クルルのおじさん 料理を楽しむ

東山・平和公園コース、踏破

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「隅田の花火」の鉢植えを頂きました。隠れ家の玄関に置きました。なるほど、花火のようにポチポチと咲き始めてきました。上の階の住人の方が理解のあるご夫婦で「(通行に)邪魔になるどころか毎日、花を楽しませて頂いている」と喜んでくれています。有難い限りです。2021年5月16日、撮影。

 久しぶりに駄句です。

 

   鉢植えの隅田の花火梅雨に咲き   孔瑠々

 

 

5月15日、ドラゴン先生と京都一周トレイルの東山コースの残されたFコースを歩いてコース完全踏破を達成しよう!と思っていたのですが、緊急事態宣言の延長と拡大を受けて素直に中止・延期としました。二人とも反骨精神旺盛な年ごろですので””この時期だからこそ実行しよう!””という気持ちがあったことは確かなのですが、冷静な大人?の判断です。

 

折角、予定を空けていた週末だったので(僕の方は最近ほぼ何も予定が無い日が多くなっていますが、現役のドラゴン先生はまだまだ週末も忙しく活動をしています)””遠征が無理ならせめて「反省会」だけでも””と考え、いつものお店に電話を入れたのですが「アルコールを提供出来ない、かつ、夜の閉店時間にも厳しい縛りがある状態では、お客さんに申し訳ないので今回の宣言期間中は店を閉める」とのことでした。「食事だけでよければお二人のために(お店を)開けますよ」と優しい有難いオファーは頂いたのですが、お酒を飲まないで””反省会””は出来るはずも無く残念ながら諦めることにしました。

 

さて、どうするか。ーーー外で飲めなきゃ家で飲めばよい。どうせ飲むなら体を動かして(運動して)から飲む方がお酒は美味いーーー。お酒大好き人間の創造力の逞しさだと自分でも感心しましたが””脚下照顧””いつもウオーキングを楽しんでいる二つのコースを一気に踏破することを考えつきました。そして、その後に、”家飲み”反省会を隠れ家でやればよい!。

 

このブログでも何度も記載していますが、名古屋市千種区の僕の住んでいる地域には平和公園一万歩コースと東山公園一万歩コースという隣接する素晴らしいウオーキングコースが整備されています。

平和公園というのは、戦後の大規模な区画整理事業で市内にあった279ヶ所のお寺の墓地約19万基を移転し、その周辺を緑豊かな公園にしたものです。広大な園内には桜の名所もあり、また、一角には東山動物園で飼育されているコアラのためのユーカリが植林されています。このコースは一周が約6.5㎞。そして、東山公園のほうは東山動植物園の外周を取り囲むように整備されている公園です。こちらは一周が約6.2㎞。それぞれ一周すると一時間半ほどかかります。今まで何度も回ったことはありますが、両コースを通して歩くのは初めての試みになります。

 

 

午後一時に地下鉄東山公園駅で集合。打ち合わせした訳ではありませんが、二人とも京都トレイルに行くときのスタイル。特に足元の安全は大切ですから軽登山用のしっかりした靴を履いていました。なんといっても安全第一です。緻密なドラゴン先生は「遭難の心配は無いと思うがコンパスも準備してある」と。

”このコースで遭難してレスキューを呼んだらTV・新聞に取り上げられてしまう。””年寄り二人が公園で遭難!救助隊が出場、無事救出””、これは悪夢や。二度と名古屋の街を歩くことが出来なくなろう”。

最初からバカ話をしながら、まずはコンビニで飲み物を確保して早速に歩き始めました。初めて僕が道案内役。平和公園コースからスタートしました。正規のルートから脇道に逸れて散策出来るようになっていて、脇道に行くと予想以上の急勾配の山道があるのですが、今回は”遭難を避けるため”、また、両コースを通して歩くので体力の消耗を少なくするため、ひたすら教科書通りのコースを歩きました。30分経過したら休憩をはさみ水分の補給もしながらいつも以上に慎重に歩きました。休憩を兼ねて途中のアクアタワーに立ち寄り、最上階から名古屋の市内の展望を楽しんだりしました。アクアタワーは専ら災害時のための給水塔です。地上約40mの展望室からは東側に猿投山、西側に名駅の高層ビル、南側に東山公園スカイタワーが望めます。

 

