クルルのおじさん 料理を楽しむ

10月になりました。

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神奈川の自宅の庭のホトトギス。ほぼ満開です。今年の方が早いように思います(左)。ちょっと空いているスペースに秋桜を植えました。毎年、咲いてくれると嬉しいのですが(右)。2021年10月4日、撮影。

 

10月になりました。早いものです。岸田さんが自民党の総裁選挙に勝利して、第120代の総理に選ばれました。就任早々の世論調査では支持率が大変に低い、政権発足時として歴代ワースト三位だそうです。振り返ると菅さんが就任の時は無茶苦茶、支持率が高かったんですねえ。意外な感じがしました。世論というのもブレが大きいモノ、改めて大変なお仕事だと思います。

 

相変わらず読書三昧です。珍しく、久しぶりに本を買いに本屋さんに行きました。買いたいと思っていた本の横に興味がある本が並んでいたので、ついでに買ってしまいました。内田さんと姜さんの本ですが、新内閣の発足の時にちょうど読み終えたところでした。

 

「新世界秩序と日本の未来」、内田樹姜尚中集英社新書、2021年7月第一刷。姜さんのリードで内田さんが言いたいことを気持ちよく話している、という構成の本。大変に面白かったです。因みに、このお二人、共に1950年生まれ。僕と同じ年です。だから何だ、ということは全く何もないのですが面白いと思っています。

 

冒頭から「内田節が炸裂しましたね」と姜さんが冷やかす(おだてる)くらい、内田さんが切れ味鋭く2013年以降の自民政権をズタズタに切り裂いていました。曰く、「国力の衰微を代償にした長期政権」、「政権が続くのであれば、国民を分断すること、国力が回復しないことを全く気にしていない・・・」「(外交は)『活躍するふり』に終始した」。「政権の長期化が出来るのであれば国益なんかどうでもよいという統治者は過去にいなかった」と酷評していました。ここまで言うか、というぐらいの内容ですが、内田さんの話の組み立てにはものすごく説得力がありますので、読んでいると、その通り!と拍手しそうになります。「アメリカについて」の件で、かの地の「自由原理主義」の説明などは(以前の本でも記述されていますが)大変に分かり易い見方だと思います。幸いに、お二人とも日本の先行きについては「それほど悲観的では無い」というのが少しは救いになったように思います。

 

この本を読んだところでしたので、そして読んだ本に直ぐに影響を受ける方なので、岸田新総理の支持率が低かったのもこの本の影響があったのでは、と勝手に思ったりしていました(その割には自民党の支持率は上がっているようですから、やはり関係なさそうですね)。

今日(6日)、のニュースでは、株安、円安、債券安のトリプル安が報じられていました。岸田さんは首相就任の記者会見で、衆議院の解散と総選挙を表明しました。コロナ対策以外にもイロイロな問題を抱えての総選挙になりそうです。国会での所信表明、各党の代表質問を受ける前の解散、総選挙の表明です。就任から解散までは戦後最短だそうです。

 

岸田さんは広島県出身で、サーロー節子さんとは遠い親戚だそうですね。サーローさんが新首相に手紙をしたためたことが報道されていました。地元、広島で行きつけのお好み焼き屋さんのインタビュウーも報道されています。現地では広島焼きとは言わないそうですね。関西人としては、やはり広島のお好み焼きよりは本場関西のお好み焼きに一票を入れてしまいます。やっぱ、お好み焼きは大阪のが好きですわ。

 

今、夏目漱石の「三四郎」を読んでいます。日経の朝刊の小説「ミチクサ先生」や「漱石の家計簿」を読んだ時に、改めて「漱石」さんに興味持つようになっていました。・・・日露戦争後の浮かれ気分を背景に三四郎が「これからは日本もだんだん発展するでしょう」と言ったのに対して、広田先生が「亡びるね」と答えた。・・・漱石がそう言わしめているという有名なフレーズですが、これが先ほどの内田/姜本の中で姜さんも引用していました。このフレーズの引用は他の本でも見たことがあるのですが、実際に「三四郎」のなかでどんなふうに書かれているのか、全く、覚えていない。そもそも「三四郎」は話の筋は知っている(ようだ)が、チャンと最初から最後まで読み通りしたものかも定かでない。この際、もう一度読んでやろうということで。

 

以前、文藝春秋は毎月買って読んでいると書きましたが、特に芥川賞発表の時は楽しみにしていました(過去形です)。9月号も楽しみに買って読み始めたのですが、最後まで読み切れませんでした。この秋は受賞作が二作でしたが、二作とも申し訳ないことに途中で止めてしまいました。春の3月号「推し、燃ゆ」(宇佐美りん)は最後まで読んだ気がしているのですが(途中で止めるのはしゃくだから)ほとんど記憶に残っていません。もう小説は読めない体質、アタマ、頭脳の構成になってしまったのか、と心配していたところでした。「三四郎」は楽しく最後まで読むことが出来そうで、ひと安心です。ついでに「それから」「門」ももう一度読んでみようかと思っています。”もう一度”という程には内容を覚えていないです。「三四郎」では、読み進むにつれて、かすかに所々断片的に思い出します。一体、過去にちゃんと読んだのか、または知識としてストーリーを知っているだけなのかもはっきりしない。情けない状態ですね。

