クルルのおじさん 料理を楽しむ

「フォレストガンプ/一期一会」

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平昌オリンピック第9日、フィギャー男子。羽生くんの金、宇野くんの銀に感動。テレビなんて見てないで体を動かそうと近所の平和公園ウオーキング。もう春も近いと思わせるお天気!、だったのですが・・・。

 

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30分も経過していないのに、一転俄かに冬雲が。雪、みぞれ吹雪に見舞われました。名古屋でこんな状態だと北陸・東北は大丈夫かと心配になります。2018年2月17日、土曜日撮影。

 

 

昨年の12月に久しぶりに長男夫婦とカミさん、僕の四人で会食しました。長男の奥さんが妊娠中のため彼らのマンションから余り遠くないところを選んでもらいました。彼女は年明けが臨月の状態です。初めての出産でそれなりのストレスもあり、気晴らしも兼ねて気楽に行けるところに。後楽園遊園地の一角にある「Bubba Gump Shirimp」(ババ・ガンプ・シュリンプ)の席を取ってくれました。アメリカン・カジュアルな明るいお店です。長男の説明では、映画「フォレストガンプ/一期一会」をモチーフにしたレストランとか。映画は知っていましたが、何故、シュリンプのレストランと関係があるのか、分かるような分からないような。お昼なので、アルコールは控えめに。久しぶりだったこともあり、会話は弾み楽しく会食の時間を過ごすことが出来ました。名物のシュリンプは豪華にどっさりと出てきました。ややオイリーでしたが香ばしく美味しく頂けました。このレストランは後楽園ドームのすぐ近くの遊園地の敷地の中にあります。この遊園地には入り口がありません。当然、入場料は取らない。地下鉄の駅から歩いていると、もう、そこは遊園地の中です。レストランに行く途中、メリーゴーランドがあって順番待ちの列があったり、歩いている頭上をジェットコースターが走っていたり、今まで知りませんでしたが面白い空間が広がっています。さすが東京のど真ん中の遊園地。お子様を連れて行くと、きっと、大変なことになるでしょう。(入場料はいりませんが、乗り物にはお金がかかります。念のため。)

 

 

楽しイ食事の帰り道、カミさんと二人になって、改めてこの映画の話をしました。二人ともウラ覚えでした。”かなり前に公開された映画である、当時、凄く話題になっていた。宣伝が強く印象に残っている、その年のアカデミー賞を取ったはずだ”程度の認識で内容も朧げに知っているような程度でした。お互いにシュリンプとの関係はスッキリと分からない。やはり見るしかない。数日後、近所のDVDレンタルショップで借りてきました。

 

 

二時間超の大作。ほぼ時間の経つのを忘れて楽しむことが出来ました。”ああ、そうだったのか”。二人とも見たことがあるように思っていましたが、ちゃんと見るのは間違いなく初めてでした。主演は、トム・ハンクス、演技派の名優と言ってよいと思います。この人じゃあないとこの映画は成功してないんだろう、と思わせます。大人の童話のような映画です。

 

 日本公開は1994年です。丁度、僕たち家族はマレーシア、シンガポールで生活をしている時でした。古い映画ですから、ストーリーを紹介しても差し障りはないと思いますが・・・。

 

 

主人公には若干の知的障害があります。また、幼年期には背骨の障害矯正のため足腰にコルセットを着けていました。ひょんなキッカケ・偶然の出来事から、突然に動くようになりました。それも一気に走れるように。走ることに大変な才能を持っていました。強い精神力を持っている母親の努力、主人公の素直な気持ち、周りの人とその時代の巡り合わせで、次から次へと彼の人生は展開して行きます。学生時代にはアメリカンフットボールで一躍スター選手に。また、ベトナム戦争では戦地で上官、仲間を救助したことで英雄に。自身も負傷したもののリハビリで初めたピンポンで名選手に。退役後、亡き友との誓いを守ってエビ釣り漁船を始め、突然のハリケーンのお陰で大当たり。更に後年にはアップルの株式を買って大金持ちに、ニコニコマークのデザインにも影響を与えてしまう。