猫が洞池に差し掛かった時、周辺の地形をみた先生が「これはため池である」と指摘。実際に反対側に行った時には、その向こう側(今は閑静な住宅街になっています)が大きく下り傾斜になっていることを発見。”まるでブラタモリの気配になってきた”。今迄何回も歩いていて何も気づかなかったことがやや情けないような。そういえば木曽三川の遠足の時に”尾張の地形は東高西低である”ことを学習したことを漸く思い出しました。 

 

kururupapa.hatenadiary.jp

 (懐かしの「大人の遠足」です。2019年8月だったんですねえ。)

 

 

どちらが案内役か分からなくなりましたが、グチャグチャ話しているうちに平和公園コースを終了。東山公園駅に戻り駅の反対側=南側に広がる東山公園コースに向かいました。こちらの方がすこし距離は短いのですが起伏がやや厳しいところもあり自然を満喫できます。東山コースの半分を過ぎたころになるとやはり両コースを続けて歩くというのが結構足腰に負担が掛かることを実感し始めました。途中、ショートカットできるポイントがありましたので(お元気とは言え僕よりも年長さんに少しは気を遣って)それとなく提案をしたのですが、意外にも(予想通りかな?)凛々しいご返事。

「両コース続けて正規のルートを完全に踏破する」ことへの強い拘りがありました。やはり酒飲みは美味しく飲むための努力を惜しまない!。ゴール近くになってくると早くビールを飲みたいがためか足取りが早くなってきたような気がするくらいでした。エサがぶら下がっていると頑張ろうとするのは動物の血のなせる業なのでしょう。

 

ゴール到着後、隣の駅の星ヶ丘まで足を運び三越のデパ地下でお買い物。お互いに好みのツマミを仕込み、我が隠れ家に向かいました。隠れ家での”家飲み”反省会です。申し訳ないことに、隠れ家に向かう道がかなりの急坂になっています。言わば最後の難関。買い物のあと、気分はもうマンションに戻って”ビールで乾杯””に浸っていますから、さすがのドラゴン先生も一旦気を緩めた弱みか、想定外の難関に体力を大変に消耗した気配でありました。ブツブツと文句が出ましたが、それでもなんとか無事に隠れ家に到着。

午後1時頃から歩き始め隠れ家に着いたのが5時半ごろでした。休憩・見学と買い物に一時間として約3時間半ほど歩き続けたことになります。ドラゴン先生の万歩計は2万4千歩となっていたそうです。

 

 

隠れ家での”家飲み”反省会です。まず、コロナ対応の基本動作をしっかりとやりました。什器備品は準備しておきましたから買ってきた食べ物をテーブルに並べて早速に乾杯です。いやあ、ビールの旨いこと。

鶏のから揚げ、野菜の煮物、サラダ、拘りの豆腐等々、バランス良いおつまみです。糖質・ご飯を云々する以外は好みは結構似通っているかと。冷蔵庫に残っていた僕の自慢の「煮卵」と頂き物の「新じゃが(小)の甘辛煮」をアテに出してみました。両方とも美味しい、美味しいと喜んで食べて頂けましたが、一言付いてくるのが面白い処。「普段は煮卵は食べない」とか。ゆで卵の作り方にうるさいのは以前記載した通りですが、後で先生が「世界一美味しい煮卵の作り方」という本を買って喜んでいたのを思い出しました。その時に、咄嗟に思い出して突っ込んでおけば良かった、と大反省。河村市長の話、神谷美恵子さんの話等々を楽しく歓談。家飲みで反省会が楽しめることが分かりました。居酒屋文化を支えてきた僕たち世代が”家飲み”を楽しむことを覚えてしまったら、この先、コロナフリーの日常に戻った時でも世の中の景色が変わっていることもありうるのでしょうかね。

 

遅くまで盛り上がってしまい、先生の帰路が心配。「名古屋は東から西になだらかに下り傾斜であるから、自然の勾配に従ってゆっくりと歩いて帰ることが出来そうだ」と冗談とも本気とも分からない発言まで飛び出す始末。(ちなみに先生のマンションは栄と伏見の中間、隠れ家から歩けば3-4時間はかかろうかと思われます)。かつて先生の弟子には、名古屋から蒲郡まで夜を通して歩いて帰った猛者(僕はアホやと思いますが)もいたそうですから、あながち冗談とは思えず少しは心配したのですが、10時過ぎのラインでは「無事に帰宅。早い機会に京都の東山・Fコースに行こう」と連絡がありました。一安心。ちゃんと地下鉄かタクシーを利用されたようです。京都遠征にはやはり緊急事態の解除が待たれます。ワクチンの接種も大きなファクターになりそうです。皆さまも引き続きくれぐれもご自愛くださいませ。

