クルルのおじさん 料理を楽しむ

平昌オリンピック

平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックでの日本人選手の活躍は素晴らしかったですね。特に女子選手。僕は女子のスピードスケートと女子のカーリングでハラハラドキドキ最高の感動を頂きました。

 

 

小平奈緒さん。500mで勝った後、惜しくも二位に終わった韓国選手との称え合いは素晴しかったです。最高水準を競う合うライバルで且つ親友、なかなか成立しないことだと思うのですが、ここまでのレベルに達した選手の方々だけが初めて到達出来る関係なのかも知れません。インタビューで二人の昔の逸話も紹介されていましたが、本当に素晴らしいお二人だと思いました。国を超えて、特に、お隣の韓国の選手と日本の選手が世界最高を争う競争相手でありながら親友であるというのは稀なことだと思いますし、大変に素晴しいことだと思います。小平選手の金メダルは女子スピードスケートでは初めて。大本命と言われた重圧を跳ね除けて、また、日本選手団の主将も務めていましたが、日本選手団の主将は金をとれないというジンクスなんぞなんのその五輪新記録での勝利でした。 

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2018年2月18日、スピードスケート女子500m。レースを終えて、泣き崩れそうな地元韓国・李相花選手を抱き寄せ健闘を称え合う小平奈緒選手。中日新聞、2月19日。

この時、お二人はお互いに相手を尊敬していると言葉をかけあったそうです。この種目、李選手はオリンピック三連覇を狙っていたのですが惜しくも銀メダルに。二人は、この後それぞれの国旗をまとって一緒にリンクを回りました。最高の日韓友好のシーンだったと思います。

 

 

女子のカーリング。この競技は単純明快なルールなのに戦術的には奥が深そうですね。前回のオリンピックで随分と身近な競技になりました。ゲーム感覚を楽しめるスポーツです。面白いなあと興味を持ってはおりましたが、攻め方・守り方の要諦が何なのか理解出来ておりませんでした。今回の大会で何試合かをその試合全体を通して見て初めて戦術というものが少しだけ分かるような気分になりました。ゲーム自体が面白い。各エンドの押さえ方をどうするか。エンドごとの攻め方、守り方が大変に重要な意味を持っている。一試合の時間が結構長いのが珠に傷かと思います。よほど大きな注目される大会・試合か、のんびり心に余裕のある時かでないと、なかなか一試合を最初から最後まで見ることは難しいかと思います。でもこの競技は最初から見ないと、その試合の流れ、駆け引きが分かりませんから面白くないんですね。

  

日本代表チームは素晴らしいチームですね。LS北見チーム。LSは「ロコ・ソラーレ」。ロコはローカル、それにチームの練習場のある場所が北見市常呂町でその土地の子を「常呂っ子」という言い方が定着しているので、その語感を取り入れたとか。ソラーレは太陽。北見市は日本のカーリングの聖地です。

プレイしている選手四人の笑顔。すっかり有名になりました「そだねー」。休憩時間にエネルギー補給のため美味しそうにおやつを食べている姿。明るく楽しい中に、メンタルがしっかりしていることが伝わってきて大変に頼もしく感じられました。

 

銅メダルを取った後のインタビューでは、試合には登場せず、いつもベンチで厳しい顔で表情を変えずに試合をチェックしていた本橋選手が感極まって一人泣きだしていました。彼女は主将でリザーブ。そして実質的なチームの創設者だそうです。2010年に彼女が中心になりチームを結成。恵まれた企業チームでなく活動資金にも結構苦労されたそうです。他のメンバーは明るく笑い泣き。本橋主将を取り囲んで皆さん本当に良い表情をしていました。五人全員が北海道北見市出身だそうです。チームワークが素晴らしい最高のチームである由縁でしょう。

 

日本に勝って決勝に進んだ韓国チームは惜しくも銀。でも典型的な北ヨーロッパの伝統競技でアジア勢が銀、銅を取ったのは大変に高く評価されることだと思います。あっぱれ。 

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 2018年2月26日、日経新聞。後列左から、藤沢五月、吉田知那美本橋麻里。前列左から、鈴木夕湖吉田夕梨花の各選手。良い笑顔。それにしても皆さん個性的なファーストネーム。”子”はいないんですね。

 

 

このオリンピックで日本は自国開催であった1998年長野大会の10個を超える史上最多の13個のメダルを獲得しました。13個のメダルの中で女子種目が8個。女子の活躍が圧倒的でした。 男子のメダルは5種。

