タカトくんの作品です。お題は「秋の電車」。2025年の第一作とのこと。1月11日(土)に次女(タカトくんのママ)がラインで送って来てくれました。
1月12日(日)、ピアノサロン「心音」で”おさらい会”です。カミさんが応援(冷やかし?))に駆け付けてくれました。二人で早めに会場に到着。僕はすでに緊張していましたが、その気配は出来るだけ出さないように心がけました。演奏者が交代で事前の練習(指馴らし)をさせて頂きました。演奏者のお一人(元園長先生、今回のおさらい会のトリの演奏をする予定の方)が体調不良の為に参加できず、弟子三人(心音先生のダンナさんを含む)でのおさらい会となりました。僕の出番は二人目(真ん中)。今までは当日にクジで順番を決めていたのですが、このやり方は心臓に悪いので先生にお願いして事前に順番を固定して頂きました。二番目というのは自分としては有り難いポジションだと感じていました。
「パリは燃えているか」、加古隆さん作曲(金益研二さんピアノアレンジ)、NHK の「映像の世紀」のテーマ曲です。昨年来、アラタくんと小雪ちゃんが「楽しんでください!」とエールを送ってくれていて、昨日、見たタカト君の絵にも元気をもらいました。
”緊張しながらどれだけ楽しむことが出来るのか!?”をテーマにして望みました。先生の指導をよく思い出しながら演奏を開始しました。ここまでの手順は落ち着いて冷静に出来ていたかと。
弾き始めた途端に心臓がバクバクしているのが分かりました。手も微かではあるが震えている。”とにかくイイ音を出したい(弾きたい)”。”楽譜をよく見て曲想を大切に!”と頭では思っていて、鍵盤(指先)を見つめ続けるのではなく楽譜に目を向けているつもりなのですが、楽譜の当該の所には目の焦点が合っていない(要は楽譜が見えていない)。途中からはキット少しは落ち着ける(=心臓のバクバクが収まる)と思っていたのですが、中盤から終盤、最後までもバクバクは続いたままでした。
とにかく途切れることは無く演奏は終了、聴いている方が分かるほどのミスタッチは無いままに終えることが出来ました(これは今までの練習でも初めて!、僕にすれば快挙)。ほぼフラフラの放心状態。みんなが暖かく拍手してくれてホッと一息。少し落ち着いてから心音先生が「良かったですよ」と褒めてくれました。僕が心臓バクバク状態であったことを説明すると「それくらい緊張して集中して弾くことが良い演奏に繋がったのでしょう」と。有難いお言葉を頂きました。普段ほとんど褒めてくれない先生が褒めてくれると殊の外に嬉しいものです。
全員の演奏が終わり打ち上げ会の乾杯をした辺りで漸く平静の状態に戻ってきました(冷えたビールが美味かった)。”演奏自体は今までで一番上手に出来たようだ”と自分でも思いましたが、あの心臓バクバクは何だったのか、信じられない感覚でありました。生徒さんとその身内だけ=少人数の聴衆の方に聴いて頂いているだけで、あのような感覚になるとは。ピアノ演奏というのは今まで全く感じたことが無い感覚を覚えさせてくれるものだと改めて感じました。
後日、心音先生のお計らいで参加出来なかった元園長先生の為に「おさらい会パートⅡ」をやることになりました。もちろん参加させて頂くことにしました。この時の演奏順は一番目です。
それまで良い緊張感を持続できるか、当日は又あの心臓バクバクになってしまうものか、どんな気持ち・体の状態で演奏することになるのか、楽しむことが出来れば嬉しいものだと思います。
日経夕刊にプロのトレイルランナーの鏑木毅さんが執筆されている「今日も走ろう」と言うコラムがあります。1月17日の見出しは「極度の緊張を成長の糧に」。箱根駅伝の”緊張感”のことを自分の経験も交えて記載されていました。「どれほど準備しようと平常心を保つのは難しい」と。ご本人は40代になってからのトレイルランニングの世界大会で「緊張感からの心と体の反応は、むしろ自分の限界を超えるための体の準備なのだ」と感じて緊張感を前向きにとらえることが出来たそうです。「緊張を力に変える選手たちのメンタルの強さに敬意を表したい」と。
おさらい会パートⅡでは”前向きに緊張感を味わってみたい”ものです。
