クルルのおじさん 料理を楽しむ

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続・料理って

「おいしさの人類史」という本を読みました。著者は、ジョン・マッケイドさん。アメリカ人のジャーナリスト。ピューリッツア賞を受賞。邦訳版は2016年2月に初版発行。(訳者は中里京子さん、原題は TASTY・・The Art and Science of What We Eat)

日本の「割烹」がフランスの「キュイジーヌ」より人類史的に捉えても数段上の料理哲学であることを再度、確認できたと感じました。以下、そのくだりの抜粋・要約です。

 

「1930年代の調査で、200万年前の遺跡から人類の最初の道具が発見されている。叩きつけて割ることにより表面を平らにした石器。食物を叩き砕くのに使われたと推察される。その後、更に道具作りは進化。食べ物を切り刻む、削いだりすることが出来るようになった。当然、最も明らかな用途は動物の解体である。その遺跡には、石器とともに、切り傷や叩き傷のついた動物の骨が発見されている。

これらの道具を使うことにより、食物は口に入る前にすでに部分的に消化されるようになった。もはや、四六時中、食物をかみ砕き続ける必要はなくなった。

・・・・・

そして「火」が登場した。」

 

以前に記載した通りですが、日本の「割烹」=「割」は割り切ること、「烹」は火を用いて煮たり焼いたりすること。フランスの料理「キュイジーヌ」は加熱すること。ですから、人類史的に考えても、これは日本の「割烹」の圧勝ですね。

 

また、最近の中日新聞の記事に、

「沖縄のサキタリ遺跡で、世界最古の釣り針が出土。旧石器人は釣りをしていた」

というのがありました。後期旧石器時代は、今から約2万3千年前とのこと。遺跡からはシカやイノシシなどの動物の骨に加えて、オオウナギや沖縄の飲食店で刺身として出されるイラブチャーの骨、さらには上海ガニの仲間のカニの爪も出土したとか。

「意外とグルメな食生活?」沖縄県立博物館の主任さんは「現代の私たちと同じようなものを食べて、同じようにおいしいとおもっていたのでしょう」と笑顔のコメントをされていた由。

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なんとも微笑ましく楽しい発掘調査の記事です。ちなみに、年代の特定は、地層に含まれる複数の炭を放射性炭素年代測定で分析して行うそうです。緻密に地層を確認していることで、年代の測定値の信用度が高いと。

2百万年前に、「割」を自分のものにし、そして、火をコントロールして「烹」の技を取得。その後、2万3千年前の時代には、すでに、グルメな生活を楽しんでいた?なんて想像すると、益々、日本の「割烹」は世界一!と楽しくなってしまいます。オリンピックで日本の選手がメダルを取った時に、夜中でも、一人で大声をあげて歓声を上げるような気持ちですかね。

 

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 2016年9月25日、名古屋市平和公園にて。久しぶりの快晴。