年振りのお披露目とか。大おばあちゃんは、頑張って、陽明門まで自力で行きました。

 

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早朝の男体山。瞬間、頂上が見えました。一人で朝の散歩です。歩け、歩け。

 

京都五山送り火......反省の記

8月16日、京都五山送り火を見に行きました。平安神宮の近くにあるマンションの三階から、午後8時点火の「如意ケ嶽の大文字」をのんびりと楽しむことが出来ました。昨年も同じ場所で見ていたのですが、雨のため残念ながら途中で打ち切りになりました。お陰様で二回目にして良いお天気に恵まれました。

 

 ドラゴン先生の京都のマンションです。ドラゴン先生は、このブログでも登場して頂いてますが、普段から大変にお世話になっている先生です。名古屋の能楽堂での「名古屋伝統文化を楽しむ会」に招待して頂いたり(3月7日『ごみと日本人』)、何と言っても中華鍋「戦艦ヤマト」をプレゼントしてくれた方です(6月1日『中華鍋』)。読書家にして料理大好きおじさん、上野千鶴子さんに精通されており、海原万里さんの大フアンです。そして、本当の姿は・・・多羅尾伴内ではありません。まあ、お酒を楽しくお付き合いさせて頂ける兄貴分(実際に僕の兄と同年配と思います)ということで。

 

僕たちが楽しんだのは午後8時に点火される東山如意ケ嶽の大文字ですが、その後、送り火は、5分刻みに合計五か所で点火が継続します。五山送り火です。その四番目は「左大文字」。この左大文字では、地元住民の皆さんによる保存会が中心になって運営をされているのですが、今年から、その保存会の会員資格を従来の男系のみの世襲制から女系の男子にも広げるように改めたそうです。伝承では、左大文字の送り火はかつて、地域代表者の惣代が中心となって執り行われた。神聖なものとされる火を扱うため、それぞれの家系では代々男系が継いできていたと。新聞の見出しには「京の伝統に少子化の波」と書かれてました(8月15日、中日新聞)。僕はこの種の話には全く疎いほうですが、時代の変化に沿って対応していくのがよかろうと何の違和感もありません。「送り火」の運営でもこれだけ話題になるのですから、「平成」以降の次の時代の在り方がなかなか纏まりがつかないのも理解できそうな気がします。

 

今回の参加者は、ドラゴン先生と僕以外には、僕の会社の若手の役員(あくまでもドラゴン先生と僕の年齢と比較しての若手です。世間一般的に言えば、おじさん、でしょう)。彼は、常日頃、尊敬するドラゴン先生と語りあえる機会を持てるならばと積極的に自主参加。それから、昨年同様、京都在住のドラゴン先生の娘さんご夫妻がご参戦。お二人とも、まだ二度目の歓談の機会ですが、爽やかな、かつ、お酒大好きの方(旦那さん。奥様も?)で楽しく歓談させてもらいました。京都の美味しいお惣菜をツマミにして、ビール、日本酒、焼酎、etc etc。道中、先生自らが名物コロッケを揚げていただいたりして。時の過ぎるのも忘れるほどの盛り上がり・・・・。この辺りから、表題にある「反省の記」になるのですが、”時の過ぎるのも忘れるほど”飲んでいたのは、どうも、僕一人であったような。皆さん、所謂、大人の飲み方。コロッケを美味しく頂き、娘さんご夫妻が帰られた辺りまでは記憶にあるのですが・・・。気が着いた時には、マンションの一部屋で朝を迎えておりました。

 

懺悔が続きますが、このような飲み方は慎もうと思っていた矢先であったため、自分でも自分のアホさ加減にアホらしくなってしまった訳です。じつは、この半年ほどで、近親で同じくお酒大好きおにいさん、おじさんがそれぞれお酒の飲み過ぎにより、皆に心配をかけた事件が三件も起こっておりました。他人様に迷惑をかけた訳では全くありませんが、救急車が呼ばれたり、病院に入院したりと。幸いに三件とも大事には至りませんでしたが、それぞれの家族がどれだけ心配したことか。僕も飲み過ぎることが多々あり。決して、他人様にご迷惑をかけることは無いと自負してはおりますが、自分自身そして家族のことを考えるとあまり無茶な飲み方はそろそろ卒業しなければと考えていた訳です。お酒を飲んで楽しくなって、そして調子に乗って更に飲み過ぎる、こんな時、どうしたら上手く歯止めをかけることができるのかしら、僕にとって古くて新しいテーマですが、現実的・具体的な対応策を考えないといけない重要課題になりました。