惜しくも銀の渡部選手。この人のフェアな試合ぶりはサムライ・スピリットですね。ノルディック複合の距離競技は順位を競うものですが、道中では風の抵抗を避けるためずっと先頭に立つのは得策でない。相手に先頭を取らせ風よけに使って自分の体力を温存する。それが常套手段とのこと。ところが、今回の渡部選手は、トップ二人だけの争いに絞られている中で、ずっと二番手に付けておけば体力を温存出来たにも拘わらず自分からトップに踊り出て風よけ役を同等にこなした。態々ライバルと同じ条件にして、その上で勝ちたいとの気持ちであったとのことです。何がなんでも結果の勝ちに拘るというよりも、自分の思うフェアな勝負に拘る、あえて正々堂々の勝ち方に拘る。二位に終わった悔しさは滲み出ていましたが、相手をレスペクトして正々堂々の勝負を挑んだのは、この方のサムライ流儀の生き様が出ていて大変に気持ちが良かったです。

おまけに渡部選手は大会前の練習で転倒して肋骨にヒビが入った状態であったそうです。このクラスになるとこの程度のケガは大したことはないということなのでしょうか。羽生選手も痛み止めの注射を打っての試合であったとか。カラダには決して良くないはずです。くれぐれもカラダは大切にして欲しいと思います。

 

フィギュアスケートは、男子が大活躍。羽生選手が二連覇の金、全くモノに動じない(ように見える)宇野選手が銀。一方の女子はロシアの選手が金と銀。「OAR」=Olympic Athlete from Russia、表彰式でも自国の国歌を聞くことが叶わなかった。選手はどんな気持ちでやっているのかしらと心配になります。

これとは別ですが北朝鮮の問題も終始話題になっており、政治の影が色濃く前に出た大会でありました。 

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 2018年2月27日、日経新聞。この大会が盛り上がったのは期待されていたビッグネームが良い成績を挙げたことが大きかったと思います。その中で、最初にメダルを取ったのは、あまり有名でなかった原選手。頑張りましたよね。よかった、よかった。

  

 

丁度、オリンピックの期間中に引っ越しをしました。名古屋市の同じ区内なのですがチョット考えるところがありまして。余裕を持って準備を開始したはずなのですが、単身とは言え、たまに泊まりにくる家族用に何かにつけて五人分の家財道具があり。また普段からの整理の悪さを痛感させられました。断捨離、僕は全く不得意ですね。食材の溜め置きが何んと沢山あったことか。災害保存食品、缶詰、レトルト、調味料等々。冷凍庫で眠りっぱなしの食材も。これは家庭内の食材ロスだ。もったいないことしてはイカン。二週間ほど、生鮮食品以外一切の食材の買い物を禁止。滞留食品の消費を心掛けました。日本の食品の品質管理は大変に良く出来ております。少々、消費・賞味期限が切れていても、自己責任で食べてみた限り安全性には全く問題ありませんでした。

 

途中からカミさんが引っ越し作業の助っ人に来てくれました。その期間は助っ人の慰労も兼ねて食事は近所の食堂、居酒屋に行きました。まだ残っていた滞留食品は新居に引っ越しすることに。冷凍食品は結構片付けました(胃袋に収めました)。新居といっても古ーいマンションです。駅からは遠くなり自然豊かな公園にはすぐ近くになりました。

 

普段、電気系はめっぽう弱くほとんど全て業者さんとかにお任せでしたが、今回は自分でテレビの配線接続を急いでやりました。荷物を解包しながらオリンピック中継を楽しむため。

カミさんは荷物の整理が一段落した後、留守宅に戻りました。直ぐに簡単な料理が出来るように整理したはずなのに、いざとなると、あれも無いこれも無い。二日間はスーパー・コンビニの惣菜と滞留食品・缶詰で凌ぎました。三日目でようやくご飯を炊きました。レトルトカレーに蒸野菜を加えて。結構美味しかったです。

 

ここのお湯は夜間電力を有効活用する温水器タンクを使っての仕組みとなっています。かつてはハイカラなモダンな設備だったのです。電力会社さんのアドバイスに従って前日に操作しておいたつもりなのですがダメでした。夕方になってお風呂に入ろうと思いましたがお湯が出てこない。冷水のみ。風呂は諦めガスでお湯を沸かして顔を洗い体を拭きました。炊事の時の水の冷たさを思い知らされました。忘れていた辛さ。昔は台所仕事は何かにつけて大変であったのだ。村上龍の「半島を出よ」で北の工作員が日本のホテルで蛇口を捻ればお湯が出てくることに驚いているシーンがあったことを思い出しました。便利になって普段忘れてしまっていることって結構多いモノなんですねえ。

 

 

新しい場所の古いマンションでの生活については、もう少し落ち着いてから、また書いてみたいと思っています。台所はもちろんガスです。IHではありません。果たして「戦艦ヤマト」は新しい環境に対応できるでしょうか?

 今回は感動を与えてくれたオリンピック選手の方々に感謝です。しんどい引っ越し作業もお陰様で苦痛を感じないで済ませることが出来ました。

また、その翌日、中部電力さんの迅速かつ親切なサービスのお陰でお湯のある生活に戻ることが出来ております。念の為。