クルルのおじさん 料理を楽しむ

暦の上では・・・

久しぶりにドラゴン先生からメールが入ってきました。「8月1日から新事務所で業務開始している。事務所からの眺めはなかかなのもの」とのこと。段ボール700箱の引越しが終わり、今から中身の整理に取り掛かるそうです。陣中見舞い(=冷やかし、です)と事務所からの眺めを楽しみにお邪魔することにしました。モチロン、そのあとの ”軽くイッパイ” も楽しみにして。今までの事務所も名古屋市の官庁街、オフィス街の便利なところにあったのですが新事務所はもっと名古屋の中心部。言わば名古屋のど真ん中。名古屋のシンボルと言えば「名古屋城」だと思うのですが、地元の方々にとっては「テレビ塔」がより名古屋のシンボル的存在なのかも知れません。まさに街のど真ん中にあるからでしょう。名古屋市の中心を南北に走っているのが久屋大通。その大通りの中には公園があり、その公園にテレビ塔がそびえています。東側には愛知県文化センター、美術館・劇場ホール、NHKビルがあり、西側はオフィス街、繁華街が広がっています。錦三丁目=錦三=「きんさん」と呼ばれる地域です。ドラゴン先生の新事務所は久屋大通に面するビルの最上階、9階にあります。確かに景色は良さそう。

 

手ぶらでお邪魔するのもやや気が引けるし、とは言え、高価な鉢植え等々はたくさん届いていることであろう。焼酎の一升瓶でも下げていこうかと思いましたが、普段から「頂きモノのお酒が山ほどある」と飲み屋にも持参してくれるほどですから、これもやはり芸が無い。あれこれ悩んだ末に、挿し木して育てている「金の成る木」の鉢植えを持っていこうと思い立ちました。この木はもともとは鯱城学園の園芸科の先生から頂いたもの。「丈夫で手間もかからない、挿し木をすれば簡単に増やせる」から園芸の知識の乏しい僕でも育てることが出来るであろうとのご配慮から下さったものと思っています。「表面が乾燥したら水を遣る、肥料も数カ月に一度程度で十分。逆に水のやり過ぎは良くない」。まあ、確かにずぼらな僕には適した植物かと思います。今年の春に何本かを挿し木しました。これらも枯れないで新芽が出てくれて順調に育ってくれています。一鉢は長男宅にプレゼントしました。先日覗いたら順調に育っている様でした。

「挿し木をして育てたモノでも枯れることは無さそうだ」。プレートに「金の成る木」と書いて鉢に挿しておこうと思ったのですが、この名前は縁起が良さそうに思うものの品が無さそうにも感じられて。チョット捻って「徳の成る木」と命名しました。

 

先生に「金の成る木」の鉢植えを持参するとメールを入れたら「(鉢植え)ありがたいです。成った金も大歓迎です」と返信がありました。

 

夕方、5時過ぎに新事務所に。予想通りたくさんの胡蝶蘭が並べられていました。公園内のタイ料理のお店で「軽くイッパイ」。すっかりご馳走になってしまいました。

 

   

左、6時50分ごろの景色。右、7時にライトアップされます。「青の洞窟」、なかなかお洒落ですね。タイ料理店の店先から撮影、2022年8月5日。

 

   

左、テレビ塔正面から。この日は「世界コスプレサミット」の初日でしたから、それらしき方々が多数、写真撮影をしていました。この公園の東側「オアシス21」が会場の一つになっています。右、ドラゴン先生の事務所、窓際の先生の席から。真下に久屋大通公園(=セントラルパークと呼ばれています)が一望出来ます。

 

 

京都トレイルはもう少し涼しくなってから再開することにしました。五山送り火・食事会はドラゴン先生の強い意志で例年通りに京都ドラゴンマンションでやることになっています。この日(8月5日)から愛三岐では「BA5対策強化」が宣言されています。夏休みピーク、お盆の時期を控えて、更に一層、個々人が注意して凌いでいく必要が強くなっています。9月には長島愛生園のクルージングツアーに二人で参加を予定しているのですが、これもどうなることやら。またまた不明確な状況になってきました。

 

