クルルのおじさん 料理を楽しむ

名古屋の魅力

名古屋市が実施した「都市ブランド・イメージ」という調査があります。昨年11月に日経新聞が「ショック!『魅力最低都市』返上へ市が動く」の見出しで、かなりの紙面を割いて記事にしましたので記憶・印象に残っている方もいらっしゃると思います。この調査は、名古屋市観光文化交流局が行ったもので、調査期間は2016年6月1日から6月6日、国内主要8都市(札幌市、東京23区、横浜市名古屋市京都市大阪市、神戸市、福岡市)で在住5年以上の20-64歳の男女を対象に各都市それぞれ418人ずつの回答を得たもの。結果報告は2016年7月に公表されています。

 

名古屋市は、全国8都市のなかで最も市民推奨度が低く、魅力に欠ける街、都市イメージが確立されていない」というのが市政情報に掲載されている総括です。調査を担当して結果を総括された方にとってのショックが一番大きかったと推察します。僕は、大阪生まれの大阪育ちですので、この日経の記事を見た時に大阪との比較ではどうだったのか?興味を持っておりました。最近ようやく市政情報を覗きました。傷口に塩を塗るつもりは全くありませんが、最大のショックは(僕は関西・大阪人ですから言ってしまいますが)名古屋市からすると ”あの大阪市よりも魅力度の評価が下であった” ということじゃないですかね。調査手法・調査結果で面白いと感じたところを(大阪との比較も含めて)纏めてみま した。

シビックプライド=愛着を感じているか(愛着度)、誇りを感じているか(誇り度)、友人・知人に自分の住んでいる都市に買い物・遊びで訪れることを薦めるか(推奨度)という調査です。愛着度と誇り度は大阪が最低。特に、誇り度はダントツの最低です。これは大阪人であれば ”そうやろなあ” という感じです。抵抗が無い。推奨度は名古屋が最低。これもダントツの最低です。でも大阪は愛着度と誇り度が最低にもかかわらず、推奨度については名古屋の2倍以上のポイントがある。大阪人は「大阪なんかもうどうしようもないで、あかんわ」と言いながら、知り合いに対しては「結構おもろいとこ一杯あるで、はよ遊びにおいで」と言ってるような、いかにも大阪らしい回答かと思います。

●魅力度について=調査対象の8都市のなかで「最も魅力的に感じる」「最も魅力に欠ける」と思う都市を選ぶ調査です。何だかんだ言いながらも誰しも住んでいるところに愛着がありますから、自分の住んでいる都市を一番と回答するであろうと予想しました。結果はその通りで、愛着度、誇り度が最低である大阪を含め7つの都市では自分が住んでいる都市を「最も魅力的に感じる」と回答。しかし、これは驚きですが8都市のなかで名古屋だけが、自分の住んでいる名古屋よりも東京・京都の方を「最も魅力的に感じる」との回答。結果は、名古屋が「最も魅力的に感じる」で最下位、「最も魅力に欠ける」では最上位となっています。要するに魅力無し、魅力に欠けるまち、との評価です。ちなみに、大阪が両方ともに名古屋の次に付けています。名古屋の謙虚さ・遜る気持ちがこの結果に反映されたのでしょうね。

●訪問意向=それぞれの都市を買い物や遊びで訪問したいか?という「訪問意向」調査です。これも、名古屋市が最もポイントが少ない=ドンべ、大阪がその次。これは可哀そうなくらい差がついており、最下位の名古屋は1.4ポイント、次の大阪でさえ16.8ポイントと桁が違っている。他の都市は25ポイント以上、最上位の京都は37.6ポイント。名古屋を訪問する人がいるのが不思議と思うくらいの酷い結果です。

 ●都市のイメージ=「魅力的に感じる」理由を回答してもらい、一つの回答理由が概ね7割以上の支持がある場合、その都市のイメージが確立されているとの捉え方です。分かりやすいのは京都=「歴史がある」(のが魅力と感じる)が90%を超えています。京都は歴史があるという都市イメージが確立されていると評価するわけです。「食べ物が美味しい」=札幌、福岡。「都会的である」=東京。「おしゃれな店がある」=神戸。大阪の理由は変わってますが「活気がある」(なんのこっちゃと言いたくなりますが)。以上、それぞれ全てが7割以上の支持を得ています。名古屋の魅力がある一番の理由は「食べ物が美味しい」ですが、52.5%しか無い。僕も「名古屋めし」は大好きですが、確かに、札幌、福岡に比べるとB級グルメ的なイメージがあり、これを都市のイメージだと言うにはやや憚れる気持ちがあるかも知れないと思います。横浜「おしゃれな店がある」53.9%と合わせて、都市イメージが確立されていないと評価されています。

