クルルのおじさん 料理を楽しむ

鯱城学園・2022年一学期

コロナ新規感染者のなだらかな減少傾向が続いているようです。ウイズコロナの生活が定着してきているのかと。道行く人々はまだ多くの方がマスクを着用していますから、行政の指示を受けて「義務」としてやっているのではなくて、皆さん、自らの判断で着用を続けていらっしゃるのでしょう。僕は外を歩く時には出来るだけマスクを外して歩くように心がけています。人混みが激しいところ、地下鉄のなか等ではモチロン着用しています。歩いている時、僕と同じようにマスクを外している方が少しは増えているように思います。すれ違う時にお互いの表情を見て取れるのが新鮮な感じがして何やら安心します。

 

コロナが小康状態のお陰で、鯱城学園はこの4月以降、予定通りの活動を再開、継続出来ています。以前書いた通り我々34期の受講生は大幅に減少となっていますが、逆に言えば、学園生活を継続している仲間の結びつきは以前よりも強くなっていると感じています。

共通講座、一回目のテーマは以前紹介した「地域福祉」でしたが、それ以降「悪徳商法(に会わないために)」「お薬について」等々この学園らしいテーマの講義が続きました。前回は「持続可能な開発、SDGs」について。

今回6月10日は「絵師 長谷川等伯と赤松僚(リョウは火扁です)」でした。講師は鈴木靖之さん。高校教師、校長を経て一時は鯱城学園でも勤務されていた由。学生時代から画家としても活躍されており現在は「農芸家」を名乗っていると。画家として芸術に励み、家ではみかんの木120本を中心に農業に励んでいるとか、この5月で古稀を迎えたそうですから我々とほぼ同世代。「炊事・洗濯・家事・おやじ」で頑張っているそうです。楽しいですね、このフレーズ!。

等伯と赤松さんの研究をやっているそうで大変に楽しいお話でした。京都の高台寺、圓徳院の「ねねの道」にはねねさんの石柱の横に等伯さん、赤松さんの石柱も一緒に並んでいるそうです。圓徳院の襖絵を等伯さん、赤松さんそれぞれが描いたお話を面白く語って戴きました。等伯能登半島、七尾の生まれ。京都に出てくる時には「鯖街道」を経由したそうです。街道の基点となる小浜から終点である京都の出町柳まで自らも回われたそうです(車でですが)。小浜にある大谷食堂の話も面白かったし、出町柳の豆大福「ふたば」の話も出て来て、京都トレイルの折にいつも朝から行列が出来ているのを思い出しました。

 

園芸科では農園で野菜を育てる傍ら、専門講座として「山菊の盆栽づくり」と「名古屋朝顔」に挑戦しています。いずれも見事に育ったアカツキにはそれぞれの品評会に展示することになるとか。僕の場合には品評会云々以前の話です。無事に枯らせないで育てることが出来るかどうかが心配。朝顔は二品種x五粒づつの種植えからスタートしましたが発芽はしたものの7割方が育たず。水のやり過ぎ、日照不足、植え替え時の根の深さ加減等々が原因のようです。それでも先生、仲間から補充を受けて、今は二品種x3ポッドつづを育てています。山菊は意外と順調に育っている様で現在三品種、四鉢が育っています。根の張り方もしっかりしてきたような。

僕は神奈川と隠れ家の往復生活ですから不在の時の水やりが大問題。簡易自動給水の設備(紐で水を滴らせるだけですが)はあるのですが、これもバケツのキャパ制約があるのでせいぜい4-5日が限界。今回はちょっと長い不在となるので悩んでいましたが、灯台下暗し。長男のお嫁さんのお母様。小雪チャンとツカサくんの面倒を見るためにずっと長男一家と生活を一緒にしてくれていますが、先日、小雪チャンを幼稚園でお迎えしてマンションに連れて帰った際に話していると大変な園芸家であることに改めて気がつきました。ベランダに昨年来の鉢植えが置かれていましたが見事に剪定されて管理されている。話を伺ったらこれはもう(僕から見ると)プロの仕事としか思えない。

園芸科で山菊と名古屋朝顔を育てている話をしたら強く関心を示してくれましたので、調子に乗って留守中の水やりをお願いしてしまいました。快くご了解を頂きました。僕が育てるよりも上手く育てていただけるような気がしています。小雪チャンも栽培キットに種を捲いて育てていました。小さなメガホンが備え付けれれていて植物には名前を付けてそのメガホンで「大きく元気に育てエー」と応援エールを送っていました。僕も一緒になって声援を送りました。そう言えばアラタくんも同じキットで育てていたなあ。小さい時から自分で育てる機会を持てるのは良いことだと思います。

