クルルのおじさん 料理を楽しむ

出産読本

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根津神社の鳥居。最近、特に外国人観光客、中でも中国からの方々に神社の鳥居が大人気だそうです。京都の伏見稲荷は連日観光客で一杯だとか。2018年3月11日撮影。

 

 

長男夫婦の長女=僕とカミさんにとって初めての女の子の孫、のお宮参りに行ってきました。生れた日が何年ぶりかの大雪の日でしたので、お宮参りも大荒れの天気にならないか密かに心配していたのですが、やや風はあったものの穏やかな良いお天気でした。彼らの住まいの近くにツツジの名所でも有名な根津神社があります。そこでお宮参りの参拝儀礼も執り行って頂けることが確認出来たので長男が予約をしてみんな揃って出かけました。大きな神社なので何組かを纏めてのものになるのかと思いましたが、日曜日にも拘わらずそれほど混雑していなかったからか一組づつ丁寧に執り行って頂けました。僕たち夫婦、長男の嫁ハンのお母様が参加。孫は、出産後、検診のために病院に行く以外は初めての外出ですが父親に抱かれて気持ち良さそうによく眠っていました。

 

 

この二週間ほど前に長男が母親に「この本、面白いから読んでみい」と言って本を一冊持ってきました。『嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本』。荻田和秀さん著、講談社+α新書。著者は1966年、大阪府生れのお医者さん。産科医にしてジャズピアニストという異色のキャラクターで人気の「週刊モーニング」連載漫画「コウノドリ」の主人公である鴻鳥サクラのモデルとなった医師です。長男は嫁ハンの妊娠中に読んだそうです(長男のお嫁さんのことを”嫁ハン”と書いているのは、早速にこの本の影響です)。留守宅のテーブルの上に置いてあったので、イントロを拾い読みして見たのですがこれが面白い。というか「なるほど、そうや」という記述が多々ありました。今さら僕が読んでもこの本の主旨には合致しないと思いつつ、今までの反省の気持ちも是有りで読んでみました。

 

 

「はじめに」のところでググッと読者=奥さんがご懐妊された男性諸氏の気持ちを引き付けます。曰く、

「日本に限らず多くの地域では古くから妊娠出産は男子禁制みたいになっていて、代々嫁ハンが何んとかするもんや、みたいな感覚で現代まで来ました。ところが最近になって急に何かしないといけないような雰囲気になって・・・」

「挙句に”イクメン”などと持ち上げられて啞然としていると”役立たず””アホたれ”などと叱られて・・・、世話を焼き過ぎると仕事に支障は出るし嫁ハンには鬱陶しがられるし・・・」。この本は、

「そんなダンナさんが妊娠した嫁ハンとの距離感を測れるようにするために・・・」「良い頃合い、ちょうど良い距離感」これが「本書のコンセプトの一つです」と。

 

 

 僕たちの世代は全くその通りで、嫁ハンが妊娠しても慌てず騒がず何もせず、動じないのが男の姿なんてカッコ付けていた気配があったように思ってます。

最近、と言っても数年前ですが、次女が妊娠・出産した時の次女のダンナの対応を見て大変に感動させられました。同時にえらく反省しました。

 彼は全くの自然体で素直に喜びを表して出産にも当然の如く立ち会いました。この本のなかで何回も記載されていますが「何をするかという中身では無く”嫁ハンとの距離感”がうまく取れていれば、イクメン」であると。次女のダンナは、あっぱれイクメン一号でした。

 

イクメン一号の影響もあったと思うのですが、長女のダンナもイクメンです。見事なイクメン二号です。尤も、長女の場合、余りにも出産がスムーズであったために、ダンナは立ち会いの機会を逸しています。責任感の強いダンナは、長女を病院に連れて行った後、お医者さんに”まあ、今日の夜になるでしょうね”と言われて、いったん、学校の様子を見に帰った(彼は小学校の先生です)のですが、戻ってくるまでに無事出産していたという訳でした。余談ですが、イクメン二号は料理の達人です。彼の「豚の角煮」は絶品。先日、作り方を教わりました。そのうち挑戦して紹介します。

 

今回、長男ダンナも出産に立ち会いました。荻野先生はどうしようか迷っているダンナから聞かれた時には「立ち会い出産」を薦めているそうです。産科医療の現場としてはダンナの立ち会いは「めっちゃ邪魔」だそうですが、それでも赤ちゃんのためには「そばにおってもらう方が良い、というのが分かっている」からだそうです。

出産後すぐに話をした時、長男ダンナは神妙な顔をして「いやあ大変だわ。こんなに出産が大変だとは思わなかったわ。立ち会って良かったと思う」と言っておりました。ちょっとは父親の顔になっていたと思います。お宮参りのあと彼らのマンションに戻りお茶を御馳走になっている時におしめ交換タイムとなりました。二回目は長男ダンナが一人でおむつ交換をやっていました。(本人は「俺はもともと器用である」と言うのですが)僕の目からは昔から余り器用でない方だと思っていたのですが、意外と手際よくやっておりました。イクメン三号の誕生です。

 

ちなみに、荻野先生によれば、立ち会っているダンナのなかには極く稀れに失神するとか号泣するダンナさんもいるらしいですが、ほとんどは「シンプルに固まっている。何もできずにただただ圧倒されている」状態だそうです。そうだろうなあと思いますが、僕は弱い方なので、もし立ち会っていたとすれば極稀に属していたかも知れません。

 

 

それにしても漫画の力は凄いですねえ。「コウノドリ」の作者は、奥様がご出産の時に荻野先生にお世話になったそうです。荻野先生ご自身が医師で、かつ、ジャズピアニストであり、この作者=鈴ノ木ユウさんが荻野先生をモデルにしてこの漫画を描いたそうです。コミック「コウノドリ」がヒットして、それを原作にしたTBSドラマまで生れたと。既に二回に亘ってシリーズとなった由。

 荻野先生の本は、2015/10/21が第一刷。ちょうど一回目のドラマが始まったころに出版されたとのことです。この本は関西弁がベースになっています。重い内容の本ですが、関西弁の柔らかさで随分と読みやすくなっているように思います。お宮参りの翌日、近所のbook offでコミックの第一巻、二巻を買って来ました。確かに公衆の面前では読まない方が良いですね。泣けます。コミックは大阪弁で無かったのがやや残念なように思いました。 

 

 

長男夫婦の許可が下りたので孫の名前を紹介します。

小雪

大雪の日だから小雪。僕のイメージはsnow whiteならぬsnow prettyですね。目もパッチリ、エクボも可愛い。良く食べるので今はホッペが膨らんで△山のおむすび姫のようですが。とにかくカワユイ。今回は、全くの爺バカの話でした。

 

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桜も開花。これは梅ではなくてもちろん桜ですよね。春ももうすぐ、かな。根津神社、2018年3月11日撮影。

 

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都内のど真ん中でもこれだけ広い境内です。静かな落ち着いた環境です。都会にある神社仏閣の存在は有り難いですね。同上。