クルルのおじさん 料理を楽しむ

爺バカ日記

アラタくん一家が全員で名古屋の隠れ家に遊びに来てくれました。パパ(=料理の上手なヒデさん)とママ(=僕の長女)、弟のあゆむクンの四人で8月8日から四日間のお泊りです。一日遅れてカミさんもジョイン。普段一人住まいの隠れ家が随分と賑やかになりました。今回、アラタくんのお目当ての一つは久しぶりに小雪チャンとゆっくりたくさん遊ぶこと。小雪チャンの方もアラタくんが遊びに来るというのをずっと楽しみに待っていました。夏の盛りですから屋外での行動は出来るだけ避けることに。両親どうしが相談して屋内の施設に遊びに行くことになりました。

一日目は「でんきの科学館」、二日目は「トヨタ産業技術記念館」、三日目はおなじみの「名古屋市科学館」。小雪チャンのパパ(=僕の長男)は仕事の都合がありママはつかさ君(小雪チャンの弟)の世話があるので、小雪チャン一家全員が参加出来たのは二日目の「トヨタ産業技術記念館」だけでしたが、小雪チャンは一人で三日間とも参加してアラタくんと旧交を温めました。

ちなみに小雪チャンの送り迎えは僕が一人でやることになりました。偶に幼稚園のお迎えを手伝うことはあるのですが、二人だけで地下鉄に乗ってどこかに移動するのは初めて。普段は極めて聞き分けの良い子ですが、”何かの拍子に駄々をこねられたらどうすれば良いのかしら”、考えると不安でありました。

「案ずるより産むが易し」とはよく言ったものです。実際に二人になってみると、しっかりしているのにビックリです。”ひょっとすると(年寄りのおじいちゃんの)僕のことを逆に気遣っているのかしら”と思うほど。地下鉄の改札口に降りていく時にはエレベーターが使える道順を教えてくれたり、伏見駅に到着して「でんきの科学館」への道順を探していると(僕はこの施設に行くのは初めてなので念のためにスマホで場所を検索していました)小雪チャンが道案内をしてくれました。以前、ママと一緒に来たことがあるので道を覚えていたそうです。いやはやなんとも頼もしいことです。

 

アラタくんと小雪ちゃんの再会の瞬間が面白かったです。二人とも大人に対しても子供同士でも挨拶はしっかりと出来るタイプなのですが、なんとお互いに照れているのか恥ずかしがってモジモジとして言葉が出てこない状態。しばらくその状態が続いていましたが「でんきの科学館」の入口に向かう時には手を繋ぎ合って二人でスキップしながら飛んで行きました。大の仲良しです。

名古屋市科学館」は文字通り名古屋市が運営している施設ですが、「でんきの科学館」は中部電力、「トヨタ産業技術記念館」はトヨタグループが運営している施設。入場料は無料ないし極めて廉価に設定されている有難い施設です。場所も市内中心部の交通の便利なところ。子供も大人も終日、楽しめます。これら施設が存在することも名古屋人はもっと自慢して良いであろうと思います。

 

二日目は「トヨタ産業技術記念館」に両家全員、僕たち爺婆を合わせ計8名揃って行きました。夕方、長男のマンションに集合してホームパーティをしました。この夜のメインイベントはアラタくんと小雪ちゃんのピアノ演奏。アラタくんには「隠れ家で聴かせて欲しいから楽譜を持参するよう」にお願いしていたのですが、一日目に聴いて上達ぶりにビックリ。小雪ちゃんもアラタくんの演奏を聴きたい、自分が弾くのを聴かせたいというので食事の後で、二人のピアノ発表会となりました。ホステス側の小雪チャンが二曲。そのあとでアラタくんが同じく二曲。また小雪チャンが二曲、アラタくんが二曲・・・。二人とも真剣モードになって集中してやっていて、聴いている大人の方がビックリしました。終わってからお互いに”ナカナカやるなあ”と認め合っているような気配。小さい時からこんな機会を楽しめるのは良いなあと一緒に楽しくなりました。モチロン、僕の出る幕は全くありませんでした。アラタくんは小学一年生、小雪チャンは幼稚園の年長さん、二人の楽しい夏休みの思い出になったことでしょう。一番、喜んでいたのは、やはりジジババの二人であったかも、ですねえ。

 

 

NHK俳句です。8月第一週は夏井いつきさんの「凡人からの脱出」。兼題は「朝顔」。「朝顔」は秋の季語だそうです。よくありがちな凡人パーツは「朝顔」⇒「ツル」⇒「のばす」「のびる」⇒「空」「天」。使われやすい動詞が「つかむ」「あおぐ」「めざす」とか。特選6句で面白いと思った句です。

   朝顔の蔓シーサーで折りかへす

   朝顔や鳴らさぬように鉄階段

   まだ患者来ぬ朝顔に水をやる

 

投稿句を例にとって「一物仕立て」と「取り合わせ」の説明をされていました。「一物仕立て」の狭義から広義へのグラデーションとか。

   朝顔のすがしきはなればなれかな

   空におぼれて朝顔のつるの浮く

   朝顔のつぼみは夜に巻く発条   (発条=ぜんまい)

「取り合わせ」の例句。

   朝顔や糠へ肘まで突っ込んで

 

説明が分かり易くてよかったです。少しづつ夏井流の教え方も面白いと思うようになってきました。

駄句です。

   朝顔や午後には孫が到着か   孔瑠々

 

アラタくん一家は、12日のお昼ごろに次の目的地であるヒデさんの実家、長野県下伊那郡に向かって出発しました。カミさんはしばらく隠れ家に滞在して来週は小雪チャン一家に誘われて旅行に行く予定です。僕はのんびり隠れ家生活に戻り、恒例の「大文字」に出かけようと思っています。

 

暑い毎日が続いています。新聞記事によるとこの暑さは地球規模のようです。世界気象機関(WMO)と欧州連合(EU)の気象情報機関の発表では今年の7月の世界の平均気温が観測史上最高になる見通しとか。「地球の平均気温はおよび12万年ぶりの最高気温を記録した」(日経、7/31)由。

そう言えば少し前には「人新世」の代表地にカナダ東部の湖が選ばれたとの記事も出ていました。人類活動が地球環境に大きな影響を及ぼす時代=「人新世(じんしんせい)」が1950年ごろから始まったそうです。地球史の中で直近の氷河期が終わった1万1700年前以降は「完新世」とされていましたが、その「完新世」は1950年ごろに終わり、新たに「人新世」の時代に移った(その代表的な地質がカナダの湖)そうです。1950年生まれの僕たちの世代は「21世紀に50歳を迎える世代」と思っていましたが、こんな「地球史」の区分になる時代であったとは思っても見ませんでした。

 

温暖化の進行に対して対応が進んでいないことを「人類は今、ゆでがえる状態」と警鐘をならす記事も掲載されていましたが、『ゆでがえる状態』というのが余りにも的を得た言葉でシャレにならないように感じています。孫たちの時代の地球が『美しい地球』を維持してくれていることを祈りたいです。

 

おまけの一品です。

アボガドのなめろう。ヒデさんが隠れ家で腕を振るってくれました。アボガド、香味野菜をたっぷり、隠れ家にあった赤だし味噌と砂糖で味を調えて。手際良く丁寧な仕事してます。自慢の器に入れてもらって僕は大喜びです。2023年8月11日、料理(ヒデさんが)と撮影。