クルルのおじさん 料理を楽しむ

2022年2月、北京オリンピック

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一月末の平和公園の長閑な日。空の青さ、雲の形、もうすっかり春の気配と思わせる日でした。残念乍ら、三寒四温ならぬ一温四寒かも。立春を過ぎた土曜日、日曜日は名古屋でも降雪となりました。2022年1月28日、撮影。

 

2月4日に北京冬季オリンピックが開幕しました。オミクロン株で大騒ぎのなかです。ウクライナと台湾の問題で欧米、自由・民主主義陣営と対決姿勢を強めている中国とロシアの首脳同士が開幕直前に北京で会談するなど随分と政治的な色彩が強い大会に。オリンピックが「平和の祭典」というには益々程遠くなってきているように感じます。

北京は史上初めての夏季と冬季の両方の五輪を開催する都市になるそうです。習近平国家主席・総書記の権威付けの為の五輪だ、という論調が多いです。開会式にもこの人が登場して”開会宣言”をやっていました。違和感がありましたが、五輪憲章によれば「開会宣言は開催国の国家元首による」と明記されているそうです。

いろいろと問題のある五輪ですが、とにかく開催してしまえば後はトップ選手の活躍に間違いなく感動します。政治的にややこしい五輪だ、なんてことは頭から飛んで無くなってしまいます。新聞の論説にもありますが、無事に開幕・開催さえすれば結果的に政治的な威信をかけての五輪が「成功」したことになるのでしょう。

僕も単純ですから全くこのパターンでテレビを楽しんでいます。スピードスケートの女子1500m、高木美帆選手の「銀」は惜しかったですねえ。同走選手とのコース取りでエネルギーをロスしたとテレビの解説がありましたが悔しいことだと思います。フィギャー団体の「銅」は良かったですねえ。団体戦の盛り上がりには興奮します。

 

前回の冬季五輪のことを思い出しました。埋め込んでおきます。

kururupapa.hatenadiary.jp

スケートの小平選手、カーリングロコ・ソラーレ、ノルディックの渡部選手、フィギャーの羽生選手の大活躍を思い出しました。小平選手がライバルの韓国選手と健闘を称えあったシーンは良かったですねえ。

フィギャーの羽生選手は中国でも大人気だそうです。キッカケは2017年の国際大会。三位になった中国人選手の国旗が裏返しになっていたのを羽生選手が手伝って直してあげた由。その動画がネットで拡散したからとのことです(日経、2月7日)。大リーグの大谷選手もそうですね。グランドのゴミを自然に拾って自分のポケットに収めるとか、自分の投げたボールで折れたバットを拾ってあげて相手打者にさり気無く返してあげるとか。見ていて気持ちが良くなります。”情けは人の為ならず”、”思いやりも人の為ならず”、全て自分を高めるためのことが自然に相手を慮る(おもんばかる)行為に繋がっているのでしょう。

 

平昌大会と同じ選手が多数、北京大会でも登場することにやや驚きますが、各選手の前回以上の活躍を期待したいものです。

そう言えば、ロコ・ソラーレのスポンサー(実質のオーナーさん。個人で支援されてます)は神奈川の自宅のご近所さんでした。平昌五輪のあと二三回、食事会でご一緒する機会があり選手たちの楽しい話を聞かせてもらいました。選手は皆さん明るく朗らか楽しいのですが、一人ひとりが、とにかく真面目、熱心、負けずキライ、一生懸命だそうです。今回も頑張ってほしいですねえ。また「そだね」が聞こえますかね。

前回のブログを読み返したら、今の隠れ家に引越ししたのが平昌五輪の頃だったことを思い出しました。もう四年、まだ四年。この四年で古稀を通り過ぎました。年齢だけは間違いなく重ねております。「タキミカ」さんをお手本にしてストレッチとウオーキングを続けたいものです。”思えば遠くに来たもんだ”。最近、この詩を思い出すことが多いです。この詩も”京都のY君”が思い出させてくれました。秘かに感謝しております。

 

 

NHK俳句です。引き続き僕の備忘録として記載してます。お付き合い頂ければ嬉しいです。1月第四週、NHK俳句部です。部長は塚地武雅さん、今月の部員は櫻井紗季さん。顧問は櫂未知子先生。今週の兼題は「寒紅」。櫂先生が所蔵する高価な寒紅をスタジオに持参して、紗季さんが刷毛で唇に紅を塗っていました。櫂先生はお仕事柄、季題の物品の収集家です。部員への宿題で「寒紅」を季題とした句を記載します。