NHK俳句です。第二週、選者は西山睦さん。今週の”やさしい手”のゲストは芸者の新橋小雪さん。和服姿が艶やか!、登場された途端にTVの画面がパッと明るくなりました。花があるというのはこういうコトなんでしょう。小雪さんは地方さん(じかたさん=演奏をする人)で三味線を専門にしている方。小雪さん(名前が良いですねえ)の句です。専門用語が出て来て楽しい・オモシロイです。
初春の音締はかろき三下がり (音締=ねじめ、三下がり=さんさがり=調弦法の一つで艶のある音色表現になるそうです)
忍び駒かけて爪弾く霜夜かな (忍び駒=しのびごま=音を小さくするときに付ける部品)
帯解けば東をどりの余韻かな (東をどり=大正14年に新橋演舞場の杮落し(こけらおとし)として始まった行事で、今年が第100回の記念公演とか。この番組を見て観に行く人(小雪さんを)が増えるかと)
逝く秋や実花俳妓の縞小紋 (実花=下田実花は新橋の芸者さんで山口誓子の実妹、高浜虚子の門下。芸にも俳句にも優れていたので”俳妓(はいぎ)”と慕われたと。下田実花の句がテキストに載っていました。
身についてしまひし芸や寒ざらひ 下田実花 (寒ざらひ=寒復習=”おさらい”のさらい)
今週の兼題は「初鏡」。難しい兼題だと思いましたが面白い句が多くて良かったです。
ためらはぬ母の手際や初鏡
ゆるやかに割烹着ぬぎ初鏡 (割烹着=かっぽうぎ)
特選三席です。
一席 背には吾子膝にも吾子の初鏡
二席 初鏡昨夜活けたる花香る
三席 牛小屋に赤いヤッケの初鏡
第三週です。選者は木暮陶句郎さん、ゲストは俳優の篠井英介さん。今週の兼題は「寒椿・侘助」。ちょうど、水墨画クラブのスケッチ会のテーマが「椿」だったので興味深く拝見しました。
俳句では「椿」は春の季語、「侘助」は冬の季語。初冬から寒中に咲く早咲きのもの=「寒椿(冬椿)」は冬の季語となるそうです。「侘助」は椿よりも小ぶりで花びらが開き切らない(筒咲き、というそうです)のが特徴とのこと。勉強になりました。クラブのスケッチ会には参加出来なかったので、一人で近くの東山植物園に行って見てこようと思います。
侘助の名句の紹介がありました。
特選六句の中で面白いと思った句です。
陶工の頬につちくれ寒椿
留石の向こう侘助らしき花 (留石=とめいし、石を縄で十文字に結んで置いて「その先には立ち入りを遠慮して欲しい」ことを示す、茶道の作法)
特選三席です。
一席 片口に白洲正子の寒椿
二席 侘助や父の句帳のみみず文字
三席 寒椿徳利に挿して酒やめむ
良い句がたくさんあって勉強になりました。
今年初めての「居酒屋ヒデ」さんです。
今回はアラタくんシェフのピザがメインです。居酒屋ヒデさんパパの指導で料理をする時には、エプロン、バンダナ、マスクを着用、髪の毛等の混入をミニマイズする基本動作がしっかりと出来ています。二種類のピザを準備してくれました。
写真左;「鶏の照り焼きピザ」です。生地の上に特製ケチャップ、玉ねぎ、パプリカ、コーンを敷いて、鶏の照り焼き(これは師匠のヒデさんが準備)を散らしてマヨネーズ、チーズのせて。もう一種類は「海鮮ピザ(=蒸したエビ、ホタテ)」を作ってくれました。
写真右;居酒屋ヒデさん。上側の左から、アラタくんシェフの鶏照り焼きピザ、カキのアヒージョ、レンコンとカボチャの蒸したん、下側おなじく左から、鯛とタコのカルパッチョ、ローストビーフ、ブロッコリーとカブの蒸したん。
この日もあゆむクン(アラタくんの弟)は最初、僕に対して警戒の目を向けていましたが、ボール遊びを契機にして遊び相手と認めてくれたようです。タッチと拍手で盛り上がり、最終的にはダッコしても泣きわめくことなく、ニコニコ笑顔で抱かれてくれました。両手で持ち上げたら喜んで笑ってくれました。嬉しい限りながら予想以上に重たい(体ツキがガッシリしている)ことに驚きました。子供(孫ですが)の成長はホントに早いものだと痛感します。
陶芸の作品、陶磁美術館のこと、高校同期の東京での新年会の集まり等々、書きたいことがもう少しあるのですが、次回に繰り越しです。今週も「今年初めてのこと」が続きます。風邪ひかないように注意して楽しみたいものです。皆さまも風邪、インフルエンザ等々にはくれぐれもご注意ください。