クルルのおじさん 料理を楽しむ

鯱城学園『7クラブ作品展』

鯱城学園の第26回「7クラブ作品展」が開催されました。7クラブというのは、水彩画、写真、水墨画、なごやか絵手紙、書道、パソコンペイント、そして、陶芸の七つのクラブのことです。名古屋の中心街、栄にある中区役所のビル内にある「名古屋市民ギャラリー」で開催されました。八階にある四つの展示室を使っての大展示会です。

 

   

僕の作品です。以前のブログ(1月30日)で紹介した通り「クルルの剣山とぐい吞み、花鉢」と「サボテンを植えた植木鉢、フクロウの石」を出品しました。テーブルの上に色布を敷いて飾ると様になるのが面白い。

 

注目されていた仲間達の力作を何点か紹介します。

  

左;「門松」。下部の「猫バス」を一年生の時に、上部の「竹」を本年度に制作して合体させた作品。タタラ作り。釉薬織部と御深井(おふけ)。

右;「お皿」。タタラ作り。釉薬織部と御深井。クッキーローラーで模様をつけたと説明書きされています。

 

   

左;「オメン」。タタラ作り。釉薬は御深井。壁掛けにも出来るように作られています。ラインが大変に滑らかでキレイです。この方はいつも面白い「表情」の作品を作られています。

右;「茶碗」と「お皿」。両方ともロクロ作り。「茶碗」には「鎬(しのぎ)技法」で削りが入れられています。釉薬は鉄赤。「お皿」の釉薬は御深井、中心を二重掛けにしたもの。写真の撮り方が拙いので分かり難いですが、大変にキレイに出来上がっています(この二つとも良いなあと気に入っていましてロクロ成形が上手く出来れば真似してやってみようかと思ってます)。

 

「あほ桐会」の仲間に声を掛けたら「新年会」を兼ねて集まろうと賛同してくれました。僕を除く三人は美術・工芸に対する造詣は大変なモノ、鋭い鑑賞眼を備えている面々です。”腕前は知らぬが(少なくとも)口は立つ”。

それぞれ大阪を離れて云十年経過していますから普段の生活では標準語か名古屋弁?で話していると思うのですが、四人揃うとその瞬間に高校時代の言葉に変わります。

まずは八階の陶芸クラブの展示室に。陶芸クラブで懇意にしてもらっている方がタマタマその時の受付当番であったので僕たち四人組を親切に案内して説明してくれました。制作の手順、釉薬の種類、浸し方等々。大阪弁の鋭い、的を得た質問(突っ込み)も飛び出しましたが、ノリが良い当番の方の適宜適切な受け答えのお陰で楽しい漫談会のような空気になっていました。大阪弁名古屋弁の相乗効果ですかね。

夜の会食の時間には十分に余裕があったので、四つの展示室を全てゆっくりと見学しました。やはり一人だけでサアッと見て回るのと仲間と一緒にギャーギャー勝手なことをしゃべりながら見て回るのでは密度が違うようです。僕はこの三月で学園を卒業することになります。仲間のお陰で最後のクラブ展を楽しむことが出来ました。

 

会場を出た時点でも会食までにはまだ若干の時間が余っていました。「あほ桐会」の隊長さんは顔に似合わず何かと緻密な方で時間が余った場合の準備もしてくれています。この日は近くのNHK名古屋放送局を見学することになりました。フロアーでは岡本太郎の「タロウマン」や「どうする家康」のパネル展示がされていたり、センター内にはNHK東海の報道番組「まるっと」のスタジオが設置されています。キャスターの席に座ることも出来てTVに出演しているような気分を味わうことが出来ます。また、すぐ横には「チコちゃんの縁側」がセットされていて一緒に撮影も可能。モチロン、見学・入場は無料です。予想以上の面白さで四人組は童心に戻ってキャスター役になったり、チコちゃんと記念撮影をしたり隙間時間を堪能することが出来ました。またまた、ここでも大阪弁が響きわたっていたかも知れません(それほど大きな声で騒いでいた訳ではありません。念のため)。大阪弁には結束力がある?。

 

