クルルのおじさん 料理を楽しむ

5月、まだまだ・ますます「凌ぐ」日々が続いています。

 

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くちなしの花が咲きました。一か月ほど前に名古屋市地下鉄、本山駅近くの花屋さんでツボミの付いた苗木を買って鉢植えしたもの。隣は万両。ずっと赤い実を付けたままです。タヌキさんはこの鉢の横のドアを挟んで左側の隅にいます。マンションで言うところの共有スペースなのですが皆さまのご了解を得てこの場所に置いています。2021年5月2日、撮影。

 

 

久しぶりに「NHK俳句」です。4月新年度で選者さんが交代されました。2月、3月は端折りましたが、改めて4月から自分の備忘録として簡単に書き残しておこうと思います。お付き合い頂ければ嬉しいです。

 

 

第一週、選者は片山由美子さん、司会が武井壮さん。ゲストにピアニストの反田恭平さん。反田さんは武井さんのお友達、片山さんも大のフアンで後援会に入っている由です。最もチケットが取り難いピアニスト(のお一人)との紹介がありました。選者の片山さんは1952年のお生まれ。本年の講座のテーマは「見直し『俳句の常識』」。

「俳句にはルールがある。そのルールがあるからこそ自由になれるとも言える。しかし、縛られ過ぎるのも危険。時には常識を破ることにも挑戦してみる」という主旨です。

今週のテーマは「字余り」。番組では上五の字余りの名句を紹介。ゲストの反田さんに読んでもらい字余りの効果、リズムと韻律が自然な調べとして感じられることが大切であることを説明されていました。また、クラッシク音楽の中でも同様のことがあることをショパン夜想曲の連譜(装飾音)の効果を反田さんのピアノ演奏で確かめていました。反田さんの「(忙しく聴こえないように)オシャレにサラッと弾くのが大切と」とのコメントが憎いところです。俳句の番組でピアノ演奏を楽しめました。テキストに記載されていた上・中・下それぞれの字余りの名句を記載しておきます。

   白牡丹といふといえども紅ほのか   高浜虚子

   このあたり目に見ゆるものはみな涼し   芭蕉

   灯ともせば雛壇の緋の末広がり   鷹羽狩行

 

今週の兼題は「入学」。特選三句です。

一席   入学の子と門くぐる母校かな

二席   愛犬を諭して帰す入学式

三席   入学のわが子の見えず武道館

 

面白いと思った句です。自由題での投句でした。

     菜の花やふるさと行きの土讃線

 

   

第二週、選者は鴇田智哉(ときたともや)さん。司会は岸本葉子さん。ゲストは岩崎う大さん。ゲストのう大さんはお笑い芸人・かもめんたる、ネタ・マンガの執筆もされている方。選者の鴇田さんは1969年生まれ。「『句のひとみ』になって読む」ことをキーワードに「感じ取ること」と「言葉」を大切に俳句をしていこうと。今週のテーマは「じっと見る『句のひとみ』」。『句のひとみ」とは鴇田さんの造語の様ですが「その句の主語や主人公、登場人物を超えて、句全体にゆきわたる一つの視野」のこととか(難しい、俄かには理解出来ません)。具体的な句で説明されていました。

 

   霜掃きし箒しばらくして倒る   能村登四郎

「立てかけられた箒がしばらくして倒れるのをずっと見ていたのはいったい誰なのか!」、面白い問いかけですね。鴇田さんは、例えば、境内の「狛犬」かも知れないと言い、岸本さんは「賽銭箱」と答え、ゲストのう大さんは「地面」と話しました。箒が地面にこつんと倒れ落ちて、地面が「痛っ!」と。お笑いの本を書いている方は感性が鋭いように思います。定点観測の固定カメラの様な視線の存在を鴇田さんは「句のひとみ」と呼んでいると。面白い!ですね。俳句は一瞬を切り取る、と言われますが「長い一瞬もある」というお話も面白く思いました。

今週の兼題は「菜の花」、特選一席のみ記載しておきます。

一席   菜の花を怒りの色と思うまで

 

 

第三週、選者は岸本尚毅さん。司会は中田喜子さん。ゲストは落語家の金原亭馬治さん。岸本さんは1961年生まれ、岸本さんの本年のテーマは「俳句と想像力」。「句を作るときも読むときも想像力は頼りになる相棒」とのこと。今週のテーマは「時間と想像力」。番組とテキストに記載のあった「時の流れ」の名句です。

 

   遅き日のつもりて遠きむかしかな   蕪村

   去年今年貫く棒の如きもの   高浜虚子

 

馬治師匠が落語、講談での時間の経過を表現するワザ・言い回しを紹介していました。落語の自由自在に時間を操る話術というのは素晴らしいものです。司会の中田さんがやや仰々しい話し方でしたが、岸本さんの淡々とした受け答えに助けられたように思いました。今月の兼題は「日永・遅日」、特選三句です。

 