  

 

ちょっと長くなりますが、簡単に5月のNHK俳句のまとめです。僕の備忘録です。お付き合い頂ければ有難いです。

 

第一週、選者は片山由美子さん、司会は武井壮さん、ゲストには石原良純さんが登場。いつもながらよくお話される方です。「見直し『俳句の常識』」のテーマで今週は「季重なり」を取り上げていました。「原則、季語は一句に一つだが時には許されることもある」ということでした。例句として、

 

   女郎花少しはなれて男郎花   星野立子

 

を説明したり、司会とゲストのお二人に○✖のクイズ形式で解説していましたが、どういうのが許されるのか良く分かりませんでした(例句の読みは、女郎花=おみなえし、男郎花=おとこえし)。 今月の兼題は「葉桜」。特選三句です。

 

一席   葉桜や石のベンチのしづかなる

二席   葉桜のささやきの下バスを待つ

三席   葉桜や新人研修最終日

 

面白いと思った句です。

 

     葉桜や単身赴任また一年

 

 

第二週、選者は鴇田智哉(ときたともや)さん。司会は岸本葉子さん。ゲストは加藤諒さん。テーマは「『句のひとみ』になって読む」で今月は「切り替わる『句のひとみ』」というもの。前回もそうでしたが、この選者、鴇田さんの視点は面白いなあと思います。例句として、

 

   渡り鳥みるみるわれの小さくなり   上田五千石

 

鳥を見上げていた目が、突然人を見下ろす目に切り替わった。視野がくっきりと一転していると。もう一つ、例句。

 

   チューリップ喜びだけを持ってゐる   細見稜子

 

この句は、

●チューリップ。その花は喜びだけを持ってゐる。

●チューリップ。私は喜びだけを持ってゐる。

の両方に読むことが出来るが、視点の切り替わりが面白いと。

今月の兼題は「罌粟の花」、特選三句です。

 

一席   手を打って罌粟の花びらみな散らす

二席   ゆっくりと脈打つ罌粟の花の丘

三席   ポピーいつどこから飛んできたのです

 

ケシの花というのは一晩で散ってしまう一日花とのことでした。

 

 

第三週、選者は岸本尚毅さん、司会は中田喜子さん、ゲストは渡辺江里子さん。渡辺さんはお笑い芸人、阿佐ヶ谷姉妹のお姉さん。テーマは「俳句と想像力」ですが今月のテーマは「俳句と寓意」。例として、

 

   夜の蟻迷えるものは弧を描く   中村草田男

 

を紹介していました。番組では触れていなかったですが、テキストの次の句の解説が面白かったです。

 

   物いへば唇寒し秋の風   芭蕉

 

虚子は「道徳的な寓意を含んだ句のごときは・・・むしろ(俳句の)脇道に逸れたモノである」と手厳しく評したそうです。一方、加藤楸邨は「人が去って一人にかえると、気をたかぶらせて話したことがたまらないさびしさを生み出してくる」そんな人間の孤独を詠んだものと鑑賞したそうです。

今月の兼題は「蟻」、特選三句です。

 

一席   一期生植ゑたる松を蟻の列

二席   あはれ吾子ありのすさびに蟻を踏む

三席   花びらに加ふる蟻の重さかな

 

中田さんの句を岸本教官が添削していました。

 

     空高く仁王の足の蟻二匹   中田喜子

 

添削例その①   青空や仁王の足を蟻二匹

   その②   青空や仁王は足に蟻二匹

 

上5は「や」で一度切る。「の」→「を」、さらに「は」「に」で動きを感じさせるとか。岸本教官の添削指導が丁寧、親切で良いですね(原句を尊重すれば上5は「空高し」が良いと思いましたが)。

  

 

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タカト画伯の絵です。ゴジラのDVDを見た後だったので怪獣対決か!と思いましたが、ワニ、熱帯魚、恐竜とのことです。構図、線のタッチと色使いが素晴らしいと思いました。爺バカです。2021年5月の作品。

 

 

おまけの料理。

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調味料は””塩””のみ。鶏もも肉スナップエンドウ、ネギの組み合わせで旨味と甘味が引き出されて美味しいと。何かの料理本(多分、「きょうの料理」)で見つけたのでやってみました。塩は普段まず使っていませんが、今回は指示通りに使用しました。美味しかったです。これでスナップエンドウは全て使い切りました。2021年5月12日、料理と撮影。