クルルのおじさん 料理を楽しむ

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同期会

大学のゼミの同期会に出席してきました。ゼミの同期生は15人。個別のお付き合いは卒業後もそれぞれ続いていたのですが、全体として集まることはありませんでした。それが60歳を超えた辺りから「ゼミの同期会やろう」という声があちこちで高まり、まとめ役がいてくれたお陰で年に一度開催出来るようになりました。毎年10人前後が参加。今年は、兵庫県の舞子にある由緒あるホテルで一泊二日の開催です。8人が参加しました。40年位ぶりの再会となる友もいました。懐かしい限りです。元気にお酒を飲む人、健康に留意して控えめにしている者、もともとあまり飲めない方、イロイロですが、お風呂に入り、ゆっくり食事をして、それなりにアルコールも入ると場の空気は昔の学生時代に戻っております。近況報告を行い、いつもながらの昔話が一巡すると、やはり話題は、健康、生活、家族の話となります。

 

「60歳を超えた辺りから」というのは、サラリーマンとして定年を向かえた頃、ということです。同期生各位のお仕事としては企業のビジネスマンが一番多いですが、役所、大学教授、自営業・他と多岐に亘ります。定年後のパターンとしては、自分の特技を生かしたボランティア活動、ゴルフ三昧、旅行、各種の習い事、もちろん、仕事をしている人もいます。皆さん色々と工夫をして、これらを組み合わせて毎日を充実させていらっしゃる。その中で、印象に残った毎日の過ごし方を少し紹介します。文にするとよくある事例でお終いですが、学生時代のあいつがこんなことするようになったんかいな、と面白がっている次第です。

晴耕雨読!。近所の畑を借りて野菜中心の作物作り。畑仕事は全くの素人であったが貸し手の農家さんが親切に指導して下さるとのこと。感心するのは、作物作りを生活の中心にして一日を組み立てている。毎日、散歩に行くような気分で畑に。畑仕事で汗を流し、その後は図書館で読書三昧。これを文字通り日課として継続し、すでに数年続けている由。最近では、作物コンクールで賞をもらうほどの腕前になったとか。もともと読書家・研究肌の方、野菜を育て出来たものをみんなに配って喜んでもらい、大好きな読書をして毎日を充実させてらっしゃる。聖人君子と驚くだけで、これは僕にはマネが出来ないかなあ、凄いなあと思いました。奥さんがこの生活パターンに関与されている訳では無いとのことでした。今年はお野菜価格が高騰の折、ご近所さんが喜ぶでしょう。

②料理の教室。これは僕も大変に興味がある分野なので面白かった。有名な料理教室に通っている。もともと釣りが大好きなので、自分で釣果を捌きたいという一心から。偶然にも友人が同じ教室に通っていて、授業のあとで一杯やるのが楽しみになっている。既に一年以上は通っているようと。彼も(僕とほぼ同じく)この年になるまで、男子厨房に入らず、の生活をしてきた男子であります。奥さんに習った料理を作っているのかは聞きそびれました。

③ピアノ教室。この方はそれまでは全くピアノを弾いた経験は無かった。子供たちが家を出て、残されたアップライトのピアノを見ているうちに弾いてみたいと思った由。大きなピアノ教室で、小さな子供達と一緒にレッスンを受けている。子供たちの上達に負けないように自分自身が頑張っているのが自分で面白いと感じていると。すでに一年以上は続けることが出来ている。そのうちに子供たちに交じって発表会にも出てみたいと。僕自信も、最近、音楽・コンサートに関与することがあるので、興味深く拝聴しました。僕が関心をもっていることは、また、別途、紹介させて頂きます。

 

男は仕事がある限り、どうしても「外」での生活が中心になっています。定年を向かえる、仕事を終える、ということは、男が家に入る時、ということになります。一方、奥様方はそれまでずっと家を守り、家を中心にした自分の世界を持っており、その世界の中にはダンナの存在は無い、ということだと思います。世に言う熟年離婚とやらも、このミスマッチから生じるものなのでしょう。同期会でみんなと話して面白いと思うのは、定年後の「内」の世界にスッと入っていける方がいる反面、片方では(こちらの方が多いように思います)、奥さんと24時間ずっと一緒にいる生活にかなり抵抗を感じる、乃至は、奥さんの従来の生活のパターンを崩すことを慮っている方がいます(僕は後者かと思います)。どちらも奥さんと仲が悪いという訳では無く、お互いを慮る気持ちがあるから。晴耕雨読も、ピアノ教室も、料理教室も、奥さんとの生活の観点からすると距離感に工夫しながらも、奥さんとの付き合い、触れ合い、間合いを大切にして、お互いのそれぞれの生活をレスペクトして共生していこうとしている。

 

「男おひとりさま」を書いた後、上野千鶴子さんに興味をもっています。順序が逆だと笑われますが、正直、それ以前はどういう主義主張の方か存じておりませんでした。ブログを見た方から彼女についてのイロイロなコメントを頂いたので、彼女の代表作と思われる本(学術書では無い)を二冊ほど紹介してもらい読んでみました。「ザ・フェミニズム」(これは小倉千加子さんとの対談集)と「女ぎらいーニッポンのミソジニー」(これは読む前に誤解してミソロジーと思い込んでいたので読み始めてひっくり返りそうになりました)。僕自身がフェミニズムについても上野千鶴子さんについても全く理解していなかったことがよく分かりました。本のカバーには「上野千鶴子が男社会の宿痾を衝く」と出版社のいつもながらの宣伝文句があります。解析力・洞察力の鋭いことには本当に感心しましたが、やはり、男の目から見ると、随分と一方的な見方やなあと思いました。ご本人の後書きにある通り「批判するなら、お勉強してからにしてよね。まあ、抵抗勢力が本を買って読んでくれたらめっけもの」ということですから、僕は二冊も(最初の本をいれると三冊も!)買ってしまいましたら、マンマと術中にハマったんでしょうね。でも、フェミニズムと言っておられますが、結婚という形はやはり大事だと思います。その形が造り出す家庭・家族って有難いものですよね。大切にせなあかんわ。

  

奥さんとの距離感一つとっても、同期の方々の「内」の世界での過ごし方にイロイロなパターンがあるように、本当に色々な間合いがあると思います。とにかく、人間一人で生きていくものではなかろうかと。僕たちの世代は、結構、奥さんのことを大切に思いつつ、「内」の世界と格闘し始めているんだとの思いを新たにした同期会でありました。

 

 2016年10月22日、舞子から明石海峡大橋、遥かに淡路島を望む(同期会、友・撮影)

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