 

1960年から1970年代のアメリカ社会の出来事が随所にフラッシュバックされます。特殊撮影の妙で主人公と本物のケネデイ、ジョンソン、ニクソン大統領との絡みが出てきます。同じく、主人公の少年時代に無名時代のプレスリーが家に泊まり主人公と一緒に遊んで踊ったのがプレスリーの振り付けに影響を与えたとか、また、ヒーローになってからテレビでジョン・レノントーク番組に出たりとか、有名人・スーパーヒーローと主人公が共演しているかのように撮られています。特殊撮影技術の面白さ、映画ならではの映像の面白さです。

 

Bubbaは戦地での友人の名前です。彼は黒人で家は貧しいエビ取り漁師です。本人は自身をエビ取りのプロだと自慢しています。”生きてアメリカに帰ったら二人でエビ取り漁船を買って大儲けしようぜ”と誓い合いました。友は戦死。Forrest Gumpは主人公の名前ですが、Gumpはあだ名なのかも知れません。スラングで”うすのろ”とかの意味があるそうです。差別言葉のように思います。 「Bubba Gump Shirimp」(ババ・ガンプ・シュリンプ)は、映画の中の二人の名前を取って、二人の誓いのエビをメインにしたシーフードレストランです。コンセプトが面白いですね。大繁盛していました。

 

 

アメリカがピカピカに輝いていた時代です。その中で、ケネデイ暗殺、ベトナム戦争、そして、ウォーターゲイト事件(これらも映画の中に出てきます)がありました。アメリカの戦後現代史の恥部の出来事なのかも知れません。最近のアメリカの気配に繋がってしまう翳りがこの時に既に表れ始めていたのかも知れません。

  

 

僕の敬愛する先輩が最近出された本を読みました。先輩=『先輩』(2016/10/22)を参照ください。一番、印象深い件を抜粋・紹介しますと、

〇「西欧文明の制度疲労」を大変に懸念されています。西欧文明は「個人の自由、民主主義と科学的合理主義を中核とする」文明という認識ですが、その「西欧文明が一つの壁に直面している」と。

〇「共産主義は(皆が期待したような)民が主人ではなかった、ということがその楽屋裏を見て白日の下にさらされてしまった。」「資本主義国の民主主義はそれとは違って、民が主人と信じていたのに、こちらも実際の楽屋裏を見ると、実のところは同じように信用に値しないことが分かってしまった。」

〇「なんといっても、『自由と平等』という建国の理念を持つアメリカで、その理念を公然と否定する人物が代表として選ばれ、国を二分する対立を生み出している。」「放っておいたら、資本主義はむき出しの欲望が息づく弱肉強食の経済システムになってしまう。」

以上、「日本の未来の大問題」丹羽宇一郎さん著(PHP研究所)です。(註:著者さんは大変に未来志向の方で、問題を打破していくためのご自分の施策をチャンと提示されています。僕の個人的な見立てですが、全くのネアカ=楽天的な方です。)

 

  

映画を、まだ見られてない方にはストリーを書いてしまって申し訳ありません。お薦めの映画です。特に僕と同年配の方には時代背景も懐かしく感じられると思います。それから、先輩のこの本も大変に面白いです。ご一読下さい。

 

 

年明け、長男夫婦には無事女の子が誕生しました。大雪の日でした。長女、次女は、それぞれ既に男の子に恵まれていますので、僕たちにとっては初めての女の子の孫の誕生となりました。ありがたいことです。

この子たちが大きくなったとき、昭和の時代、平成の時代は、どんな風に見えるものですかねえ。その時には、世の中の仕組みがもっともっと夢と希望に満ちたものになっていると良いですねえ。  

 

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大好きな東山公園駅の近辺。こんなイタリアンのお店もあります。更に・・・

 

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book&cafeのお店もあります。名古屋市千種区、地下鉄東山公園駅の近く。2018年2月17日撮影。