 

ゆっくりとお茶を頂き、呼吸を整えさせて頂いてから、ドラゴン先生のお誘いで朝食を取りに出かけました。洒落たカフェに連れて行ってもらいました。京都ということろは、やはり、奥が深いと感じます。街の一角にある地元の方々が自然体で通っているカフェが観光のスポットになっています。観光客らしき方々も多数来ている。地元のおじさん連中と観光のおにいさん・おねいちゃん、その両者が全く違和感なく溶け込んでいる。観光客はカフェの写真を撮ったりしているが地元の方は全く気にしていない。それがまた自然な風情を醸し出している。面白い場所ですねえ。

さらにさらに、朝食の後、酔い覚ましと腹ごなしを兼ねて、ドラゴン先生に案内していただき、近所を散策しました。近所と言っても、名所旧跡ばかりです。岡崎公園から平安神宮、更に、黒谷に入って真如堂まで散策しました。この辺りは先生のお気に入りの散策コース。勝手知ったる散策コースだからということもあるとは思いますが、チョット、裏通りに入ると落ち着いた味わいのある街並みと道並みが続きます。先生のマンションの立地が特に素晴らしい場所だからとは思いますが、この環境が、京都人の贅沢なんだなあとつくづくと感じさせられました。

 

お土産に僕の大好きな老舗のおじゃこ、ちりめんを頂きました。アツアツのご飯にぶっかけて食べると最高です。その日の夜に反省しながら頂きました。美味しかったです。 

 

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中日新聞(8月15日)、日経新聞(同16日)の記事。

ドラゴン先生が撮影した「大」の字点火の写真と、翌朝の同じ場所の写真を掲載しようと思っていたのですが、キャパが十分でないのか、僕の技では上手く掲載出来ませんでした。望遠で2-3㎞先の「大」の字がクッキリと写っていたのにお見せ出来なくて残念です。

ちなみに、日経記事によると、山梨の「大」は発光ダイオードによるもの。LEDライトによる送り火は山梨だけであろうと。また、秋田では「大」ではなく、「犬」=秋田犬の「犬文字焼き」とか。京都以外では女系男子云々は関係の無い世界なのでしょうね。

  

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<2017年8月28日に追加掲載です>

・・・うちの専門家(今後、エキプロと称します)に技を駆使してもらい、掲載することが出来ました。ドラゴン先生の撮影です。 3㎞ほど先の送り火がこんなに臨場感あり。熱くて火傷しそう。先生の腕が良いのか文明の進歩か、はたまた、その合わせ技か。

 

 

 

 

体質改善⇒とりあえずの集大成:運動編

いよいよ運動編です。高血圧体質の改善に適度・適切な運動が良いことは、ほぼ、全ての人が同意すると思うのですが、なかなか継続できていないのが実態かと思います。『お酢の話』(7月13日)で書いた通り、僕も通勤・ゴルフでは可能な限り「歩く」、公営のプールが近くにあるので「泳ぐ」ことを心掛けていますが、なかなか続きません。継続が力なりと思います。継続させることが出来るかどうかがキーだと痛感します。

 

公営のプールというのは安くて便利で、本当に有難い存在と思うのですが、なかなか続けることが出来ません。簡単に利用できる、そして、大した負担無く行けることが、逆に、定期的に行くことをサボらせるのか。少し前、自分自身に対して金銭的なプレッシャーをかけて私営のジム・プールの設備あるスポーツクラブの会員になることで、継続に繋がるのではと考え、近くのスポーツクラブの門を叩いたことがありました。有名な全国展開しているスポーツクラブです。

