クルルのおじさん 料理を楽しむ

10月最後の土曜日です

 

今日は10月30日、10月最後の土曜日です。早いモノですね。朝夕は肌寒さを感じる様になりました。もう10月もお終いです。そして、いよいよ明日31日(日)は第49回の衆院選。「いよいよ」というほど盛り上がりは見せていないのかな。与野党ともに同じようなことを訴えているので「政策論争は盛り上がりを欠いた」というのが一般的な受け止め方の様子。今朝の日経新聞の記事を見ると直近の衆院選投票率は、2012年59.3%、2014年52.2%、2017年53.6%だったそうですが「(今回の投票率は)前回よりは上がろうがそれでも50%台半ばに留まるのでは」と懸念されています。

昨日の日経”衆院選終盤情勢”では「自民単独過半数の攻防」「与党過半数の勢い」が報じられていました。コロナ・経済対策が争点でしょうが、やはり、若い世代の投票率がどうなるかが焦点の一つではなかろうかと。20代、30代の方々が積極的に投票に行かれることを期待したいと思います。”投票率が低くなるのは民主政治の危機だ”、最近多くの方が指摘されていますがその通りだと思います。投票率が50%であれば、全体の1/4の指示を得ることが出来れば政権が取れてしまう。逆に言えば、1/4のコアな支持層に便宜を供与する政治になってしまう。残りの3/4はどうでも良い政治を可能にさせてしまう。怖いことですよね。やはり、とにかく投票に行くことです。僕は明日はイロイロと忙しい日なので、過日、期日前投票に行ってきました。待たされることも無くスムーズに投票することが出来ました。

 

コロナの感染者はすっかり少なくなった状態が継続しています。有難い限りですが、欧米、近隣諸国の現状を見ると”何故、日本はこれほど落ち着いているのか”分からないままなので不安になってきます。落ち着いている時に原因究明、発生するであろう第6波への対応をキチンと説明すべきだとイライラします。”そう言えばあの尾身さんも最近は余りTVで見ることが無いなあ”と思っていたら、これも今日の日経に一面記事が出ていました。

日経が主催、英フィナンシャル・タイムズ、東京都が共催の「第8回 日経・FT感染症会議」の速報抄録版。この会議で尾身さんは議長している由。「ワクチン、検査、医療提供体制、治療薬、データ活用」についての提言。「東京五輪・パラリン」開催の説明責任が十分でなかったこと、「同、水際対策」を含め総括を行いノウハウを世界に発信すべきこと。「国の意思決定」が不明確で、一体感を醸成するメッセージとして伝わらなかったこと。「感染症対策への市民の参加」として「共に創り共に実行へ」、「統治者目線からの脱却」が提言されていました。

網羅的ではありますが「二度と危機を繰り返さないため」の良い提言記事だと思います。

 

明日31日の話題をもう一つ。「COP26」(国連の第26回 気候変動枠組み条約締結国会議)が開幕となります。国際排出枠取引の実施ルールに関しての最終交渉の場。国際ルール作りは難航している様子です。

古(いにしえ)の話になりますが、1997年に京都でCOP3が開催され、その時に採択されたのが「京都議定書」。参加先進国に温室効果ガスの削減目標を設定し、世界で初めての取決めとした画期的な会議、国際社会が協力して温暖化に取り組む大切な一歩となった、と言われています。爾来、会議は踊る?状態が続いたままなのかも。一方では、日本だけでなく欧米、アジア、アフリカ等々世界中で大雨、洪水、山火事が報道されています。100年に一度の災害対応が出来ている場所でも大変な被害にあってしまうほどの自然災害が頻繁に発生している。”えらいこっちゃ”と思います。

京都は「食品ロス」に対する感性が高いところですが、その理由がこの1997年にCOP3が開催されたからという見方があります。「京都議定書」は世界的にも大変なインパクトがあったので、その影響であるとの説明。しかしながら、この見方には異議あり。ここ数年、大文字と京都トレイルで改めて京都を齧ることになっている僕としては、この説明は全く甘いのではと。京都で食品ロスの感性が高いのは、京都の方々はもともと「始末する」ことが身についていたからだと確信しています。遥か「応仁の乱」のころから、SDG’sを既に生活のなかに取り入れていたのが京都であろうと。京都はやはり「もったいない」「しまつせなあかんえ」の世界ですよね。11月の京都トレイル・北山コースを今から楽しみにしているところです。

 

 

NHK俳句、10月第3~4週です。相変わらず僕の備忘録として書いています。お付き合い頂ければ嬉しいです。

第三週、司会は中田喜子さん、選者は「俳句のことだけを考えて」いる岸本尚毅さん。ゲストはお笑い芸人の紺野ブルマさん。全く存じていない芸人さんですが、なぞかけ、書道、バドミントン、ラップ等の趣味が多彩な方の由。岸本さんも紺野さんの「一人コント」を評価しているとか。お話のあちこちに利発さが溢れているような方です。お笑い系の方は”打てば響く”、概して頭が良い方が多いのかも知れませんね。