 

前回の俳句のところで「多読多憶」という言葉を紹介しましたが、僕の場合「多読多忘」なのかも知れません。読む傍から忘れているのかも。まあ、これも読書の楽しみだと思って好きな本を読んでみようと思っています。

 

2月から3月にかけて「全集中」した小説ですが、過日、投稿先のHPを恐る恐る(期待に胸を膨らませて)見ましたが、最終選考には残っていませんでした。賞金を貰ったら、仲間でバアッとやろうと思っていたのですが残念なことでした。めげないで地道に賞金ネライの投稿に挑戦したいと思っています。

 

 

NHK俳句です。9月の第四週。第四週は「NHK俳句部」です。先生は櫂未知子さん、部長は塚地武雅さん、今週の部員は櫻井紗季さん。毎回、部員へ宿題が出されていますが、その中で先生から8点を貰った句で「いいなあ」と思った句です。

   秋麗双子を乗せし乳母車   塚地武雅

   二階へとそろり運べし夜食かな   塚地武雅

   夜食とるそこはかとなき同志感   田中要次

 

最初の句は「秋麗=あきうらら」よりも「秋麗や=しゅうれいや」と切る方が良い、と先生から添削が入っていました(あまりピンと来ませんでした)。「夜食」という季語いいですねえ。宿題の点数では塚地さんが最高点を取っていました。

 

今週の季題は「瓢=ひさご、ふくべ」。大賞は、

   青空の少し残して瓢棚(ふくべたな)

面白いと思った句です。

   乾びたる風に相打つ瓢かな

 

「俳句ドリル」のコーナーです。以下の〇を埋めて詠むという設問です。

   〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇や秋の暮

田中要次さんの句、

   助手席に母の遺影や秋の暮   田中要次

が一席に取られていました。いい句ですね。

 

番組では話題になっていませんでしたが、テキストに参考になる記述がありました。曰く、「万能フレーズ」には季語は何でも成り立ってしまう。こういう句は「季語が動く」=句の季語に必然性が無い!、と言われるそうです。

例句が並べられていました。  

   曖昧に相槌打ちぬところてん  

   曖昧に相槌打ちぬ蓬餅(よもぎもち)

   曖昧に相槌打ちぬ葛桜

   曖昧に相槌打ちぬ水羊羹

「季語がぴたりと決まる表現を得ていないと、柱がぐらぐらしてしまう」とのことです。因みに、蓬餅は春の季語であとは夏の季語です。そもそも季節感がいい加減な僕には大変に難しい指摘ですが、一応(頭では)ナルホドと思いました。

 

10月第一週です。司会は武井壮さん、選者は片山由美子さん。ゲストには詩人の平田俊子さん。冒頭、ご自身の詩集から「音信不通」を朗読されました。そして、一句紹介。

   機織や古き旅館の乱れ箱   平田俊子

 

「機織(はたおり)」というのはキリギリスの別名だそうです。啼き声から「機織り虫」と言われているらしいです。夏の虫ですが俳句では秋(初秋)の季語とか。

 

今週の兼題は「夜長」。理屈を言えば冬の方が夜は長いのにと言いたくなりますが、これは秋の季語。気分として分かるような気がします。特選三句です。

一席   病棟の灯は一斉に消え夜長

二席   百年の記憶をたどる夜長かな

三席   長き夜の眠れぬ夜となりにけり

 

二席の句は99歳の方からの投句とのこと。素晴らしい!。

面白いと思った句です。涙出そうになりますねえ。

     亡き母を語れば長き夜となりぬ

 

今週のテーマは「助詞」。俳句ならではの「助詞」の使い方のお勉強です。難しいです。言われてみれば「ナルホド、そうか」と思いますが、その域を出ることは出来ませんねえ。番組とテキストの例句からクイズです。以下の□に入る助詞は何でしょう。勿論、原句で使われている助詞を正解とします(正解は末尾に)。

   文月や六日□常の夜には似ず   芭蕉

   露草□露のちからの花ひらく   飯田龍太

   六月□奇麗な風の吹くことよ   正岡子規

   運動会午後□白線引き直す   西村和子

 

 

孫自慢です。タカトくん設計・製作の扇風機。

f:id:hayakira-kururu:20211006133345j:plain 自ら設計図を描きました。教室で使ったモーターを有効利用しようと考えたそうです。

f:id:hayakira-kururu:20211006133437j:plain 一号機の完成。全て手作り。羽根の内側には「危険!手を触れないこと」と注意書きが添えられています。

f:id:hayakira-kururu:20211006133504j:plain スイッチオン!回転軸が安定していて優しい風が吹いています。画伯とエンジニアの道を歩み始めたか!?。

爺バカでした。2021年10月1日、撮影。

 

 

クイズの正解です。

   ・・・六日

   露草・・・

   六月・・・

   ・・・午後

難しいですよね。