見学スペースから見ると沢山の人がエアロビクス的な運動をやっているのにビックリ。スタイルの良い女性のインストラクターの動きをフォローして皆さん頑張ってます。こういう集団のなかに入ってレッスンを一緒にやれば継続に結びつくのかもと、受付で入会の手続きを開始しました。ところが、入会受付の窓口の対応がよろしく無い。新老人(自分では若いと思っているのですが・・・)に対してタブレットをポンと渡し「画面の表示に従って入力していってください」と。こちらはもう少しアナログ的な説明をお聞きしながら、自分が継続出来るだろうとの気持ちを確認した上で入会したいと思っていたのですが、イメージ的には「問答無用、四の五の言わず入力せよ」てな印象を受けてしまいました。日野原さんの「耐えること」を思い出しながら、タブレットの入力画面と悪戦苦闘。新老人は、機種が違うと入力切替等々でまごつき、また、眼鏡も事務用のモノが無い時には大変に苦労するものです。それでも、汗を掻きながらも入力を進めたのですが、途中、入力項目にかなり詳細な個人情報を要求する欄がありました。通常であれば「この情報は特定目的のみに使用する」等々の但し書きがあって然るべきと思うのですが、その記載は見当たらず。これは確認しておくべきだろうと、窓口さんに話かけると「どなたにでも全て同じように入力してもらっています」と訳の分からない説明があり、また、極めて不愉快そうな表情でのお答えでした。事ここに至り、我慢できず。自分の「耐える」キャパ不足は横に置いてですが、”この窓口の対応ぶりでは、このクラブの運営全体が思いやられる。きっと、顧客に目線を合わせたものではないだろう”との疑念が高まり、入会を辞めようと思ってしまいました。途中まで入力したデータを削除し、退席。窓口さんは、驚いたように何か弁明するようなことをおっしゃってましたが、僕の方も残念な気持ちでありました。そんな訳で、今でも、自分自身で継続出来る運動を模索し続けているところです。

ちなみにイライラするのは、高血圧に無関係では無いです。ストレスを少なくする、イラッと来たら、その時の自分を客観して温和に行動する、次の行動をコントロールするというのが高血圧体質を是正する正解のようです。僕は、まだまだ修行が足りません。

 

継続に必要なことは、「簡単に出来ること、そして、どこでも出来ること。余り欲張らないでそこそこの負荷で満足すること。自分に適している運動を自分なりにルーテイン化すること」と考えています。

漸く本題に入りますが、高血圧対策に適した運動は、所謂、有酸素運動です。ウオーキング、ジョギング、水泳、水中ウォーク等々がお薦めの運動とのことです。そして、ふくらはぎの大切さが指摘されます。一世風靡した「ふくらはぎ健康法」です。人間の血液は重力の影響で、70%は下半身に集まっている。ふくらはぎの筋肉が収縮・拡張することで血液が心臓に還流。年を取ってふくらはぎの筋力が衰えるとふくらはぎのポンプ機能が低下。歩くことが健康の基本ということになります。

このコンセプトの下で、最近僕がやっているルーティンを紹介します。いろんな本(7月17日『お酢の話、その2.』の写真をご参照ください)を見て、血圧改善に効果ありと記載されているモノから、自分が継続出来そうなものを組み合わせたものです。ストレッチ、マッサージ系が中心です。

 

●朝起きてベッドの中で寝たまま、ゆっくりと、

・・・足首を回す(左右それぞれ30回)。足の指を広げる=足指グーパー運動(左右それぞれ10回)。ふくらはぎを伸ばす(左右それぞれ10回)。これらは準備体操みたいなイメージです。

●ベッドに腰掛けて、

・・・①ふくらはぎをマッサージ(太ももを上げて膝から下を脱力した状態=ふくらはぎには全く力が入っていない状態にして)。下から上に、左右それぞれ30回。この時、呼吸は、吸って、長ーく吐く。3秒吸って、7秒吐くイメージ。

