NHK俳句です。引き続き僕の備忘録として書いています。お付き合い頂ければ嬉しいです。5月第三週、選者は星野高士さん、司会は武井壮さん。ゲストは俳優の宮本真希さん。宮本さんは俳句王国の愛媛県出身、小さい時から日常に俳句がある環境で育ったそうです。
星野さんのテーマ「会いたい俳人、12人」、今月は鈴木真砂女。星野さんによると真砂女は”愛を貫いた俳人”。千葉鴨川の老舗旅館に生まれて結婚するも様々な事情があり離婚、そして再婚、更に道ならぬ恋に落ち故郷を飛び出した由。銀座に小料理屋を出しそのお店「卯波(うなみ)」で月曜会という句会が開かれていたそうで、星野さんはお母様と一緒にこの句会に参加していたと。30年ほど前の写真を持参されていました。真砂女、藤田湘子、三橋敏雄、後藤綾子、中原道夫の並んでいる後ろに星野高士さん、その横に黒田杏子さんが映っていました。杏子さんが幹事役をしていたとか(若いなあと思いました。当たり前ですねえ)。
番組とテキストにあった真砂女らしい句です。一般的に「境涯句」と言われるそうです。「概して悲しいものになりがちだが、真砂女の句は読者を暗い気持ちにさせることがないように思う」と解説が有りました。その通りだと感じます。
あるときは船より高き卯浪かな
ふるさとを野火に追はるるごとく出でし
夫を捨て家捨てて鰺叩きけり (夫=つま)
今生のいまが倖せ衣被 (衣被=きぬかつぎ)
死なうかと囁かれしは蛍の夜 (囁かれし=ささやかれし)
羅や人悲します恋をして (羅=うすもの)
今週の兼題は「羅(うすもの)」だったのですが、真砂女さんの迫力のある句を先に読んでしまったので感激が薄れた様に感じました。今週の特選三句です。
一席 うすものに空かるくなる一日かな (一日=ひとひ)
二席 風のやう影のやうにも薄衣
三席 羅がふわりと昇る昇降機
他の週が投句、作句の添削が中心になりがちな番組構成の中で、星野さんの趣向は面白いなあと感じ始めております。
5月14日、日経・俳壇です。
黒田杏子選。「停戦の見通しが立ちません」と。
日本の五月ウクライナの五月
撤退の瓦礫を撫づる蝶の群れ
列なして人撃たれたり麦の秋
横澤放川選。
戦なき空の高鳴り燕来る
さまゞの事忘らるる桜かな
(スミマセン、投句された方の氏名は省略します)
前回のブログで「野鳥歳時記」の山谷春潮さんのこと、息子さんの倉本聰さんの事を記載しましたが、文藝春秋の今月号(六月号)にその倉本さんが寄稿されていました。面白く拝読しました。
お題は「老人よ、電気を消して『貧幸』に戻ろう!---浪費とはおさらば。子孫のため地球を洗い直す」。老人への提言です。老人世代が「ここ何十年地球を痛めつけ、環境危機を招いた」。「老人には贖罪の義務がある、それを最後の我々(老人)の仕事にしないか」という主旨。現在、倉本さんは87歳ということですが、力強い文章、説得力のあるフレーズに溢れた極めて具体的な提言でした。
「便利な生活=サボリのこと」「人がサボルことは代替エネルギーを使う」「次々と発明される新しいツールが不要不急な便利さを生み、それが環境に負荷を」かけていないか。「老人世代は質素だった昔を経験して来た世代」、「今昔ノート」を作って小さな日常の習慣を点検、洗い直しをしよう-----新聞、テレビ、冷暖房、照明、掃除、洗濯、買い物・包み紙、水・ペットボトル、移動手段、伝達方法、医学、等々の身近なところに『貧幸時代』の実践例を見出してはどうか、というものです。
昨今「SDGs」は大流行りですが、老人世代に対して呼びかけるというのは斬新でかつ的を得た発信であろうと感心しました。僕も一通りは普段の生活で”無駄をなくし始末を心掛ける”ようにしている積もりなのですが、いま一度身の回りを点検してみようかと思いました。それにしても日常生活のなかで「プラスチックの削減」というのはホントに難しい問題だなあと痛感しています。
おまけの料理です。久しぶりに弁当を作りました。
