クルルのおじさん 料理を楽しむ

「世界の文化と食を学ぶ」講座・アメリカ編

名古屋市千種区星が丘にある椙山女学園大学、星が丘キャンパスの正門。椙山=「すぎやま」と読みます。初めて見た時には読めませんでした。学園創始者の方の苗字だそうです。尾張藩の士族であった方の由。名古屋では知らない人はいない(多分)有名女子大の一つです。2019年8月29日、撮影。

 

 

このキャンパスで開催された「世界の文化と食を学ぼう!」講座を聴講しに出かけました。僕が食べること・料理・食の文化等々に興味・関心を持っていることをよく知っている方がこの講座のことを紹介してくれました。名古屋市千種生涯学習センターと椙山女学園大学の共催です。夏休みの期間を利用しての一般・社会人に対するオープン講座。

 

 

このキャンパスの場所は、前回の記事で書きました「東山動植物園」の星が丘門のすぐ近くです。要するに、僕の散歩・ウォーキングコースの一角。僕の隠れ家から歩いて行ける場所ということもあり気楽に受講の申し込みをしました。近くには、星が丘三越があり、ゆるやかな坂道に沿ってアパレル、グルメのお店が入っている「星が丘テラス」があります。テラスで食事も楽しめるようになっています。この通り沿いは、それなりの良い雰囲気になっており、名古屋では珍しくかなりおしゃれな街並みです。

 

 

この女学園がこの通り沿いにあるということは理解していましたが、実際の場所は知りませんでした。隠れ家からの道すがら、つらつら考えると、そもそも、女子大の構内に入場するのは学生時代に遡るかと。僕の出身大学の地域では、神戸女学院大学というのが男子学生の一番人気の一つでありましたが、そう言えば、内田樹おじさんはこの大学の教授をされておりました。何故か、樹おじさんがご自身の著書のなかで神戸女学院ヴォーリズ設計の講堂を絶賛していたことを思い出しました。残念ながら、学生時代の僕は、講堂・校舎のたたずまい等には関心は無し。”もう少し注意して見学しておけばよかったのかなあ、もったいないことをしていたのかなあ”と今更ながら思いました。

 

 

椙山女学園大学、星が丘キャンパスは、星が丘テラスの通りから東側に入ってすぐの処にありました。通りをチョット入るだけで、全く閑静なたたずまい。写真のように緑も豊かな良い環境です。

 

 

 この講座は、夏のこの時期に開講されているもの。今年が三年目。テーマは継続して「世界の文化と食を学ぶ」となっており、初年度は、ハンガリー・韓国。二年目は、フランス・中国。そして、今年は、アメリカとドイツ。今日は、アメリカについての講義です。

 講師は、同大学国際コミュニケーション学部の塚田 守教授。お題は「カリフォルニアにおける人種民族の多様性」。・・・、うん?「食」ではないの?。

「食文化」と早とちりしていましたが、よく案内を見ると「世界の文化と食を学ぶ」となっています。「食文化」では無くもっと大きな括りでの「文化」でした。

この講座は全四回あります。週に一回、四週間に亘って。来週の二回目は、「アメリカ料理を作ってみよう!」となっています。来週は「食文化」というよりも「食=料理」そのものになるようです。内容を理解しないで、受講している自分のエエ加減さに改めて反省です。

 

 

塚田教授先生。多分、僕よりも5-6歳ほどはお若い年代の方かと。学生時代からアメリカ社会の研究をされていた由。 調査・研究法が大変にユニークなもので、その時々の調査のテーマに応じて、とにかく実際に現地に足を運び、イロイロな方々と面談・ヒアリングを重ねて論文に纏め上げているとか。「ライフ・ストーリー・インタビュー」というのがキーワードとのこと。ご自身の著書を参照しながら、調査・研究の具体的なやり方、進め方を紹介されましたが、ホントにユニークなものです。

 

著書の一つ「教師の”ライフヒストリー”から見える現代アメリカ・・・人種・民族・ジェンダーと教育の視点から」。カリフォルニア州サンホセ市で現地の小学・中学・高校の教師をされている方々との面談・インタビューを通して現代アメリカ社会を読み解いていくもの。それぞれの教師の方の個人の経験・体験に非常に重きを置いて調査するそうです。質問事項には、「何故、教師になったのか?、教師としての経験は?、教師として楽しいこと、苦しいこと?、最近のアメリカの教育について?」等々。フィールド調査の結果として、この地域の社会は「人種民族の住み分け社会」であること。マイノリティは地域によって異なること。「不平等社会」ではあるが、その情報を公開していること。不利な人たちを助成する措置・政策があること、を実証し指摘されていました。