・・・②右ひざの上に、左の足首をのせる。左の足指の間に、右手の指を挟む。右手の親指が左足の親指の上にくる。右手と左足の指を挟んだままで、足首を前後左右に回す。左右それぞれ30回。(これは最初、かなりキツイかもしれません。僕は大変に痛かったです。慣れれば、簡単に指を挟めます。手の親指で足の親指の腹のところ(=「太白」というツボです)を揉みながら回すと効果的です。

・・・③スクワット。無理のない範囲で。ゆっくり10回、元気があれば、10回を2セット、3セット。スクワットは、くれぐれも膝に負荷をかけないように。これが肝要です=背筋を伸ばして胸を張り、おしりを突き出すような恰好が膝に余計な負担をかけない。

朝、これだけやって血圧計で計測すると上下とも10前後は低くなっているように思います。これで体質改善につながっていると考えて良いのか、その時だけの運動の効果と思うべきなのか、まだ、不案内なのですが、今は体質改善につながるものと信じて続けております。

 

●とにかく歩く

前にも書きましたが、通勤途上のエレベーター・エスカレーターは出来るだけ乗らない、階段を歩く。ゴルフをする時も出来るだけカートに乗らない。芝生の上を気持ちよく歩く、それがゴルフの楽しみの一つと考える(但し、自分の体調をよくコントロールしてやることが肝要です。無理はいけません、特に暑い時。)。 

会社の仲間と「山歩きの会」を半年に一回は開催しています。山を登る、山を歩くというのは運動以上の面白味があります。気分爽快になります。山はどんなに低い山でもキツイものです。とにかく、最後まで自分の足で降りてこないと話になりません。”しんどいからこの辺でお終い”と言えない。たまにはチョット無理してでも体を動かさざるを得ないことをやるのも良いことだと思っています。出来れば、もう少し回数を増やしたいなあ。日向にいる時には一人でよく登りました。自分の体力に自信があったからでしょう。今は、仲間と一緒に行くことにしています。

 

●会社・事務所でのラジオ体操

うちの会社・本社工場では、朝と午後の二回、音楽に合わせてラジオ体操をやっています。僕もケッコウ真剣にやっています。これは大変に良いと思います。膝をゆっくり十分に屈伸させる、腕を大きく振る、手足を伸ばす。大変によく出来たストレッチ体操です。

テレビのラジオ体操をDVDにコピーして友達に配布している先輩がいます。もらった方がご家族共々、毎日、そのDVDを観てラジオ体操している、体の調子が良くなったと喜ばれているとか。

 

  ●事務仕事をしている時間帯に・・・③は、机に向かって事務作業をしている時、一時間に一度位やるのがお薦めです。それに加えて、直立姿勢で、かかと上げ運動(一回あたり、50-60回ほど上げ下げする)と組み合わせるとより効果的です。

 

●お風呂でのんびりと・・・①、②は、ぬるめのお風呂に腰下のみ浸かりながらやると気持ち良いです。これも大変に効果的です。

 

 ●ツボ・マッサージ・・・喉仏の両側に「人迎(ジンケイ)」というツボがあります。指を押さえるとドクドクと脈打っているところです。息を吐きながら5秒ほど押し、息を吸いながら5秒ほど離す。これを左右、5回ほど繰り返す。体質改善につながるものか、その時だけ効果がでるだけのものか不案内ですが、少なくとも、カッカする時に手をそっと添えると冷静になれるそうです。スポーツジムの受付では、このツボを押すことを忘れておりました。

 

●そしてよく寝ること。・・・効果的な時間にぐっすりと休めるように寝ること。夜の10時から朝の2時の間が、眠りの質が最も高い。細胞の修復と再生にかかわる成長ホルモンの分泌が盛んになる時間とのことです。夜の10時に毎日寝るというのは、至難の業かと思いますが、早や寝・早起きは理屈に合っているようです。僕は、昔は夜更かしの方でしたが、最近は、なんとか夜の12時前にはベッドに入っているよう心掛けています。最も、その後も、本を読んでるかもしれませんが・・・。

 

 

