クルルのおじさん 料理を楽しむ

居酒屋ヒデさん

地元再訪。神奈川県大和市の「泉の森公園」。野外に能舞台があります。昔は、ここでシーズンになると薪能をやっていました。向かって右側が広場になっていて薪能の時には、五段以上のかなり大掛かりな観客席が設置されていました。最近はどうなのかしら?。久しぶりに散歩で足を延ばしました。2019年3月5日、撮影。

 

 

三月最初の土曜日、長女家族のマンションに遊びに行きました。長女家族とは、今年のお正月に神戸にある僕の一族のお墓詣りに一緒して以来。僕の二番目の孫=彼らの長男は現在、二歳と半年。正月に会ってから二か月しか経っていませんが成長ぶりが本当に楽しみです。うちのカミさんからは”そんなに急に大きくなる訳がない”といつもの爺バカを指摘されますが、普段よく会っていないおじいちゃんの目には二か月でもその変化が分かる(様に思う)のです。

 

長女のダンナさんは、このブログでも何回か登場しています。あの「小林秀雄」さんと一文字だけ字が異なる名前です。「蒼太の包丁」全41巻を贈ってくれた料理大好き人間。

料理の腕前は相当なものです。『知の巨人vs全41巻』(2018年9月18日)でも書きましたが、少なくとも「焼き方」以上のレベルと評価しております。仕事はかなり忙しく、週末のお休みの時でも学校に出ている時が結構多いらしいので、手間をかけさせたくないから、かれらのマンションの近くにある美味しそうなお店で気楽に昼食でも、と思っていたのですが・・・。メールでやり取りをしていたところ”「居酒屋ヒデさん」を開店します”との嬉しい返信がありました。

 

 

若干の買い物を済ませ11時ごろにマンションに到着。ドアを開けると孫がバアッと顔を出してくれます。もっとも、僕が近づこうとするとすぐに離れていきますが。とにかく元気そうでなにより。荷物を置いて、コートを脱いで、そして手をチャンと洗ってから着席。手を洗わないと孫に触れることを許してもらえません。最初は”俺をバイキン扱いかよお!”とあまり良い気分ではなかったのですが、今はすっかり納得して素直に手順を踏んでおります。はい、全ては可愛い孫に触れるため。

 

 

ヒデさん=長女のダンナさんは、一人、厨房(マンションの台所ですが)で黙々と調理中でありました。”むむむっ、調理している姿が何やらサマになっている。傍目で観ても手際が良さそう。また一段と腕を上げたか”てな印象を持つのは、贈ってもらったマンガを読んだ影響ですね。軽く挨拶したあとは料理人の邪魔をすることなく、孫とのスキンシップに集中。リビング一帯は彼のプレイグラウンドです。とにかく動くのが大好き。ここかと思えばまたあちら。”お前は牛若丸か!”と思うほど。「疲れを知らない子供の様に」という歌詞がありましたが、二歳半にしてすでにおじいちゃんはフォローするのが大変なほどの運動量になっております。組みワザ、寝ワザではこちらのモノだとプロレス技を駆使しましたが、激しい抵抗を受け長くスキンシップを楽しむことは出来ません。”ひょっとすると臭いのせいか?”、僕は体臭とは無縁だと思っていますが、豊臣秀吉の晩年の逸話を思い出し恐る恐るカミさんと長女に聞いたところ「男の人は嫌がるみたい。女の人だとニコニコして抱かれているよ」と。これも素直に納得してしまいました。孫と遊ぶこと約30分、ちょうど良いタイミングでお料理の準備が出来上がりました。

 

 

この日のメニューは、

・菜の花のペペロンチーノ風

・新玉ねぎとワカメのサラダ

・サーモンの和風カルパッチョ

・生ハムのモッツアレラチーズ添え

・鯛のカルパッチョ・レモン風味

カニクリームのフライパンコロッケ

・きのこのアヒージョ

バケット

 

日本の居酒屋というよりもスペイン・バル風居酒屋かと。よくこれだけ準備しようと思ったものだ。全体のバランスも良く取れている。メインはフライパンコロッケですが、ホワイトソースの粉がダマにならないでうまくクリームが出来上がっていました。カミさんも感心する出来栄え。僕は菜の花のペペロンチーノ風、きのこのアヒージョを高く評価。お酒のつまみにベリーグッです。自分でやると、なかなか味が決まらない。「次回は是非、牡蠣のアヒージョを」とリクエストしたら「牡蠣はハードルが高いです」との慎重なコメント。”そうか具材により調理のコツというものがあるということか、僕は何でも同じパターンでしか調理していなかった”と思い知らされました。

それでも、僕が料理した「牡蠣とネギ塩炒め」(『大”阪”なおみ』2019年1月30日の写真を参照ください。嬉しいことに彼も僕のブログの読者です)の事は褒めてくれていました。単純なもので上級者から褒められると大変に嬉しいものです。

 

今回の料理で最も時間がかかっているのは「生ハムのモッツアレラチーズ添え」とのこと。チーズに生クリームを浸透させるのに一晩寝かせる方が美味しい、との理由から。同じように見えてもちゃんとひと手間かけているから美味しい味が出せるのか。またまた目から鱗です。アヒージョのスキレッドもよく手入れが行き届いているような印象を受けました。爺バカならぬ、義父バカです。

 

ビールで乾杯した後は、ちゃんと白ワインを準備してくれていました。お昼のお酒は酔いが回ります。四月以降のお互いの生活パターンの変化も話題にして。あっという間に、ワインが二本、カラになっておりました。出された料理も完食。

 

 

食後、マンションの敷地内の公園に。バランス・バイク=ストライダーという製品(=ペダルが着いていない自転車)ですが、これは面白い。牛若丸の得意種目の由。公園の一角になだらかに凸凹をつけてある子供達用の遊びスペースがあります。ストライダーに乗ると、幼児でも一人で足で地面を蹴って軽快に動くことが出来ます。そして凸凹の頂上からは両足を浮かせて一気に坂を駆け降りる。大人が自転車で坂道を下るのと同じことです。幼児の時に自分一人の力でこれだけのスピードの感覚を得られるのは、これは凄いなあと。スピード感覚が身に着くのと同時にバランス感覚を養うのにも大変に良さそう。ペダルに足が届くようになれば、自転車にも抵抗なく乗れるようになるのでしょうね。くれぐれも安全第一で。 

 

 

「泉の森公園」の先には、「ふれあいの森」が広がっています。カンザクラが一本だけ、ほぼ、満開の状態で咲いていました。実際はもう少し鮮やかな色です。撮影技術の至らなさ。残念。2019年3月5日、撮影。

 

 

 後日、メールをやり取りしていたら、 ”またのご来店、心よりお待ちしております”との嬉しいお便りが来ておりました。いやあ、もはや「焼き方」どころではなかった。すでにシェフである。是非、また「居酒屋ヒデさん」にお呼ばれしたいものです(これで名前の一文字はバラしてしまいましたが、許して頂戴)。

 

大失敗でした。折角の料理の写真を撮るのを完全に忘れていました。次回は必ず忘れずに撮りますからねえ。

 

 オマケ。「豚の角煮」と煮卵。シェフ・ヒデさんに教えてもらったレシピで。『出産読本』(2018年3月13日)を参照ください。一年経ってから初めてトライしてみました。今まで、料理本を見ながらの自己流では、あの角煮の柔らかさがでなかったのですが、今回は、それなりに出来たかなあと。一晩、寝かせるというのが大事なポイントなのかと思っています。それにしても盛り付けのセンスが悪いなあ。反省です。2019年3月10日、料理と撮影。