「照ノ富士 執念 10度目V」、大相撲、名古屋場所の千秋楽。2場所連続休場明けの横綱照ノ富士が平幕隆の勝との優勝決定戦を制して、3場所ぶり10度目の優勝(日経7月29日の朝刊、記事・写真とも)です。
二桁優勝とともに本場所を開催する4会場の中で名古屋では今まで優勝したことが無かったので「大相撲版”生涯グランドスラム”の達成(同、記事)」と二重の喜びとか。よかったですねえ。愛知県体育館での大相撲の開催はこれが最後ですから記憶に残ることになります。文字通り満身創痍の状態で真摯に土俵に向き合っているテルちゃんにエールを送りたいとおもいます。
以前から力士の四股名が気になっていた(読み難い、発音し難い)のですが、今場所、TV観戦していて出身地(ご当地)の名前を名前に付けているのが結構多いのに気がつき楽しくなりました。熱海富士と湘南乃海の対戦!なんて観光地の宣伝しているのかい、と言いたくなります。笑ってしまいます。平戸海、御嶽海、美ノ海、等々後ろに「海」を付けるのが多いのかな。隠岐の海、水戸泉なんてイイ四股名だと思います。有名な地名よりもややローカルな処の名前の方が良さそうに感じるかな、なんて思いながら新聞記事を眺めていたら「”白熊” 十両初V、新入幕が確実に」と言う記事が目に付きました。「白熊」、”これはまた凄い四股名だなあ、ロシア出身かいな”と思いましたが福島県出身と書いてありました。番付の星取表を見ているとロシア出身の力士がいました。「狼雅」。ググったら「ろうが」と読むそうです。お父さんがモンゴル、お母さんがロシアの方で「狼」はモンゴルでは強さの象徴の由。「雅」は師匠の現役時代の四股名「雅山」から頂いたそうです。
決定戦で敗れた「隆の勝」。文字は別にして「たかのしょう」と言う語感はイイですよねえ。”鷹の匠”なんて勝手にイメージしたりして。もっともご本人はアンパンマンのような顔つき、体つきの力士さんです。
因みに四股名は本来は醜名(しこな、いみな)で自分を謙遜しつつ同時に逞しい、強いという意味があるとか。秋場所は9月に、東京の国技館で開催されます。狼雅、白熊を楽しみに観戦したいと思います。
パリ五輪!。日本選手、予想以上(通り?)の大活躍です。日本時間30日、午後9時現在で金メダル獲得6個で、フランス、中国等の5個を上回ってトップになってます(日経7/31朝刊)。メダルの数を競っている訳ではありませんが、やはり日本選手の活躍には(素直に)感動します。
阿部詩選手、二回戦でよもやの敗退でした。号泣!が止まらない。4-5分間は続いていたかと思います。観ていて精神状態が大丈夫かと心配になるほどでした。観客から暖かい「ウタ!、ウタ!」コールと拍手。しばらくしてからのインタビューには大変に冷静に答えていました。一二三お兄ちゃんの優勝で喜びの涙。安心しました。無理しないでゆっくりと次をどうするか考えてもらいたいと思います。
開会式は録画で見ました。日が暮れてからのセーヌ河周辺の景色のキレイなこと。夏季五輪では初めて競技場以外での開会式ということで観ていて焦点が絞り難かった印象を受けました。各国選手団は船に乗り約6㎞のコースを船上パレードしたそうです。大きな船に一か国の大選手団だけが乗っていたり、二三か国が乗り合わせていたり。中には小さなボートに十人前後の選手団が乗っていたり。フランスの選手団の船は間違いなく一番大きくて豪華そうに見えました。やや違和感を覚えました。
前夜には鉄道テロがありました。とにかく無事に最後まで「平和な祭典」であってほしいです。
NHK俳句です。二週間分ありますから駆け足で。お付き合い頂ければ嬉しいです。第三週の選者は木暮陶句郎さん、ゲストはMay Jさん。今週の兼題は「涼し」、海のイメージの器に夏料理が盛られていました。美味しそう。今週の特選六句から面白いと思った句です。
古伊万里のからくさもやふ卓涼し
曜変天目八百年の涼しさよ
木暮さんは陶芸家ですからやはり陶芸に纏わる投句が多いようです。特選三句です。
一席 離婚して涼夜のコインランドリー
二席 波打際の踵失せゆく涼しさよ (波打際=なみうちぎわ)
三席 涼しさやブラッデイマリ―舌に沁み
黒岩さんのコーナー「俳句やろうぜ」に登場の大学三年生(女子)の方の句です。「ちょっと面白い句を作りたい」と心がけているとか。
ばんというてもぴゅうと出る見ず鉄砲 西野結子
この方も俳句甲子園がキッカケで俳句に入り込んだ由。大変な影響力です。
第四週です。高野ムツオさんの句会です。今回の兼題は「母」。ゲストは俳人の山口明男さん、なつはづきさん、お馴染みの古坂大魔王さん、レギュラーの中西アルノさん。得点の高い順です。この句会、初めての満点が出ました。
8点 蛇いちご母をまっすぐ見られぬ日 なつはづき
全員が特選を入れました。「蛇いちご」は怪しい気配、他愛のないウソ、チョットした裏切りとかの語感を持っているそうです。夏の季語です。この取り合わせが抜群に面白い、との皆さんの講評でした。
3点 涼風や母の頭に虫とまる 古坂大魔王
中西さん、山口さん、高野さんが並選。
2点 叔母二人アッパッパにて現はるる 山口明男
古坂さん、なつさんが並選。面白い句であるが「母」の兼題に「叔母」はダメ、と高野さんのご指摘。
2点 夜の蝉母の眠りに落ちてくる 高野ムツオ
なつさんが特選。
0点 母の棚には伝家の宝刀離婚届 中西アルノ
中西さん、0点を覚悟した実験句と。母=優しい、頑張っている、と言う縛りから逃れて敢えて季語無し、五七五外しに挑戦したと。高野さんが添削例を紹介していました。より具体的に、シチュエーションをシッカリと作るようにと。
鏡台に母の宝刀離婚届 ムツオ添削
投稿句の特選三句です。
一席 母の腰くの字に曲がる銀河かな
三席 香水を振り百歳を目指す母
駄句です。
帰宅即母はチャチャッと夏料理 孔瑠々
少しはアルノちゃんを見習う必要がありそうです。
おまけです。
日経新聞7月23日の紙面広告。「BAVE ⇒ SHOUHEI」。大手企業の宣伝ですが何ともサマになりますねえ。観ていて楽しいです。見開きで二頁の全面広告です。こんな感じです。
少し前にも同じサイズの全面広告が掲載されていました(日経7月13日)。これです。
広告宣伝・掲載費は大変な額になるのでしょうが、その見返りが十分に取れているということなんでしょうねえ。大谷選手の経済効果は大相撲にも五輪にも引けを取っていないかもですね。益々の活躍を期待したいです(ケガをしませんように)。