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 奥日光、湯滝。かみさんのお母さん(大おばあちゃん)、お姉さんと四人で。往年の美女三人に囲まれての旅行です。湯滝は、中禅寺湖男体山を抜け更に奥に入ったところ。近くの駐車場から歩いて行ける名瀑です。真ん中の岩が、滝に打たれるお不動様に見えると。大おばあちゃんは歩くのはやや大変なのですが、ミンナに助けられ、ちゃんと湯滝のビューポイントまで足を運びました。偉い!。旅行中、食事は娘に負けず堂々の完食でした。2017年8月20日撮影。

 

●百歳の母の完食山笑う 木村しづを 日経俳壇(4月15日)

・・・うちの大おばあちゃんは、もう少しお若いです。

 

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湯滝の傍にある蕎麦屋さん。店頭で、鮎の塩焼き・団子の串焼きを焼いてます。これも、大おばあちゃんはしっかりと食べました。

 

 

 

 

体質改善=とりあえずの集大成:食べ物編

大変に仰々しいタイトルになりました。この半年ほどの試行錯誤のまとめです。薬に頼らず体質改善を試みることで正常な血圧を取り戻したいという気持ちが原点です。体質改善の要諦は、一に適度・適切な運動、二に食事の量と質、三は敢えて言えばストレスフリーの生活。この三つの持続を心掛けることで自分の体質を正常な血圧水準のモノに改善したいと思っています。まあ、体質は個人によってかなり異なるものでしょうから、どれだけ普遍性があるのかは全く不案内ですので、僕の備忘録的なモノ程度とご理解頂ければ幸いです。

 

今回は、食べ物編です。「お酢」が中心になっています。分量は一人分のつもりですが、やや多めかも知れません。自分で試してみて継続できているものを紹介します。

 

まずは、ドリンク系です。

●豆乳ベースのお酢ドリンク

作り方:①豆乳150㏄、②お酢(米酢)大さじ2、③沖縄・奄美のきびオリゴ大さじ2、④しょうが(チューブものでOK、2㎝分)をシェーカーに投入してシェイクするだけ。

ポイントは、シェーカーでシェイクすること。それから、③のリキッドのきびオリゴです。教科書では、黒砂糖をかき混ぜる、と説明されていたのですが、これはあまり上手く混ざらない。上手く出来ないというのは、ストレスを感じて、継続する気持ちが失せてしまう。手前ミソで恐縮ですが、その点③を使うと手軽にスッキリ簡単に出来ます。これが継続出来る大切な要点だと感じております。量は、適宜、調整して下さい。

 

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2017年8月12日、撮影。このシェーカーが優れものです。お隣の「沖縄・奄美のきびオリゴ」と伴に無くてはならないモノになってます。

 

●甘酒のお酢ドリンク

作り方:豆乳の代わりに甘酒を入れるだけ。甘酒に③を加えると甘くなり過ぎと思いがちですが、逆に、お酢の口当たりが柔らかくなって飲みやすくなります。シェイクが重くなりますが、豪快にシェイクして下さい。

・・・一種類だけだとどうしても飽きてしまうので、二種類を準備しています。きょうの料理ビギナーズ2017年7月号のレシピを参考にしました。お酢ドリンクに慣れれば、ベースは何でもOKになります。トマトジュース(食塩無添加のもの)、牛乳でもいけます(ドロッとなりますが)。

ちなみに、酸性度の高い飲食物が原因で歯が溶ける恐れがある、との恐ろしい記事がありました。ダイエットのために黒酢の原液を朝晩飲んでいたりすると酸蝕歯の原因になるそうです(2017年8月12日、日経プラス1)。酢の原液をそのまま飲むと胃には強すぎて気持ち悪くなるように思いますが。ご注意下さい。

 

続いてサラダ系です。

●トマトとさらし玉ねぎとしらすのサラダ

作り方:①トマト一個、包丁で薄くスライス。②玉ねぎ半個を薄切り、塩を小さじ半分振り、さらし布巾で包んで揉む。ぬめりが出たら水につけて塩とぬめりを落とす。かたく絞る。③シラス、大さじ2。食べる直前に器にもり、④米酢、大さじ2.と⑤沖縄・奄美のきびオリゴ、大さじ2.で合える。