山菊と朝顔は先ほど長男が車で引き取りに来てくれました。一安心です。感謝!。

 

 

NHK俳句です。相変わらず僕の備忘録として書いています。お付き合い頂ければ嬉しいです。6月第一週、選者は高柳克弘さん、司会はいつもの武井壮さん。ゲストは篠原かをりさん。篠原さんは1995年の神奈川生まれ、動物大好きで動物作家をされている方。今週の兼題は「蛍」。高柳さんの番組テーマは「俳句と映像」ですが、冒頭、長野県辰野町ゲンジボタルの美しい映像が紹介されていました。

---「蛍」も古くから和歌、俳諧で詠まれてきた季語で、「本意」(もっともそれらしいイメージ)がはっきりしている。「蛍」といえば魂、とりわけ恋心の象徴である---との説明がありました。この本意に沿った句です。なるほどと思いました。

   蛍火や手首ほそしと掴まれし   正木ゆう子

「一方では、蛍の情緒的な本意を意識的に覆そうとする句もある」と。

   草の葉を落つるより飛ぶ蛍かな   芭蕉

「蛍を一匹の昆虫として描き出すことで、本意に果敢に挑んでいる」と。芭蕉は挑戦者の一面も強く持っていたんですねえ。これもなるほど!と感じます。篠原さんの解説では「蛍は本来、飛ぶのは得意ではない」そうです。放送では一匹の蛍をアップで撮影し飛んでいる(漂っている)映像が流されましたが、芭蕉の句の蛍そのものの動きでした。高柳さんの鑑賞、解説は分かり易く、且、その句のポイントよく捉えていると感心します。

今週の特選三句です。

一席   ほうたるや友は今日から恋敵

二席   叡山の闇のみだれや蛍沢

三席   腕を引く力蛍を見つけた子

お題動画と称して映像を見て選者と司会者が句を詠みゲストが軍配を挙げるコーナーがあるのですが、前回も今回も今一歩でした。名句の鑑賞を聞いている方が面白いように感じます(スミマセン)。

 

日経、俳壇。6月11日、黒田杏子選。

   ウクライナの子ども等おもふ子どもの日

   草を刈る間も砲弾を浴びる子等

   観覧車雲の峰まで避難の子   

先週はウクライナの句が取られていませんでした。今週は三句。「ウクライナ疲れ」「戦争への慣れ」を心配する声が高まっています。ゼレンスキー大統領夫人も「この戦争に慣れないで下さい」と強く訴えています。西側の結束を続けるためにも「欧米ともに市民がウクライナ支援の気持ちを持ち続けられるかが今後試される」(日経6月8日、「忍び寄る『ウクライナ疲れ』、USナショナル・エディター、E・ルース)。杏子先生の選にウクライナ句が続くことを祈っております。

観覧車の句はウイーン在の方の投句。「『第三の男』で有名なプラーター公園の大観覧車。オーストリアにすでに7万人避難。更に20万人を受け入れます」と評に書かれていました。

 

 

陶芸クラブのことを書くのを忘れておりました。6月7日、第5回目。楽陶館にて、ひも作り・壺作品を作りました。恥ずかしながら写真を掲載します。

 

これを先生が焼いてくれます。来週は休校なので再来週に焼き上がった作品を見ることになります。不安と楽しみとです。回りの方の作品を見ると洗練された壺がたくさん出来ているのに驚きました。また「隣のトトロ」のキャラクターをあしらった壺を制作している方も。”陶芸は創造力であるなあー”と感心しました。再来週6月21日は、タタラ作りの鉢(皿)を制作するとか。これも楽しみですが授業のペースが速いので着いて行けるかかなり心配です。

 

 

おまけの料理、お弁当です。

     

左;のり弁、卵とシラス・ネギ炒めのっけ。ウインナー炒め、ヒジキ豆、ニンジン・ピーマン・しょうがのキンピラ、枝豆。6月3日、料理と撮影。

右;のり弁、炒り卵のっけ。長いもの焼いたん、ブロッコリー・のり・シラス炒め、枝豆・新タマ、さばの焼いたん。農園のトマト、新タマと枝豆の残りを詰めました。6月10日、料理。撮影は学園園芸科の教室の席で。