左、のり弁。海苔を刻んで二重に載せてその上に味付け炒り卵とじゃこ・ピーマン煮のっけ。右、ウインナーとハム炒め、蒸ブロコリー、新タマとキュウリ。鯱城学園に持参してお昼休みに教室で食べました。2022年5月13日、料理と撮影。
この弁当には総菜は使いませんでしたが、食材は全てプラスチック、ビニールに覆われていますよね。お米の袋、卵のパッケージ、海苔の包装、ピーマンの袋、ウインナー・ハムの袋、キュウリ・新タマ・ブロコリーの袋---ほぼ全てがプラゴミ。
スーパー等では一人分の総菜が売られていて大変に重宝していますが(便利!、サボリや)、これらはほぼ全てがプラ容器に入れて売られています。隠れ家の資源ゴミの内容を見ると、一にプラゴミ、二が缶(これはほとんどがビール)、三にビン(これは日本酒、ウイスキー、焼酎、ワイン等の消費が多いから)になっているように。二と三は別にして、一のプラゴミの多さが気になります。「貧幸時代」はどうしていたモノやら、もう一度、考え直してみようかと。
鯱城学園、再開後は今のところ全て出席出来ています。講座が終了した後、園芸科の仲間と一緒に喫茶店に入ることがルーテインになってきました。一年間いっしょに授業を受けその後二年間のコロナ休校があった。その間も農園作業で繋がっていたので連帯感が自然に強くなったのでしょう。信頼関係も出来てきており会話も弾むようになっています。有難い限りです。園芸の授業では「山菊の盆栽づくり」がテーマになっています。秋の菊花展への出品を目指す!とか。この盆栽仕立てというのは端から全く自信がありません。仕立て云々以前の問題で山菊を枯らすことなく育てられるかが心配です。
陶芸クラブは二回目も楽しく参加することが出来ました。菊練り、ひも作り、「筒花生」を作る練習。菊練りは相変わらずサッパリ要領を得ません。先生からも「菊練り三年!」とのお話がありました。
今の段階は粘土を練って、ひも作りして、積み上げて「筒」を作るまでの練習です。最後は手ロクロ台からしっぴきで切り離す。それを更にしっぴきで縦に真っ二つに切り分け、その断面を見る。ひもの積み上げ具合が薄く一様になっているかどうかを自分の眼で確かめます。やはりごつくてバラバラですねえ。一時間ほどかけて積み上げたものを一瞬のうちに元の粘土に戻します。うまく出来ないにしても”土を捏ねている”ということが楽しく感じられています。忘れていた懐かしい感覚ですね。次回(5/24)はひも作りで「壺」にトライするとのこと。楽しみにしています。
五月も中旬を過ぎました。寒暖の差が激しい日が続いていますが、お天気の時は大変に爽やかに感じます。散策には最高の季節です。
久しぶりに平和公園一万歩コースを全て歩きました。写真は平和公園の猫が洞池。
5月8日にパワーシャベル三台が水没、浸水したとツイッター投稿があったそうです。それを地元メデイアが報道していたのを長男(小雪チャンのパパ)が教えてくれました。翌々日、気持ちの良い天気だったので見物方々ウオーキングに出かけました。池のしゅんせつ工事のため水位は大幅に少なくなっています。普段は左の写真の階段の下段くらいまでは水がきています。右の写真、水没、浸水した重機でしょうか。周りはフェンスで取り囲まれていて安全確保はされているようでした。この手前は芝生の広場が広がっていて親子連れがたくさん遊びに来るところですからくれぐれも注意が必要です。事故現場にはかなりの数の見物客が足を運んでいました(僕も含めて)。2022年5月14日、撮影。
厚労省の専門家組織はマスク着用の見直しについてとりまとめをしたそうです。距離が十分であれば「不要」との見解とか。まだ感染者の数は高留まりの状態が続いていますから引き続き十分に注意する必要があります。
散歩、散策の時には元々必要なかろうと思っていましたが、道中ですれ違う方が嫌な気分になるのはこちらも嫌なので着用するようにしていました。気兼ねすることなしに日常を一つずつ取り戻すことが出来れば嬉しいですね。皆さまも引き続きご自愛下さいます様に。