・・・「おかずのクッキング」2010年8/9月号の土井さんのレシピが基です。最近のテレビで土井さんがトマトのカットの仕方を紹介していて、更にしらすを乗せていたので採用しました。これも⑤を使うと簡単に合えることが出来ます。トマトの赤い色=リコピンは、抜群の抗酸化作用を持つ。血管と血液の老化を防いでくれるそうです。僕は、玉ねぎをさらさないでも抵抗無く食べることが出来るので、薄切にしたままで頂いています。

 

●きゅうりとワカメとしらすの酢の物

作り方:①きゅうり1本、薄切に。今まで包丁で切っていましたが、簡単に薄切りが出来る道具がありました。今はこれを使っています。重宝しています。②わかめ30-50gほど。以前は戻して使っていましたが、最近は、スーパーで生ワカメを買ってきてます。③しらす、大さじ2ほど。これらを食べる直前に器に盛り、④米酢、大さじ2.と⑤沖縄・奄美のきびオリゴ、大さじ2.で合える。

・・・夏の定番です。これもおかずのクッキングの土井さんのレシピが基になっています。土井さんの美味しく盛り付けるコツが記載されてました。器に盛り付ける時に、最上部に少し盛り足して体裁を整え、紅ショウガとか松の実とかを頂上に乗せる。これを「天盛り」すると言うそうです。このひと手間をさりげなく加えるのがプロですね。僕はアマですね。

 

●タコときゅうりのからし味噌酢

作り方:①茹でタコ100gほど、酢をかけて洗い、ブツ切り、または、そぎ切りにする。②きゅうり1本、薄切に。

からし味噌酢を準備する。③白味噌・大さじ1~2 、④練からし・小さじ1、⑤米酢・大さじ2、⑥沖縄・奄美のきびオリゴ・大さじ1、をよく混ぜ合わせる。器に盛り付けて、からし味噌酢をかけ、サラダのようにざっくりと合える。

・・・僕の大好きな一品です。からしを多めに入れて、鼻にツーンとくるのを涙しながら楽しんでいます。お酒にもあいます。タコはもともと大好きな素材ですが、モノの本によると、高タンパクで低カロリー=減量時に適。また、アミノ酸タウリンが豊富。熱に強い栄養素で、血圧をコントロールし体の恒常性維持に不可欠とか。益々、好きになってます(タコ焼き、食べよッと)。

別な土井さんの料理本に、「夏は酢の味」と。「暑さで溶けそうな体が酸っぱいモノを食べるとシャキっと元気になる気がする。和え物をサラダのような感覚で毎日のように食卓にのせる」ことを薦めてました。同感です。

 

●ヒジキのサラダ(これはノンお酢です)

作り方:①乾燥ヒジキ25gを20分くらい水で戻す。鍋にお湯を沸かし、さっと茹でる。②きゅうり1本を2㎜くらい斜め薄切に、さらに縦に2㎜の細切りに。③ニンジン1/3本くらい、同様に細切りに。④ごま油40㏄と⑤醤油40㏄をボールにいれる。材料をボールに入れて合える。

・・・ヒジキをサラダ風に頂けるレシピです。僕の先生のご家庭のサラダの定番。オリジナルは鶏のささみを茹でて細かく割いて加えます。僕は簡単にハムを入れたりしてお茶を濁しています。追加で缶詰の豆(ひよこ豆とか)、コーンを加えてます。ごま油が芳ばしいです。

 

●モズクにお酢

作り方:①生モズク30~50gに②お酢、大さじ1と③沖縄・奄美のきびオリゴ、大さじ1を合える。

・・・以前は、カップに入った黒酢モズクか三杯酢モズクを頂いてました。たまたまスーパーで生モズクを見たので、自分で②と③を加えてやってみたもの。最近はこれにキュウリの薄切を加えて頂いています。

 