僕なりに神谷美恵子さんを偲んでいたら、今日、8月10日の新聞に中井久夫さんご逝去の記事が掲載されていました。8月8日、肺炎のため。88歳であったと。精神科医神戸大学名誉教授。たくさんの著書を残されていますが「神谷美恵子さんについて」もたくさん書かれています。中井さんは神谷さんを書き表す時---「神谷先生」と書くのは違和感がある、「神谷美恵子」(これは「呼び捨て」ではなく「言い切り」の表現と理解していても)と書くのは抵抗がある、やはり『神谷美恵子さん』がもっともおさまりがよいと。「ついに未見の方、20年近い先輩」で、同じ精神科として「今なお、神谷さんの臨床から謙虚に学ぶものがあると私は秘かに感じている」との記載が印象的でした。

 

 

猛暑のかたわり、8月3日あたりから東北や北陸では記録的な大雨で河川の氾濫が相次いでいました。そんな中で8月6日、広島。8月9日、長崎。それぞれ77回目の原爆の日厚生労働省によると被爆者手帳を持つ方は本年3月末で11万8935人だそうです。平均年齢は84歳(日経、8月9日、夕刊)。ロシアのウクライナ侵攻で例年以上に関心が高まっていたと思いますが、「被爆者の声」「証言活動の大切さ」を改めて感じました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りします。

 

 

本年は、8月7日(日)が「立秋」です。暦の上では「秋」になりました。暑さは全く変わりません。「暦の上では・・・」って変な言い方ですよね。改めて感じています。「旧暦では・・・」というのが正しい言い方と思うのですが、普段使っているの暦・カレンダーがあるのにわざわざ「暦の上では・・・」と言うとは。日本語は難しいと思います。

 

NHK俳句です。8月第一週、選者は高柳克弘さん、司会は武井壮さん。ゲストは女優の釈由美子さん、登山にハマっていると。この日は8月7日の立秋、「暦の上では」秋です。兼題は「秋の雲」。釈さんが登山して空の雲が美しい写真が映されていました。冒頭で紹介された句ですが、テキストにはクイズ形式で、

   ねばりなき空に○○や秋の雲   丈草

○○に入るのは①流る、②進む、③走るのどれでしょうか?。「動かない」言葉、置き換えできない言葉はなんでしょうか?という質問でした。答えはまた末尾に記載しておきます。

今週の特選三句です。

一席   やすらはずうつりゆきけり秋の雲

二席   スケボーの廻す地球や秋の雲

三席   藍深む速吸瀬戸秋の雲   (速吸瀬戸=「はやすいのせと」、愛媛と大分の間の海峡とのことです)

面白いと思った句。

   アイロンの手かげん秋の雲かげん

   バレー部のカレー百円秋の雲

テキストには水原秋櫻子の句が紹介されていました。「さまざまな対比の構図」「印象的な風景画」を作った俳人と。

   鰡はねて川面くらし蚊喰鳥   水原秋櫻子   (蚊喰鳥=かくいどり、コウモリのこと)

   高嶺星蚕飼の村は寝しづまり  同   (たかねぼし、こがい)

   金色の仏ぞおはす蕨かな   同

秋櫻子は師であった虚子の「客観写生」に違和感を表明して”主観”により自然の風景を再構築する作り方を提唱したそうです。

下重暁子さんの「この一句---108人の俳人たち」の当該の頁を見ると「秋櫻子のホトトギスへの批判は、若い俳人たちの同意を得て大きく発展---俳誌『馬酔木(あしび)』を中心に加藤楸邨石田波郷などの俊秀も育てた」とのことでした。また、秋櫻子は若山牧水与謝野晶子斎藤茂吉などの影響を受けて短歌も詠んでいたそうです。面白いですね。

 

 

久しぶりにおまけの料理です。

   

左、農園で収穫したピーマン、ピーナッツかぼちゃ(バターナッツかぼちゃ)のピリ辛炒め煮。油揚げ、豚肉・ハムを加えて。豆板醤でピリ辛に。2022年8月5日、料理と撮影。右、イワシのソテー、ピーマン・玉ねぎ甘酢炒め乗っけ。スーパーで安く売られていたイワシを見つけてついつい買ってしまいました。安くて新鮮なイワシ、イイですねえ。2022年8月9日。

このお皿、ピアノ模様の愛用のお皿なのですが、二学期の陶芸クラブの自由作品でこれらしい模様のお皿が出来ないモノかと。思案中です・・・。

 

 

俳句クイズ、答えは③走る。①は平凡、②は重さを感じてしまう=夏の雲が相応しい、とのこと。僕は平凡な答えしか浮かびませんでした。