一席   四歳と七十歳のくれかぬる

二席   木を抜けば頭に穴の開く日永

三席   珈琲と植物図鑑窓日永

 

一席の句は良いですねえ。まるで自分と孫のことのように嬉しく感じました。余計なお世話ですが、二席の「開く」は「空く」の方が合っているように、また三席の中下は漢字が続いて重苦しく思いました。

 

第四週は見ることが出来ませんでした。テキストには「俳句、二歩目へ」と題して昨年に続き先生が櫂未知子さん、司会が塚地武雄さんと記載されています。来月からちゃんと見たいものです。

 

  

注目(?)の名古屋市長選は、現職の河村さんが4期目(5回目)の当選を決めました。前回記載した名古屋通の方の読み通りになりました。やはりこの方、河村さんには岩盤の支持層がついていらっしゃるようです。最も、得票率は51.7%と過去最低だそうです。県知事の大村氏との対立も深刻のようで選挙後の4月26日の記者会見で大村知事は河村氏について問われて「(コロナ対策については)いてもいなくても同じ。まともに話は出来ない」とバッサリと切り捨てた(日経、4/27記事)とか。この記事で知りましたが、大村さんが支持していた対立候補には「自民党から共産党まで各会派が支持した」そうです。これも如何なものかと今更ながら感じてしまいました。

 

余り期待していなかったワクチンクーポンですが4月末に郵送されてきました。「国からのお知らせ」「名古屋市からのお知らせ」が同封されていて接種の説明が記載されていました。例によって分かり難い記載。電話での問い合わせは絶望的だと聞いていましたのでWEBで検索してみましたが、こちらも(年寄りには)ナカナカに分かり難い。とにかく、名古屋市では集団接種、個別接種の両方の体制が取られていることは理解出来ました。集団接種のWEB予約は既に予約が満杯との表示があり、””やはりこりゃあアカンわ””と思いましたが、個別接種の登録医療機関を見ていると、普段お世話になっているかかりつけ内科の名前を見つけることが出来ました。藁にもすがる思い、ダメもとでこの内科に連絡を取りました。内科の方も大変に混乱していましたが、結果的には、内科で問診を受けたあとで一回目を6月中旬、二回目を7月初めに接種の予約をすることが出来ました。いつもノンビリしている先生もさすがにお疲れの様子。問診の際、元気を出してもらおうと洒落の気持ちも含め日経の「ワクチン””お通し””説」の記事を紹介したのですが、すでに良くご存じでした。真面目な先生なので「当地の医師会、当内科としては行政からの要請に応じて接種予約の受け付けを出来る限り前広に進めているのですが…。本当にワクチンが届くかどうか…。我々には管理出来ないことなので申し訳ありませんねえ」と。果たして予約通りに接種は受けることが出来るものでしょうかね。

 

世界的に見ても「感染封じ込め、優劣が鮮明に」なっているようです。イスラエル、英国では一回以上の接種がそれぞれ6割、5割に達して「集団免疫」も視野に入りつつある。一方、インドでは「三重変異」も発見されているとか(4月27日、日経記事)。米国ニューヨークでは、同接種が成人市民では5割以上となり、市内での経済活動を全面的に再開、飲食や劇場での人数制限を全て撤廃するとか(4月30日、同)。どうしても僕ら凡人は他の国、地域、都市、街との比較でモノゴトを考えてしまいます。これ以上に日本国の「比較劣位」が進まないようにしてほしいものです。

 

今後はワクチン接種と並行して、””治療薬””そのものが最大の関心事になろうかと思いますが、最近、開発のニュースには全くご無沙汰ですね。せめて、この分野では日本が世界の先進国になって欲しいモノですねえ。夢のまた夢かしら?。

 

 

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 久しぶりに「居酒屋ヒデさん」にお邪魔しました。いつもながら手際の良い準備振りでありました。写真左、中央の列・右側のお皿から「鰹のヅケ」「エビとスナップエンドウ・春のお豆の炒め物」「キャベツの蒸し煮」「チャーシュー」「キノコのマリネ」「アスパラの素焼き」、下段のお皿「鯛のアクアパッツア」。写真右、「アボガドのなめろう」。

「エビと春お豆の炒め物」と「アクアパッツア」が秀逸でありましたが、最後に出してくれた「アボガドのなめろう」が一番人気。ネギ、紫蘇、ミョウガを刻んで加えて、味付けは味噌と味醂の由。アボガドの皮を剥くのは、半分に切って種を取り出してから、更に半分(全体の1/4)に切ると簡単に出来るとか。名古屋でもやってみたいと思っています。2021年4月24日、撮影。

お昼からビール、ワインを頂き第三週の兼題「日永・遅日」を満喫した一日となりました。新くんは4歳、僕は70歳ですから、この週の一席の句、

    四歳と七十歳のくれかぬる

 

まさにこの通りでありました。僕もこんな句を自作で詠んでみたいものです。励みます。