やや心配なニュース。ヒジキ、ワカメ、モズク、コンブ等々の海藻の取引価格が上がっているそうです。健康ブームで需要が伸びているとか。一方で、海水温の変動とか人手不足で生産のほうは伸び悩んでいる。三重県産ヒジキの価格は、この三年間で二倍になった。三陸地方のワカメも高い。沖縄のモズクは、前年比三割高とか(日経新聞、8月9日記事から)。僕のような方が世の中には沢山いらっしゃるのだと思います。是非とも、安定供給をお願いしたいですね。

 

次はいよいよ主食、メインデッシュになるのですが、高血圧の読者向けの料理・食材の本の骨子は、1.減塩しても美味しさは変わらないように、お酢、柑橘類、スパイスを活用して工夫する。2.真正面から、血圧によい様々な成分・機能を持つ食材を食べることを薦める、というものです。僕は、2.を中心に考えているのですが、長くなり過ぎましたので、次回の「とりあえずの集大成:食べ物編・その2.」に記載します。お楽しみにして?下さいませ。

 

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これが「平兵衛酢(へべす)」の木です。日向の工場の場内に約100本育っています。高さは、150~200cmほど。今年は順調に生育しているはずなのですが・・・。2017年7月18日、撮影。

日野原先生のこと

日野原重明先生が亡くなられました。2017年7月18日、都内のご自宅で亡くなられたそうです。105歳のご生涯。新聞各紙にも大きく報道されていました。生涯現役の日野原さん、肩書は「聖路加国際病院名誉院長」となっていました。

 

 主要新聞の報道の骨子です。

●医療の旧弊打破に挑む、チーム医療や予防医療の手法を定着させた信念の経営者。

●高齢になっても元気な姿でメデイアに登場、健康の尊さを訴えた。

●成人病を「生活習慣病」と言い換えるように提言。

●小中学生に命の授業を行い、命の大切さや平和の尊さを伝える活動に取り組んだ。

●2000年には75歳以上の元気で自立した高齢者の「新老人の会」を発足。

●多数の著書あり、「葉っぱのフレデイー」のミュージカルの脚本まで執筆。

などが日野原さんの業績として称賛されています。1970年に起きた「よど号ハイジャック事件」には乗客として遭遇。1995年3月の地下鉄サリン事件では、院長して陣頭指揮、同病院が救助の最前線となり多数の患者を収容された。ご本人も大変に数奇な経験をされており、とにかく「最後までパワフルに生きておられた」と言うことだと思います。

 

 このブログでも何回か登場して頂きました。もちろん、僕自身が日野原さんの大フアンの一人だからです。「新老人」!、面白い感性をされている、いい言葉ですよねえ。「愛し・愛される」、「創めること(はじめること、と読みます)」、「耐えること」の三つが新老人にはとても大切だと。この三つのモットーを基にして「子供たちに平和と愛の大切さを伝える」ことを柱にして実際に亡くなられる前までパワフルな活動をされていた。年齢的には、僕よりも40歳ほども年長の大先輩になりますが、日本人にこんな立派な方がいらっしゃって、その方と同時代に一緒に生きていたんだということだけでも本当に嬉しい限りです。とうとう直接お会いすることは出来ませんでしたが、素晴しい方だと思っています。日野原さん、万歳!です。

  

日野原さんは多くの著書を残されています。世代を問わず読者に支持されているとのことで死去された後、書店では追悼コーナーも設置されている由。僕は、申し訳ないことに著書は読んではいないのですが、訳本を一冊、大切に持っています。

 

『平静の心』・・・オスラー博士講演集。新訂増補版。

 

日野原重明・仁木久恵 訳。医学書院。1983年9月に第一版第一刷が発行され、2014年8月に新訂増補版第7刷が出ています。

 

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当時の書評によると、終戦直後、聖路加国際病院連合国司令部に接収されていた時、日野原さんは米軍の図書室で医学関連の文献を読み漁っていたそうです。そこの書籍でオスラー博士の存在を知り、大変な感銘を受けるところとなった。日野原さんは当時、司令部からの命令で幣原喜重郎首相の治療を担当していたそうですが、知り合いになった司令部軍医にオスラー博士の話をしたところ、バワーズという軍大佐が、オスラー博士の著書である『平静の心』を携帯しており、それを日野原さんに譲ってくれたと。その後、日野原さんは、このオスカー博士の考え方を日本の医学関係者にも広げたいと思われ邦訳を買って出られたものです。

