沖永良部島のユリ。今年も豪華に咲いてくれました。2016年に植えたものが毎年6月になるとキレイに咲いてくれます。神奈川の自宅の庭で、2019年6月13日、撮影。右後ろに見えるのが平兵衛酢の木です。相変わらず、名古屋の隠れ家の鉢植えのほうが大きく育っています。
鯱城学園の講座のまとめです。二週分続けてご紹介します(=僕の備忘録です)。
その1.お題は「ドラマが生まれるとき・・歓びと哀しみのはざまで・・」、5月29日の講義。講師は演出家の伊豫田 静弘(いよだ せいこう)さん。NHKで数多くのテレビドラマを演出された方。大河ドラマ「国盗り物語」「勝海舟」「草燃える」「いのち」を演出された方と紹介されると”すごーい方なんだ”という空気が会場に漂いました。
前半はギリシャ悲劇「オイデイプース王」を例にとり「ドラマとは”矛盾”と”葛藤”」であることを面白く説明されました。
後半は「自作を語る」と題してスクリーンに一部分を映しながら三つの作品を紹介されました。三作品共に、脚本・山田太一、演出・伊豫田静弘。高名な山田太一さんと作品作りをされており大変な立派な演出家さんなのだとの認識を更に強くしたのですが、この時点で、僕は、山田太一さんと山田洋次さん(「男はつらいよ」の原作・監督の方)をごちゃまぜにしておりました。恥ずかしい話で申し訳ないことです。失礼しました。それでも、山田太一さんが良い作品を沢山作っている脚本家であることに間違いはありません。
紹介された作品は、
①「ながらえば」1982年。主演は、笠智衆と宇野重吉、長山藍子。
②「鳥 帰る」1996年。主演は、田中好子、香川京子、杉浦直樹。
③「いちばん綺麗なとき」1999年。主演は、八千草薫、加藤治子、夏八木勲。
ちなみに「いちばん綺麗なとき」が伊豫田さんの卒業作品であった由。”60歳の時の作品”とのお話がありましたので逆算すると現在80歳。講義されている姿・形、声の張り、驚くほどの若さです。ほんとにこの学園の講師さんは高齢ながら素晴らしくお元気な方々が来られています。僕にとっても大変によい刺激を頂いていると嬉しくなります。
作品の上映は、それぞれ10-15分程度、サワリの部分だけでしたが、説明を受けると”なるほど!”と演出の面白さを堪能することが出来ました。興味深かったのは、タイトルの付け方です。それぞれに元になる詩歌があるとのこと。そして、その詩歌の趣を作品の中にうまく表現されています。
①は新古今和歌集から「ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しとみし世ぞ 今は恋しき」藤原清輔朝臣。②は安住敦さんの「鳥帰る いずこの空も さみしからむに」。ちなみに「鳥帰る」は春の季語とのことです。③が最も衝撃的でした。茨木のり子さんの詩。のり子さんは昭和元年生まれ、戦争の時代に青春を過ごされた方です。昭和33年に出版された詩集とのこと。長くなりますが、全文引用します。
『わたしが一番きれいだったとき』
わたしが一番きれいだったとき
街々はガラガラ崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした
わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達が沢山死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった
八千草薫さんと加藤治子さんの演技が見事なものでした。「ドラマとは”矛盾”と”葛藤”」とおっしゃるのが少しは理解出来たような気がしました。
その2.お題は「笑いと健康」。この学園の定番テーマの一つですね。6月5日の講義です。講師は、上越教育大学名誉教授・医学博士の三浦望慶(もちよし)さん。三浦さんは佐賀県出身、現在は名古屋市昭和区にお住まい。大学の名誉教授さんなのですが、なんと腹話術の師範をされている方。登壇された時も、きらきらと輝くスパンコールのステージ・ベスト姿でした。もちろん腹話術に使う人形も持参されての登壇です。「トランプJR」と命名されている人形との掛け合いをしながら楽しく自己紹介、笑いの大切さをお話されました(申し訳ありませんが、僕はこの人形と同じ名のどこかの国のエライ人はキライなので、このネイミングは余り良い趣味とは思いませんでした)。この講師の方のお年は又しても80歳。ノルディックフィットネス協会の名誉会長もされているそうで、身のこなしも軽快そのもの。腹話術をされるくらいですから、声も綺麗によく響く。その1.の伊豫田さんといい、この三浦さんといい、僕よりもほぼ一回り年長さんですが、そのお元気な様子には改めて感服しました。第二、第三の日野原先生がお元気にご活躍されているのを見て嬉しい限りです。