 

 

なんでわざわざ手間のかかる”フィールド調査”方式を取っているのか、よく理解出来ないところが多々あるのですが、先生のお話の面白さもあり、アッと言う間の講義でありました。サービス精神溢れた先生で、テーマの「多様性」に掛けて、カリフォルニア州の「多様な」食べ物を画像により紹介してくれました。「多様な」カリフォルニア・ロール、「多様な」ハンバーガー、「多様な」タコス、「多様な」メキシカン料理。ちなみに、先生は学生時代(多分)に公費でミシガン州に留学。1970年代の後半の頃の由。貧乏学生であったので、マグドナルドのビッグマック・セットを大変に有難く、そして美味しく食べたそうです。「たまに小遣いに余裕がある時には、20セントほど高価なバーガーキングを食べました。それがまた大変に嬉しかった!」と懐かしそうにお話されていました。

 

 

そうなんですよねえ。1970年代というのは、アメリカがピカピカに輝いていた時代だったと思います。日本で初めてマグドナルドの店が出されたのは、1971年7月のこと。一等地の東京銀座4丁目の三越の一階に鳴り物入りでオープンしたのですが、まだまだそれほど一般的な食べ物ではありませんでした。僕も1970年代中ごろにニューヨークに2年ほどいましたが、その当時、食べたハンバーガー、ピザ、そしてホットドッグ!はホント、美味しかったなあと思いだしました。

隠れ家に戻ってから、以前に記載した記事を自分でも懐かしく読み返しました。この下に「埋め込み」しておきます。最近、このワザを習得しました。エキプロ先生に教わりました。僕のブログとパソコン、IT全般の先生です。教え方が上手い!感謝、感謝です。大変に便利で面白いワザだと感心、気に入っております。 

 

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僕としては、先生の紹介のなかには、僕の大好きな「ホットドッグ」が入っていなかったので、片手落ちではないかと先生に突っ込みを入れたい気分ではありましたが、先生のお人柄に免じて黙っておりました。

 

講義の中で、先生の閑話休題的なお話が大変に面白かった(お題・テーマの話よりも雑談の方が面白かったです。失礼ですね、スミマセン)。

このオープン講座を受講しているのは平均年齢60歳くらいかと。多分、先生と同じような年代。アメリカに関しての雑談で、例えば、先生が、南北戦争=小説・映画の「風と共に去りぬ」=スカーレット・オハラとレッド・バトラー=ビビアン・リークラーク・ゲーブル等々を話題にすると、聞いている皆さんのほとんどがフムフムとうなずいて反応してくれる。

ところが現役の学生さんを相手にこのような話をすると、“”それなんですか?映画見てなーい。オハラさん、知らなーい!“”なんていう反応が当たり前との事。これはマア仕方がないかと思いつつ、もっと驚いてしまうのは「南北戦争というのは、誰と誰が戦ったのでしょう?」と質問すると、”南北だから北アメリカと南アメリカ!”というような奇想天外・無邪気な答えから、”アメリカ国内の人種間の戦争”にしてしまう珍答まで飛び出してくる時があるとか。

先生は、学生はゲーム感覚で軽く考えて回答をしているものと理解しているそうですが、普段、若い世代と交流している先生でも、世代間のギャップというのには、時により、のけ反ってしまうほど大きなものがあるとのことでした。

 

 

次回の講座は「アメリカ料理を作ってみよう」です。“”アメリカ料理“”と正面切って考えると何になるのでしょうねえ。草鞋のように大きなステーキ?、やはりハンバーガー、ホットドッグの類?、はたまたアメリカ先住民の料理?。一体、何を料理するのかしら。期待先行になり過ぎかも知れませんが、かなり、待ち遠しくなってきております。

 

 

オマケです。

       

隠れ家の平兵衛酢の木です。右の写真は、苗木を植えた直後の2018年3月29日に撮影したもの。60㎝ほどの苗木でした。今では背丈は130㎝程に。虫に食われたりしながらも元気に育っている様子です。実が着くのを早く見たいものです。2019年8月23日、撮影。

 

調子にのって、『平兵衛酢の苗木』の記事も「埋め込み」しておきます。  

                                      

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