1983年第一刷の 訳者 序 には、「私(日野原さん)が臨床医として生き、医学を研究し、医学を教える立場に立って働いていく上で強烈なインスピレーションと、今日の仕事に全力投球できる力を与えてくれたのは、この本に示されたオスラーの言葉である。〈中略〉日本における若い世代の医療専門職に携わる人々にも、文章となって遺されたオスラーの言葉と精神とが強い感化を及ぼすことを切望する。」とあります。大変に感銘を受けられたこと、および、それを日本の若い世代に伝えたいという強い思いがヒシヒシと伝わってきます。

この本は、日野原さんご自身による補足も含め600頁以上の大著です。僕がこの本に興味を持ったのは、勿論、日野原さんに関心があったからですが、もう一つは別な面からの興味もありました。医療専門家に携わる人々の矜持とは如何なるもの(であるべき)なのか。一覧して面白いと思うのは、この本は、医療専門職に携わる人々だけでは無く、広く専門分野を極めたい、専門性を高めたいと思う社会人=ほぼ全ての方々が読者の対象になるだとうと思います。訳者 序にも記載がありますが、実際に米国では「この講演集は、当時の(註、このオスラーさんの講演集が出版されたのは1904年のことです)医学生、看護婦、医師の心に強烈なインスピレーションを与え、医療の世界における専門医の生き方を示す。〈中略〉いわば聖書のような福音を当時の医療職者や学生にもたらし、一般人までがこれを愛読した」そうです。

 

巻末には、日野原さん自身による「ウイリアム・オスラー卿の生涯とその業績ならびに思想について」という纏めの章が掲載されています。こんな名著を数行だけ抜粋して良さを分かってもらうのは無理だとは承知しているのですが、

《オスラーが学生に示した人生指針》

●どんな環境の中におかれても、それに煩わされることなく、自己を抑制する習慣を養うこと。どのような状況にあっても、絶えず物事に集中できるという素晴らしい能力を養うこと。

●毎日繰り返すことを効率の良いシステム的な習慣とすること。

●物事を徹底して行う特性。

●謙遜の徳〈the  grace  of  humility)  を持つこと。

●絶えず勉強し続けよう。

《オスラーの人生訓》

●今日の仕事を精一杯やり、明日のことを思い煩うな。

●己の欲するところを人に施せ。

●悲しみの日が訪れたときには人間に相応しい勇気を持って事に当たることが出来るような平静の心を培う。

 

僕はキリスト教徒ではありませんが、宗教の心をバックボーンにこういう考え方を実践出来る人=先生が何年か何十年か、または、何百年のあいだには、一人、または、数人かは存在されるんですねえ。人間っていいなあ、と思います。日野原さんは凄い。そして、その日野原さんに、強いインスピレーションと仕事への力を与えたオスラーさんも凄い。

 

日野原さんは、胃ろうを含む延命治療を望まず、そして、在宅医療で。ご自宅で最後まで食事や水を口にされていたそうです。終末期医療の在り方についても、最後まで自分の生き様を貫き、主義主張を実践されているのが、多くのフアンがいる理由であると思います。 2015年11月ごろの雑誌インタビューでの日野原さん語録です。

「無理な延命治療は患者を苦しめ、家族や社会にも思い負担を強いている。〈中略〉医師の務めは、最後まで患者さんのクオリテイー・オブ・ライフを保ち、家族ときちんとした形でお別れをしてもらうことです。」

 

仲間うちで、日野原さんの話題になった時「生涯現役とは仰るものの、そして、尊敬する立派な方ではあるものの、この年齢になられたお医者さんに、実際に診てもらうのには抵抗があるわなあ。」などど嘯いたことがありました。大変に失礼なことを言いました。診てもらってお話を聴かせて頂く機会があったらよかったのになあ、と悔やんでおります。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

  

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輪島、朝市の通りに行く途中のお店で。7月末でも紫陽花が満開。初めての色でした。2017年7月末、撮影。