クルルのおじさん 料理を楽しむ

朝市

f:id:hayakira-kururu:20180210080711j:plain

おでんを作りました。”いしかわ”さんの豆腐製品と朝市で僕らの隣のお店で売っていたコンニャクを使って。熱めのぬる燗で一杯。おでんの煮込みが薄く味が決まらなかった。はんぺんが縮んだのも残念。2018年2月3日撮影。(註:翌日、味を整えたら納得出来るおでんになっていました。一安心。)

 

 

2月3日、土曜日。「おとうふ工房いしかわ」さんが主宰する朝市に行きました。早朝5時半過ぎに家を出て。こんなに朝早く家を出るのは、留守宅の神奈川にいる時に千葉方面にゴルフに出かける時くらいかしら。まだ、外は暗かったです。愛知県高浜市に向かいました。同社の石川社長は『お酢の話、その2』(2017年7月17日)で書いた通り、南三河食文化研究会を主宰されていて、地域の文化、特に食文化を大切にされています。本業は豆腐製品の製造・販売ですが、その枠に留まらず、ショップ、レストランの展開から、最近、聞いたところではクラフトビールの運営まで。この方のキーワードは、””旨いと安全・安心を通じて皆さんに喜んでもらうこと””と理解しています。

 

高浜市に”いしかわ”さんの本社工場があるのですが、隣接する場所に「おとうふ市場大まめ蔵」という名前の豆腐製品ショップ、レストランを運営されています。その駐車場を開放して青空市場を開催。毎月第一土曜日、7時から9時までです。もちろん、自社製品の販売促進・宣伝を兼ねてのものですが、それ以上に、地元の方々に貢献したい、という石川社長の心意気が出ている企画だと思います。地元の方が、喜んで足を運んでくれる、楽しく買い物をしている笑顔を見るのが嬉しいなあ、という石川社長の気持ちが大きいと感じます。

 

 

僕が朝市の会場に到着したのは7時チョット過ぎた頃でしたが、すでに沢山の方が来場されていました。”いしかわ”さんの豆腐製品だけでなく、地元・地域の方々が商品提供をされていて大変に活気のある朝市です。地元の農家さんが農産物を提供したり、地元・地域の食品メーカーさんが自社の製品を提供したり。こんにゃく、納豆、菓子、粉モノ、惣菜等々、ホッとするような安心感のある食材が出店されています。きっと、南三河食文化研究会のメンバーの方々も石川社長さんの考え方に共鳴され協力、出店されているのでしょう。

 

 

『クルルのサトウキビ収穫体験会』(2017/12/24)で書きましたが、クルルの工場で育てているサトウキビも、そろそろ最後の収穫時期になりつつあります。担当の役員が以前からキビジュースをこの朝市で提供しようと考えており、ずっとタイミングを測っておりました。2月の朝市が時期的には最も良さそうだということになり、この日の前日遅くに皆で協力してキビの刈り取り作業を行い、葉を除去して50-60㎝に裁断、300本程度をコンテナに詰め込みました。そうです、キビは新鮮さが命です。早朝、自慢の圧搾マシーンも会場に持参し設置完了、クルルの幟も立てて、地元の皆さんに美味しいキビジュースを試飲してもらおう、お砂糖の良さを味わってもらおう、と準備万端です。

 

たまたまですが、1月22日(月曜日)のNHKの”あさイチ”で、「基本の調味料シリーズ、驚き!砂糖マジック」が放送されました。フェアーな観点から砂糖を紹介してくれて、砂糖の良さをアピールしてくれました。大変な反響がありました。個々の企業でも、そして業界でも啓蒙アピール活動はやっているつもりなのに、全く、反応の大きさ・広さが違います。さすがテレビ、天下のNHKのパワーだと痛感しました。

 

 