会食は飲み放題(制限時間付き)のコースを手配してくれていましたが、気がつけば制限時間を大きく超過していました。あっという間の四時間です。新年会の開催がこの時期まで遅くなったのは、僕以外にもう一人コロナに感染した仲間がいたから。四人中二人が感染したことになります。改めて健康が第一であることを確認してお開きとなりました。

 

展示会は2月18日の土曜日まで。夕方5時から6時の間に撤収作業を完了するように指示されていました。5時5分に着いたのですが驚いたことに皆さん既に作業完了。僕が最後の一人でした。手伝ってもらって作品を梱包。当番の方から僕に差し入れが来ていたとワインの包みを頂きました。心音先生とお友達の岐阜のギャルさん(ギャルトモさん)から。仲間のみんなから羨ましがられました。少し照れましたが嬉しかったです。

 

翌日、日曜日。いつもピアノのレッスンに。新しい曲のスタート。「ムーランルージュの歌」です。レッスン終了後に旦那さんも加わって先日の「おさらい会」の反省会(打ち上げ会)。旦那さんもピアノを練習開始して以降、演奏を先生以外の第三者の方々に聴いてもらえる機会を持つことなど想像もしていなかった。「おさらい会」という演奏会の場を持てたことに感動していました。全くの同感でした。いつも以上にこの日は美味しいお酒を堪能しました。気持ちが通じ合える”同志”が出来た!という感じですね。

 

 

NHK俳句です。引き続き僕の備忘録として書いています。お付き合い頂ければ嬉しいです。

第二週、選者は井上弘美さん。司会は武井壮さん。この日のゲストは料理家の和田明日香さん。和田さんは平野レミさんの息子さんの嫁さんです。早速に春の料理の紹介がありました。豚とアサリのビール蒸し。ジャガイモの角切りを加えて”ビールで蒸す”というのがポイント。美味しそうです。ビールを飲みながら調理している時に思いついたとか。レミさんと同じくらい楽しそうな方ですね。

今週の兼題はこの「浅蜊(アサリ)」。特選三句です。

一席   赤人も詠みたる島の浅蜊とり

二席   江戸文字の屋号提灯浅蜊めし

三席   浅蜊汁ひとつの記憶閉ち”しまま

 

第三週です。選者は星野高士さん。ゲストは細谷喨々(りょうりょう)さん。細谷さんは1946年生まれの小児科医で俳人の方。今週の会いたい俳人は高野素十(「すじゅう」と読みます。僕はずっと「そじゅう」と思ってました)。素十は東大医学部卒の医学者であった由。医学つながりで細谷さんの登場となったようです。細谷さんは医学と俳句は相性が良い、何かを表現したい時「あいまい」な言い方が出来る(許される)のが有難いと。味のある良いゲストさんだったと思います。素十の句の紹介がありました。

   甘草の芽のとびゝのひとならび   高野素十

   方丈の大庇より春の蝶   (おおびさし)

細谷さんが好きな素十の句です。ドイツに留学中に詠んだ句とか。

   たんぽぽのサラダの話野の話 

星野さんは「素十らしくない(かわいい)句だ」と鑑賞していました。  

 

今週の兼題は「草の芽」。特選三句です。

一席   草の芽のそのうち歩きだしさうな

二席   生き急ぐことはないよと名草の芽

三席   草の芽やどこからも人現れて

面白いと思った句です。

   園児みな令和生れや名草の芽

「名草(なぐさ)の芽」は「草の芽」の傍題です。特定の草、名のある草に対して使うとか。あまり良い趣味ではない様に思いました。 

 

ゲストの細谷さんは俳句と医学が近いことのお話の時に「短歌では自分の気持ち・感情を全部書き切ることになる(俳句は曖昧さが許される)」と言ってましたが、少し分かるような気がしました。少し前にこのブログで書きましたが「歌に私はなくだろう」を読んで以来、短歌の方がそれぞれの気持ちを直接に素直にぶつけていることが多いようだと感じていましたが、まさにその通りかと。どちらが良いとかの問題では全く無くて、どちらの表現がその人それぞれに適しているかどうかということなのかと。最近、やや短歌の表現のほうが分かり易くて良いかなあ、なんて感じ始めております。