 

確かに、調査対象の都市名を見ると、相対評価ですから、この中で上位になるのは厳しいものがあろうかと思われますが、寄りにもよって、あの大阪より評価が低いという結果になってしまった。名古屋にとっては一大事という受け止め方です。大阪の場合は、こういう調査結果が出ても、多分、冗談・シャレの世界にしてしまう。愛着度、誇り度が最低であったことなど、喜んでウリにしてしまう。この調査結果は、名古屋以外ではあまり知られていないと思いますが、吉本の芸人が知ったら、間違いなくギャグネタにして笑い飛ばす対象にしていると思いますね。それが面白くて、また観光客・訪問客が増えたりして。

市政情報の総括の欄に「名古屋市は本調査結果を打開するために、市民の皆さまと一緒に名古屋の魅力を向上・発信するための戦略策定に取り組みます」と記載されていました。超真面目なコメント。この堅い真面目さが名古屋の良いところだと再認識しました。

 

そもそも何のために名古屋の魅力向上を図ろうとするのか説明が無いように思いますが、まあそれはチョット横に置いたままにして、一方では、名古屋は住みやすいとの評価は確立されています。同じく名古屋市が実施している調査で「住みやすい」(=住みやすい、どちらかというと住みやすい、の合計)は 90.9% と大変に高い評価結果となっています。この調査は名古屋市市民経済局が毎年一度行う市政世論調査で、住みやすさ、市政の評価・要望などについて、昨年度は7月28日から8月9日に実施、12月に結果公表されています。市内に居住する18歳以上を対象、有効回収は1070人の調査です。「魅力度、愛着・誇り・推奨度」vs「住みやすさ」の対照的なこと。これが名古屋なのかなと何か納得出来たような感じがしています。

 

 散歩しながらツラツラ考えると、名古屋・愛知・中京というのは、やはり、日本のど真ん中。質素・堅実・真面目、トヨタさんに代表される「ものづくり」、意外に知られていない食品・農業王国。これ以上明確なイメージは他の都市・地域には無いように思っています。

それにしても、家康さんは徳川幕府が安定してからも、どうして拠点を江戸から中京地域に戻さなかったのでしょうね。秀吉さんが大阪を拠点としたのは、当時の経済の中心であったこと、瀬戸内海から博多、朝鮮半島そして中国・東南アジアルートに繋がる重要性、京都との距離等々から理解出来そうな気もしますが(・・蛇足ですが、”大阪は日本一の境地(=重要な場所)である” と看破したのは信長さんだそうです。ブラタモリの受け売りです)。

江戸・東京と比較すれば京都との距離もまずまず、地理的には間違いなく日本のど真ん中、生まれ故郷にも近い名古屋城を拠点にしても良かったろうに。そうなっておれば、今頃、間違いなく名古屋は日本の政治・経済・文化の中心になっていたかと思います。ただし、今の東京のようにとは言いませんが、随分と住みにくくなっていたかも知れませんね。

  

犬も歩けば棒に当たる。以前から一度行ってみたいと思っていたお店に散歩の途中で全く偶然に出くわしました。自分でもビックリ、ビンゴ!、感動の出会い。

『スイートオブオレゴン』、チーズケーキの専門店。

風邪でやや鈍った体をシャキッとさせようと約3.5時間のウォーキング。カラダを動かせば何か良いことがあるもんですね。小さなチーズケーキを買って帰りました。もちろん、評判以上の美味しさでした。

 

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 更に、その後で、商店街で駄菓子屋さん、八百屋さんを見つけました。これも間違いなく「名古屋の魅力」と思います。昭和世代は安らぎを感じます。野菜を買い込んで、クックパッドの💛クルルのキッチンに「筑前煮」をツクレポしました。

 

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