久しぶりの京都です。河原町四条から三条に向かって、夕方の高瀬川。11月23日(土)撮影。
夕方6時にドラゴン先生、お嬢様ご夫妻と合流、この写真の少し左の露地を入った老舗のビアレストランで前夜祭をしました。翌日は市内各所を歩き回る計画をしていたので、今回は飲み過ぎることなく楽しく歓談することが出来ました。
翌24日(日)は①相国寺に行く、②府立植物園に行く、ことだけは事前に決めていました。①は僕の希望、②はドラゴン先生が行きたいところ。その前後のルートをどうするかは例によって京都を熟知しているドラゴン先生に一任です。
朝9時ごろ、岡崎道のドラゴンマンションを出発、「はとや食堂」で朝食定食を頂き、10時半ごろに相国寺に到着。もちろん「相国寺展」の相国寺ですがまだ訪問したことが無かったのでコースに入れてもらいました。境内の広さにビックリ仰天です。烏丸通り側には同志社大学がドーンとありますから、その後ろにある小ぶりのお寺と誤解していました。とんでもない広さ、大きさでありました。
モチロン、この時点ではお寺のお宝はほぼ全て名古屋に出張中です(あの後、僕は日を改め「相国寺展」をゆっくりと拝見してきました)。
相国寺から府立植物園には鴨川沿いに北に向かえば最短コースになるのですが、そこは「歩くこと」そのものも目的の一つ。ちょっと寄り道して下鴨神社に立ち寄りました。
境内には「御手洗川」(これで「みたらしがわ」と読みます)が流れており、厄除けの「足つけ神事」が行われるとか。あの「みたらし団子」の発祥の地だそうです。右の写真は「輪橋(そりはし)と光琳の梅」。尾形光琳がこのあたりを描いたのが「紅白梅図屏風(国宝)」。
七五三お祝い、神前結婚の行列、当然多くの観光客、たくさんの人が来ていましたが、広い境内のためか全く人混みは気にならなかったです。
ドラゴン先生お目当ての府立植物園。珍しい熱帯植物がたくさんあるという温室に足を運びました。その中の一押しの面白い植物です。
「トゲバンレイシ」。左上の写真の様な小さな実が大きくなると右上のように成長します。看板にも「ドリアンにそっくり?」と書かれていました。我々はこの大きな実を見つけることが出来ずにいましたが、後から来た子供が直ぐに見つけて教えてくれました。大人には見えないものが子供には見える(のかな?!)。三枚ともドラゴン先生撮影です。
植物園から更に北に足を運びました。上賀茂神社に。
秋の風情を堪能しました。というとカッコ良さそうですが、お昼をこの近くの中華料理店(みその橋サカイ)の名物「冬でもレーメン」を食べたいがために足を運んだもの。神社には申し訳ないですが、ここ(料理店)まで来たからには(ついでに)上賀茂神社にも参拝していこうと立ち寄ったものでした。
上賀茂神社は広大な境内全てが世界遺産、古都京都の文化財として登録されていて国宝が二棟、多数の重要文化財を有しているそうです。また、10月には弓馬術で流鏑馬よりもより実践的な笠懸の神事が行われるのですが、神社奉納としては上賀茂神社だけだそうです。
境内を散策している辺りで、時間は午後の3時ごろ。すでに今日の朝から2万3千歩を歩いていました。この日はいつもより早めに名古屋の隠れ家に帰ろうと思っていたので、地下鉄の駅を尋ねたところ「京都駅まで歩けば軽く3万歩を越える、5万歩も夢ではない」との優しい反応がありました。涙が溢れるほどに嬉しかったのですが「チョット早めに帰りたい」ことを口実に地下鉄利用をお願いしました。
素直にはOKしないところがドラゴン先生。「地下鉄の駅の近くに良いお土産の店がある」とアドバイスをくれました。上賀茂神社から再度、府立植物園近辺に戻りました。京都北山マールブランシュ「お濃茶ラングドシャ・茶の菓」を買い求めてから地下鉄に乗ることが出来ました。ドラゴン先生は烏丸丸太町から歩いてドラゴンマンションに帰ったそうです。
NHK俳句です。11月第四週、高野ムツオさんの「語ろう!俳句」、句会です。今回のメンバーは俳人の高田正子さん、生駒大祐さん、ゲストはお馴染みの古坂大魔王さん、レギュラーの中西アルノさん。兼題は「眼(め)」です。
点数の高い順です。
7点 ぬと頭ぎろと眼玉やセーターより 高野ムツオ
古坂さん、高田さん、生駒さんが特選、中西さんが並選。「ぬと」「ぎろと」の言葉使いに皆さん感心していました。高野さんは「セーター」が”合いすぎ”と感じて「どてら」とか「ふとん」とか迷ったと謙遜していましたが、大魔王さんより「”セーター”が良い!」と太鼓判を押され満足した様でした。僕も「セーター」しかないと思いました。
4点 流星を数ふ眼の青むまで 高田正子
中西さんが特選、生駒さんと高野さんが並選。
3点 秋彼岸目をぎゅっとつむって「もういいかい」 中西アルノ
高野さんが特選、古坂さんが並選。
古坂さんの読み、選評が秀逸でした。「お墓参りのおじいちゃんが先に逝ったおばあちゃんに話しかけた。『もう、そっちに行っていいかい』。おばあちゃんから『まあだだよ』と答えが返ってきた。その声が聞こえた」と。
1点 天体いま眼を渡りゆく冬の街 生駒大祐
