クルルのおじさん 料理を楽しむ

京都五山送り火......反省の記

8月16日、京都五山送り火を見に行きました。平安神宮の近くにあるマンションの三階から、午後8時点火の「如意ケ嶽の大文字」をのんびりと楽しむことが出来ました。昨年も同じ場所で見ていたのですが、雨のため残念ながら途中で打ち切りになりました。お陰様で二回目にして良いお天気に恵まれました。

 

 ドラゴン先生の京都のマンションです。ドラゴン先生は、このブログでも登場して頂いてますが、普段から大変にお世話になっている先生です。名古屋の能楽堂での「名古屋伝統文化を楽しむ会」に招待して頂いたり(3月7日『ごみと日本人』)、何と言っても中華鍋「戦艦ヤマト」をプレゼントしてくれた方です(6月1日『中華鍋』)。読書家にして料理大好きおじさん、上野千鶴子さんに精通されており、海原万里さんの大フアンです。そして、本当の姿は・・・多羅尾伴内ではありません。まあ、お酒を楽しくお付き合いさせて頂ける兄貴分(実際に僕の兄と同年配と思います)ということで。

 

僕たちが楽しんだのは午後8時に点火される東山如意ケ嶽の大文字ですが、その後、送り火は、5分刻みに合計五か所で点火が継続します。五山送り火です。その四番目は「左大文字」。この左大文字では、地元住民の皆さんによる保存会が中心になって運営をされているのですが、今年から、その保存会の会員資格を従来の男系のみの世襲制から女系の男子にも広げるように改めたそうです。伝承では、左大文字の送り火はかつて、地域代表者の惣代が中心となって執り行われた。神聖なものとされる火を扱うため、それぞれの家系では代々男系が継いできていたと。新聞の見出しには「京の伝統に少子化の波」と書かれてました(8月15日、中日新聞)。僕はこの種の話には全く疎いほうですが、時代の変化に沿って対応していくのがよかろうと何の違和感もありません。「送り火」の運営でもこれだけ話題になるのですから、「平成」以降の次の時代の在り方がなかなか纏まりがつかないのも理解できそうな気がします。

 

今回の参加者は、ドラゴン先生と僕以外には、僕の会社の若手の役員(あくまでもドラゴン先生と僕の年齢と比較しての若手です。世間一般的に言えば、おじさん、でしょう)。彼は、常日頃、尊敬するドラゴン先生と語りあえる機会を持てるならばと積極的に自主参加。それから、昨年同様、京都在住のドラゴン先生の娘さんご夫妻がご参戦。お二人とも、まだ二度目の歓談の機会ですが、爽やかな、かつ、お酒大好きの方(旦那さん。奥様も?)で楽しく歓談させてもらいました。京都の美味しいお惣菜をツマミにして、ビール、日本酒、焼酎、etc etc。道中、先生自らが名物コロッケを揚げていただいたりして。時の過ぎるのも忘れるほどの盛り上がり・・・・。この辺りから、表題にある「反省の記」になるのですが、”時の過ぎるのも忘れるほど”飲んでいたのは、どうも、僕一人であったような。皆さん、所謂、大人の飲み方。コロッケを美味しく頂き、娘さんご夫妻が帰られた辺りまでは記憶にあるのですが・・・。気が着いた時には、マンションの一部屋で朝を迎えておりました。

 

懺悔が続きますが、このような飲み方は慎もうと思っていた矢先であったため、自分でも自分のアホさ加減にアホらしくなってしまった訳です。じつは、この半年ほどで、近親で同じくお酒大好きおにいさん、おじさんがそれぞれお酒の飲み過ぎにより、皆に心配をかけた事件が三件も起こっておりました。他人様に迷惑をかけた訳では全くありませんが、救急車が呼ばれたり、病院に入院したりと。幸いに三件とも大事には至りませんでしたが、それぞれの家族がどれだけ心配したことか。僕も飲み過ぎることが多々あり。決して、他人様にご迷惑をかけることは無いと自負してはおりますが、自分自身そして家族のことを考えるとあまり無茶な飲み方はそろそろ卒業しなければと考えていた訳です。お酒を飲んで楽しくなって、そして調子に乗って更に飲み過ぎる、こんな時、どうしたら上手く歯止めをかけることができるのかしら、僕にとって古くて新しいテーマですが、現実的・具体的な対応策を考えないといけない重要課題になりました。

 

ゆっくりとお茶を頂き、呼吸を整えさせて頂いてから、ドラゴン先生のお誘いで朝食を取りに出かけました。洒落たカフェに連れて行ってもらいました。京都ということろは、やはり、奥が深いと感じます。街の一角にある地元の方々が自然体で通っているカフェが観光のスポットになっています。観光客らしき方々も多数来ている。地元のおじさん連中と観光のおにいさん・おねいちゃん、その両者が全く違和感なく溶け込んでいる。観光客はカフェの写真を撮ったりしているが地元の方は全く気にしていない。それがまた自然な風情を醸し出している。面白い場所ですねえ。

さらにさらに、朝食の後、酔い覚ましと腹ごなしを兼ねて、ドラゴン先生に案内していただき、近所を散策しました。近所と言っても、名所旧跡ばかりです。岡崎公園から平安神宮、更に、黒谷に入って真如堂まで散策しました。この辺りは先生のお気に入りの散策コース。勝手知ったる散策コースだからということもあるとは思いますが、チョット、裏通りに入ると落ち着いた味わいのある街並みと道並みが続きます。先生のマンションの立地が特に素晴らしい場所だからとは思いますが、この環境が、京都人の贅沢なんだなあとつくづくと感じさせられました。

 

お土産に僕の大好きな老舗のおじゃこ、ちりめんを頂きました。アツアツのご飯にぶっかけて食べると最高です。その日の夜に反省しながら頂きました。美味しかったです。 

 

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中日新聞(8月15日)、日経新聞(同16日)の記事。

ドラゴン先生が撮影した「大」の字点火の写真と、翌朝の同じ場所の写真を掲載しようと思っていたのですが、キャパが十分でないのか、僕の技では上手く掲載出来ませんでした。望遠で2-3㎞先の「大」の字がクッキリと写っていたのにお見せ出来なくて残念です。

ちなみに、日経記事によると、山梨の「大」は発光ダイオードによるもの。LEDライトによる送り火は山梨だけであろうと。また、秋田では「大」ではなく、「犬」=秋田犬の「犬文字焼き」とか。京都以外では女系男子云々は関係の無い世界なのでしょうね。

  

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<2017年8月28日に追加掲載です>

・・・うちの専門家(今後、エキプロと称します)に技を駆使してもらい、掲載することが出来ました。ドラゴン先生の撮影です。 3㎞ほど先の送り火がこんなに臨場感あり。熱くて火傷しそう。先生の腕が良いのか文明の進歩か、はたまた、その合わせ技か。