   改札に寒紅ひきし君がをり   塚地武雅

   寒紅や微笑む女美しく   櫻井紗季

   泣く友の結ぶ口元寒の紅   いとうまい子

   寒紅や咥え煙草に色残し   田中要次

まい子さんの句、「寒紅」は「寒の紅」とは言わないそうです。   

添削案   寒紅や泣く友口を結びをり   

とされていました。使うのが難しい兼題と感じました。

今週の投稿句の大賞は

   寒紅を引く妻の背に翼見る

面白いと思った句です。寒紅を引くのはそういうタイプの女性のイメージにつながると鑑賞されていました。

   寒紅やいつも真中にゐる女

 

「俳句、二歩目へ」のお題は「素敵な色を見つけたい」。四季には色があるとのことです。

春は「青」=青春。夏は「朱」=朱夏。秋は「白」=白秋。冬は「玄」=玄冬(玄は黒です、蛇足ながら)。

玄冬の例句、

   玄冬の川を見てゐることが旅   鳥居真理子

俳句の言葉使いとして季節の「色」を説明されたような印象を受けましたが、”元々は中国の古代の思想・諺が基にあり、その引用ではなかろうかと(不遜にも)反発したい気がしました。「色」の受け止め方が難しいように思いました。

 

2月の第一週です。司会は武井壮さん、選者は片山由美子さん。ゲストには作家・クリエイターの いとうせいこう さん。せいこうさんは金子兜太さんと一緒に俳句の選者を務めたことがあると。司会の武井さんが敬意を表しつつ緊張していました。今週の兼題は「立春」。特選三句です。

一席   立春の動き始める花時計

二席   立春やサーカスを待つ河川敷

三席   靴墨のるるるとのびて春来る

面白いと思った句です。

   立春のひかりをはじく目玉焼き

今週のテーマは「句またがり」。テキストでは「破調」がテーマで、長い俳句として知られる虚子の句、

   凡そ天下に去来程の小さき墓に参りけり  高浜虚子

「自由律」と呼ばれる形式として、  

   鉄鉢の中への霰   種田山頭火

   咳をしても一人   尾崎放哉

十七音ではあるが定型感を失っている破調として、

   大花火果て空へもどりくる闇   (作者記載無し)

   芋の葉の揺れ露の不意にこぼるる   (同上)

等の記載がありました。「句またがり」は「破調」とはちょっと異なって、一つの言葉や文節が上五、中七、下五に跨っている句を言うそうです。「句またがり」の例句、

   海暮れて鴨の声ほのかに白し  芭蕉

難しいような、素直に受け取めればそれだけのことかと思われるような、でもやはり難しいですねえ。「破調」「句またがり」は全く関係ありませんが、せいこうさんが金子兜太の思いでの句、

   谷に鯉もみ合う夜の歓喜かな  金子兜太

を例にとって、「散文家(ご自分のこと)は言い訳ばかりしている。書いては言い訳を繰り返して切が無い。俳句は(言葉を)切って切って、削って削って、書かれていない言葉で情景を表現して想像をかきたてる。この兜太の句を思い出すときには、”月の光”という言葉が入っていたのではとか、鯉のもみ合っている”ぴちゃぴちゃ”という音の情景が先に頭に浮かんでくる」と話していました。よく言われる話ですが、この人が話するとやはり面白いなあと思いました。

 

おまけの料理です。

f:id:hayakira-kururu:20220207194444j:plainたこ焼きとおやき。おやきは大豆、もやし、竹輪にツナ缶、紅ショウガを加えて。たこ焼きはお店で買ってきたものです。温めるときは電子レンジを使っていましたが、カミさんの指導が入りオーブントースターで。ナルホド、こちらの方がカリッと美味しいようです。2022年1月28日、料理と撮影。

f:id:hayakira-kururu:20220207194501j:plainおでん。大根とジャガイモを食べたくなって。味付けはカミさんに任せました。食べ始めてから写真を撮るのを思い出しました。かなり散らかっているのが恥ずかしいですが。コンニャクが旨かったです。2022年1月30日、料理と撮影。

 

益々オミクロンの猛威が続いています。「重症化しない」という話に安心しないように警戒を緩めることが無いように十分注意したいと思います。僕は二回目接種以降すでに7カ月が過ぎましたがまだ三回目の通知が来ません。イライラしないで基本動作を継続しようと思います。皆さまも引き続きくれぐれもご自愛下さいます様に。