高田さんが並選。
古坂さん、さすがに悔しそう(寂しそう)でありました。
特選三句です。
一席 まず眼から近づいて来るいぼむしり
二席 ガザの子のカメラ射る眼よ秋深し
三席 ドナーより賜りし眼や初明かり
「いぼむしり」は蟷螂(かまきり)の別称だそうです。
京都から帰ってから一日おいて、次は長野に旅行しました。11月26(火)-28日(木)の二泊三日です。
東京・神奈川からカミさんのお母さん、カミさんのお姉さん、カミさんのかしまし三姉妹と長野駅で合流。三人を連れて(連れられて)、レンタカーと車いすの運転、荷物運び、および雑用係が僕の役割です。
盛り沢山で写真、文字数が多くなり過ぎそうなので少し端折って書いていきます。
志賀高原の玄関口にある上林温泉のホテルに(左の写真)。近くには(地獄谷温泉=お猿さんが雪景色の中で温泉に浸かってホッコリしているので有名な温泉)があります。
一日目、長野駅でレンタカーをして早速に善光寺(右の写真)ご参拝。本堂の外陣まで車椅子で入れるようにスロープが作られています。カミさんも僕も初めてだったので「お戒壇めぐり」をやってきました。おばあちゃんとお姉さんはやったことがあるそうなので「びんずる尊者」の横で待っていてもらいました。戻ってきたらおばあちゃんが車椅子から立ち上がって一生懸命に「びんずる尊者」の腰、膝の辺りを撫でていました。
二日目はかしまし三姉妹のお友達のお宅にお邪魔してのんびりと歓談、午後は郊外の古寺の紅葉を楽しみました。三日目、「栗と北斎と花のまち」=「信州小布施(おぶせ)」をのんびりと散策。北斎は80歳を過ぎてからの最晩年の何年かを小布施で過ごしたそうです。「画狂人卍」と称しこの地で沢山の肉筆画、祭屋台の天上絵、岩松院天井画(鳳凰図)を残した由。「北斎館」は落ち着いた街並みの一角にある立派なおしゃれな美術館でありました。
同じホテルに二泊するとお客さんどうし顔なじみになって挨拶を交わすようになるようです(女性客どうしに多いのですかね)。二日目の夕食、三日目の朝食の時には我々の席にご挨拶に来られるお客さんが随分とたくさんいらっしゃいました。我々の席といってもお目当てはおばあちゃん。「お元気ですねえ」から始まって「お肌がキレイですねえ」「お顔にシワが無いですねえ」等々。おばあちゃんの歳が101歳だと聞くともう皆さん大騒ぎ。おばあちゃんは何度も握手攻めにあっていました。
改めて食事振りを見ていても、僕でも固いと感じるモノはさすがに食べずに横に置いていましたが、それ以外はほぼ全て同じモノ・量を食べていました。見ていてこちらが楽しくなるほどの食べっぷり。飛騨牛も美味しい、美味しいと言って食べていました。若者、子供達から年寄りが元気をもらうことは有りそうに思いますが、まさにその逆。おばあちゃんの元気さが70歳代、80歳代の皆さんに大変な刺激を与えていたように思います。おばあちゃん、いつまでも元気にいて欲しいと思います。
おまけの陶芸作品です。名東陶芸クラブの本年度最終の窯出しです。クラブの展示会が12月上旬にあるので、それに出展する作品を確保する為に臨時の本焼きを急遽やることになったものです。
クラブの作品展示会は12月3-8日に開催されるのですが、最終日の搬出に(別途、予定があり)行くことが出来ないので、今回は出品を見送ろうと思っていました。優しい先輩が「搬出作業を(代わりに)やってやる」と言ってくれました。嬉しい限り。ご厚意に甘えて焼き上がったモノの中からマシそうなのを1点出すことしました。
今回の本焼きで僕がクラブで作陶~素焼きしたモノは全て本焼きまで完了しました。12月から来年の2月まで陶芸クラブはお休み(センター建物の改修工事のため)になるのですが、一区切りついて何となくホッとしております。
隠れ家に持ち帰った四作品。作陶していた時のテーマは「芯を取ること」「薄く挽くこと」「鎬(しのぎ)を試してみること」でした。相変わらず「芯出し」は難しいです。「薄く」はまだまだ出来ません。厚みがあるお陰で「鎬」は思い切って入れることが出来ました。
釉薬は、左は織部を掛けた後、青磁を二重掛けしたもの。右は黄瀬戸のみ。
信楽の白の粘土に青色の粘土を表面に埋め込んでロクロで挽いたもの、それに透明釉を掛けました。青色の粘土は「練り込みのお皿」を作った時に残っていたものです。面白い色合いになりました。
陶芸クラブはお休みですが、楽陶館の研究Ⅽコースが12月5日から始まります。折角の「復活当選」ですので楽しく励みたいと思っています。
季節が良い時期、楽しい行事が盛り沢山の11月でした。いよいよカレンダーもあと一枚に。”せわしない”師走になります。急に寒さを感じるようになりました。皆さまもくれぐれもご自愛くださいませ。
気がつけば残り一枚師走かな 孔瑠々
お土産を配った相手からは予想以上に「嬉しい!」「このお店大好きです」との声が返って来ました。心音先生、長男の嫁さんから。ドラゴン先生からは「京都北山のあのお店は全国のお菓子好きの女性はみんなが知っている」と自慢げなメッセジが届いていました。恐るべし京都!ですねえ。