この”いしかわ”さんの青空朝市でも、キビジュースが大好評でした。7時の開始から9時の終了まで、継続して順番待ちの列が出来ていました。嬉しいですねえ。沢山の人に試飲して頂きました。「この辺りでもキビは育つんですねえ」「この面白いマークは良く知っとるけど、砂糖工場が碧南にあるとは全く知らなんだよ。」「あさイチ、見たよ。お砂糖、いいねえ!」「これを植えたら芽が出て来るのかねえ?」お土産に持って帰りたいとのご希望も結構ありました。「家で植えてみたい。」「家に持って帰って家人に割いてしゃぶらせてみたい。」僕の会社の連中は、普段、最終消費者の方々との接点がそれ程ある訳では無いので、リーダーの役員と二人の若手の社員も、朝早くからやっていることに地元の皆さんから大変に良い反応を頂いて喜んでいました。よかった、よかった。

 

f:id:hayakira-kururu:20180210080758j:plain

 キビジュース試飲会の風景。右隣は、ピザの販売店。後ろに見えるのが「大まめ蔵」のショップ・レストランですが専用のピザ釜が作られていて本格的なピザを頂けます。そこは豆腐屋さん、生地の上に厚揚げ・油揚げ、野菜をトッピングされてました。レストランでは、旬のとうふ定食、田楽、がんもが人気とか。ショップには、豆腐製品、湯葉トーカンスー、豆腐ベースの総菜、パン、ドーナッツが。次回はショップでの買い物方々、レストランに食べに来たいものです。左隣には、コンニャク屋さんが出店。おでん、味噌田楽、炒り煮を試食出来ました。美味しかった。買って帰って冒頭のおでんを作りました。

 

 

この日は節分。開始から一時間ほどたったころ石川社長がド派手な帽子をかぶって登場。トラックの荷台に乗って節分の豆まきです。笑う門には福来る、炒り大豆の子袋を配り捲り。炒り大豆が無くなってしまって、追加で同社のきらず揚げ、納豆も大サービス。もう朝市の会場は完全にお祭り状態です。

 

 

やっと一段落して改めてご挨拶。お話をしましたら、今日は、なんと石川社長の誕生日ということでした。「地元の皆さん、お客さんが喜んでくれたら本当に嬉しい」と。”いしかわ”さんの会社のHPを覗いて頂けるとよく分かりますが、企業理念が「全ての人を幸せにしたい」です。普通の社長がこんなパフォーマンスとかこのような理念を書くと、かなり鼻に着いたりするものと危惧しますが、石川社長の人とナリに接すると””このおっさんは、心の底から、そう思ってやっている人や””と実感します。日本人って素晴らしい民族だなあ、と元気をもらえます。僕はこの社長とこの会社を応援したいなあと感じています。

 

 

前回、チラッと書きましたが石川社長とは大変な縁があります。『炒り豆腐の思い出』の業界の重鎮さん。この重鎮さんのライバル会社に、昔、石川社長は努めていらっしゃって大豆の取引、豆腐会社の経営を勉強されていたのです。この会社の社長さん、僕もずっと懇意にさせていただいた方で僕が仕事を変わった後も30年近くずっと交信をさせて頂いていました。4文字のお名前で〇賀 正〇、中の二文字を繋げると「賀正」となる誠に喜ばしいお名前。重鎮さんがずっと年上ですが、重鎮さんと賀正さんは大変に仲が良かった。大変に良いライバルであられました。お二人ともご立派な経営者さんであったと改めて思い出します。この賀正さんも、昨年11月に亡くなられました。石川社長ご夫妻は今でもこの賀正社長を大変に敬愛されています。

 

 

共通の知人がいることも更に確認出来て、僕にとっては何十年ぶりの方になりますが、石川社長が会食の予定も設定してくれました。ちょっとしたキッカケから、新しい輪(古い輪なのかな?)が広がるのは嬉しいですね。「話」が広がって「和」になると楽しいですよねえ。

 

f:id:hayakira-kururu:20180210080843j:plain

 名古屋の地下鉄東山線、一社(いっしゃ)駅の近くにある”いしかわ”さんの販売店。とうふや豆蔵・一社店「まめぞうデリ」。表に素朴な言葉が記載されてます。ほのぼのとした気分にさせてくれます。一家団欒が浮かんでくるイメージですね。

東山線の駅名には、あれっと思うのがあります。この一社(いっしゃ)駅の次の駅は上社駅と書きます。”かみやしろ”と読みます。