 

今週の兼題は「秋の暮れ」、入選三句です。

一席   頬杖に水の雲見る秋の暮れ

二席   ホスピスの母へたこ焼き秋の暮れ

三席   出漁のもはや見えぬ灯秋の暮れ

 

二席の句が僕も良いなあと思いました。”たこ焼き”がいい仕事をしているなあと。

この番組を見るちょっと前に「いのちの停車場」を読み終えたところでした。南杏子さんの小説。「ホスピスの母へ・・・」の句でこの本のことを思い出しました。話が横道さんになります。今年の5月下旬にこの映画を観た後で千種図書館に貸し出しリクエストを出していたのですが、人気の本なので数カ月経って漸く借りることが出来ました。後に読みたい方が待っているとのメモも付いていましたので、すぐに読んで返却しました。映画の結末は原作とは変えて作られていると解説にあったのが気になっていたのですが、逆に言えば、それ以外は原作に忠実に制作されていることに驚きました。肝心の結末のところは、原作よりも映画の方が余韻を残した終わり方になっているので、映画は映画で上手く作られていると納得出来ました。映画でもそうでしたが、小説も読むに連れて、涙、涙、涙でした。「積極的安楽死」の是非は判断が難しいですが、筆者が真剣に正面から向き合っているということは理解出来ました。

 

「いのちの停車場」を見た時の記事です。「隅田の花火」が咲いていましたね。

kururupapa.hatenadiary.jp

 

元に戻って俳句の話。岸本教官の今週のテーマは「人の心の中を想像する」。テキストに面白い(なるほど)と思う記載がありました。曰く「作者の思いを汲み取るのは読者の仕事です」「詠むことと読むこととは車の両輪のような関係であることを改めて強調したい」と。今週の兼題の「秋の暮」の例句を紹介して、作者の思いを汲み取ることを紹介されていました。なかなか良い鑑賞でした。

   日のくれと子供が言ひて秋の暮   高浜虚子

作者の虚子は”子供が言った「日のくれ」という言葉を訝しくも反芻している”という鑑賞でした。

   此道や行人なしに秋の暮   芭蕉

   門を出れば我も行人秋のくれ   蕪村

この蕪村の句は、芭蕉を先人として意識している由です。

岸本教官の添削道場。ゲストの紺野さんの句です。

   寒いねと言いたいベンチ秋の暮   紺野ブルマ

添削するところが無いと評価されていました。いい句ですね。

 

第四週はNHK俳句部です。部長が塚地武雅さん、先生が櫂未知子さん。今週の部員はいとうまいこさん。今週の兼題は「棉」。「棉」は「秋・植物」の季題。「綿」の方は「冬・生活」の季題となるそうです。こういうのは難しいですねえ。入選句で面白いと思った句です。

   棉を摘むときをり遠に目をやすめ   (「遠」は「おち」と読みます)

今週の大賞です。

   棉の実や遊子愛しむ空の色    (・・ゆうしかなしむ・・、遊子は旅人のこととか)

 

「俳句二歩目へ」のコーナーが面白かったです。「や・かな・けり」に代表される切字の使い方について例句を挙げて説明されていました。

   稲妻や箒に残る母の癖   櫂未知子

以前に読んだことがありました。好きな句です。この句は櫂さんの代表句の一つだと思っていたのですが、番組で「この句は全くのでっち上げ、フィクションです」との爆弾発言がありました(あえて言う必要は無かったと思いました。やや興ざめでした)。

切字「や」は「や・かな」「や・けり」と一句に二つの切字が入ってしまうことが多い。切字が二つあると感動が二つに分かれるから注意が必要であると。

   をりとりてはらりとおもきすすきかな   飯田蛇笏

日本一有名な「ススキ」の句だそうです。切字の使い方としては三音の季語に「かな」をつけると様(サマ)になるそうです。なるほど。

   秋晴れの何処かに杖を忘れけり   松本たかし

「けり」は連用形につける。意外と便利、一句をカッコよく成立させる時、下五に使うのが有効とか。なるほど。

「俳句ドリル」のコーナー。「〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇も冬支度」の〇を埋めて句を作る。部員四人以外のマネージャーさんの句が取られました。部員の二人は悔しがっていました。いい句だと思います。

   透明な器仕舞ふも冬支度   マネージャー

 

おまけの料理です。

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左;野菜たっぷりの焼きそば。紅しょうがを添えて。野菜を多く入れ過ぎるとべちゃべちゃになっていたのですが改善出来ました。味付けは大好きなコーミの焼きそばソースで。右:同じく野菜たっぷりラーメン。コロッケ(店やモンです)を加えて。美味しかったのですが二個はさすがに多すぎました。2021年10月27日、29日、料理と撮影。

 

次回はもう11月になります。今年はインフルエンザに要注意だそうです。引き続きコロナにも風邪にもご注意のほど。ご自愛くださいませ。