サミュエル・ウルマンの有名な「青春」の詩を引用して、豊かなシルバーエイジを紹介されていました。曰く「青春とは、人生のある時期のことではない。それは心のあり様を言う」「歳月を重ねるだけでは人は老いない。理想を失った時に初めて老いるのだ」。
「笑顔エクササイズ」(=「口角を上げる」と楽しくなるそうです)を紹介され、それから、「アウエオ体操」(=アウエオといいながら笑顔を。鏡の前でやる。楽しくなるそうです。なぜ、「イ」を飛ばしているのか聞き漏らしました。)を紹介されてから、最後の締めは「人生最高の大笑いで締めましょう」と。
「ワアッ、ハアッ、ハアッ、ハアッ、ハアッ」と会場の皆さんと一緒になって大きな声で大笑いしての締めでありました。
いやはや、一回り近い年長の講師さんから大変な元気を頂戴しました。負けないように体調管理には十分に注意したいものです。
備忘録が長くなりましたが、ここからが本日のメインテーマです。
お弁当シリーズです。例によって、”のり弁”に、ぶりの照り焼き+しし唐とインゲン煮をのっけ。南高梅を真ん中に。照り焼きの”照り”が出ていないのが残念。
おかずは、ウインナーとブロッコリー炒め。キムチ(これは市販のものです)。それから自慢の「鶏ハムとザワークラウト風キャベツの酢煮込み」。これが見事にマッチしました。自画自賛。鶏ハムは、以前、紹介した炊飯器料理。味付けを濃い目にしてみました。クミンシードを加えて。弁当を食べるときにはお酒は飲みませんが、これはワインのつまみにもグーです。2019年6月17日、撮影。
前日の残りモノがほとんどでしたので料理の時間はかかりませんでしたが、ご飯を冷やすのに時間がかかるのを再認識しました。保冷剤を上下にあてました。 写真に撮ると”色彩が少ないのは寂しい”ということに改めて気が付きました。研究の余地がありそうです。
そして、これが本日のメインイベント!!です。
題して「タカトのピザ」。今回からは母親(僕の次女)の許可を頂き名前を記載出来ることになりました。孝斗くん、現在4歳半。彼に画才があることは以前に紹介した通りですが(本年2月10日『読書三昧』の彼の自画像をご覧ください)、最近は料理に関心を持ち出した由。ピザ生地は市販のモノとのことですが、母親が材料を揃えたら自分で工夫してのっけたそうです。想像力が豊か!、料理も天才か⁉・・・爺バカです。
爺バカついでに彼の特技を紹介します。なんとエアコンに興味を持っている。それも本体だけでなく室外機にも、それと家電・エアコンメーカーのロゴにも。近くの量販店の家電コーナーを通り過ぎる時には何時も一人立ち止まり、じっくりと観察をしている、エアコンを。何回も見ているので、お店の人から「あっ、タカちゃんが来てる。」と覚えてもらうようになって「家電ボーイ」という愛称も頂戴しているとか。エアコンメーカーには専業のメーカーさんも沢山あります。そういう普段我々大人も余り目にしない専門メーカーのロゴも頭に入っていて、お店の人に「これはxxx(メーカーの名前)」と可愛い声で話して驚かせているとか。
僕はピアノのレッスンを受けていますが、名古屋の隠れ家で自画取り録画をして家族に送ったことがあります。みんなから、それなりの反応が返ってきたのですが、次女からは「タカトに見せたら、背景に映っていたエアコンのホースが長いことに注目していた」と(註;これは隠れ家のマンションでは室外機を設置する場所に制約があるので、エアコン本体までの接続ホースが壁沿いに長くなっているためです)。開口一番、彼が言ったことは「なぜ、あんなにホースが長いの?」。僕には部屋の景色のなかで埋没している一部分に過ぎないのですが、彼の審美眼には合致しなかったのでしょうか。それともエアコンの設置は”かくあるべし”との信念があるのかしら。面白いなあ。面白いところに目が行くもんだ。
その後は、ちゃんと録画を見て僕のピアノ演奏を聴いてリズムをとって喜んでくれていたそうです。・・・嬉しいですねえ、おじいちゃんに元気を与えてくれる可愛い孫です。
今日のお題は、『”孫の料理”自慢』でした。