クルルのおじさん 料理を楽しむ

『ボヘミアン・ラブソデイ』

 

2月中旬にカミさんと二人で映画を観に行きました。

ボヘミアン・ラブソデイ』

昨年来、映画の目利きの友達から”是非に”と強く薦められていた作品です。”「クイーン」のリードボーカルの伝記ドラマを映画化したもの”ということ以外、何の予備知識も持っていませんでした。ただ一つ”音楽”がキーワードの映画ということだけは理解していましたので、音響設備を売りにしている映画館を探しました。幸い、さほど遠くないところにTOHO cinemas/IMAX大型スクリーンの映画館で上映されていました。

映画館に行くのは随分と久しぶりのこと。窓口でチケットを買う時、年齢を聞かれ高齢者割引の対象であることが分かりました。一方では”IMAXスクリーン”なるものには料金にプレミアムがついており、結局は当たり前の料金を支払ったように思います。そのプレミアムの分、スクリーンの画質と音響に期待が高まりました。

 

 

平日であったのでゆったりと座ることが出来ました。それでも結構な入場者で半分程度は埋まっていたような印象を受けました。”やはり、凄い人気なのだ” 。飲み物は持参していた(これ、本当は反則技かも知れません)ので、ポップ・コーンを一つだけ買ってツマミながら観ることにしました。塩味の利いたポップコーンで、カミさんからはイエローカードが出ていました。いよいよ、上映開始。

 

 

いきなり、反っ歯の薄汚いお兄ちゃんが登場してきた時には「おいおい、こいつが主人公なのかよお??」と信じられない印象を受けました。しかし、そんな心配を吹っ飛ばすようなテンポの速い畳みかけるような展開です。あれよあれよ、という間にクイーンがスターダムに駆け上っていきます。原作も然ることながら脚本が大変にしっかりしている。ダサいとしか言いようのなかった反っ歯のお兄ちゃんもあっという間にスターらしい格好に、そして、スターそのものの風貌に変貌を遂げていきます。

映画では主人公=リードボーカルのフレデイ・マーキュリーが苦労して音楽を勉強したことは端折ってありますので、彼が天性の素質だけで、その声の美しさと豊かさ、それと彼のパフォーマンスだけで、一瞬にして、一夜にしてスターになってしまったかのような印象を持たせてしまいます。”そんなに上手くいくはずないやろオ”とややついていけない感がありましたが、そんな理屈に合わないことも問答無用と言わんばかりの力技でトップスター、トップグループに発展していく様が描かれています。

 

新曲を構想する時のクイーンのそれぞれのメンバーの真剣ななかにもユーモアに溢れた活動ぶり、フレデイの生き様がイロイロとねじれていく様子、それがクイーンの活動にも悪影響を与え大変な紆余曲折が・・・、これらがテンポの速い展開で進みます。そしてクライマックスは、あの「ライブ・エイド」のコンサート。

偶々ですが、この映画を観た数日後に、アカデミー賞を4部門を受賞したことが報道されました。音響編集賞、録音賞、編集賞が含まれています。このコンサートのシーンは、まるでほんもののフレデイが、クイーンが、本当の大観衆のなかでパフォーマンスをやっているかの如く表現されています。アカデミー賞も当たり前だ!。

プレミアム料金を払って”IMAXスクリーン”で観た甲斐が間違いなくありました。映画のなかのコンサート会場の大観衆と同じように、映画館にいる我々観客も臨場感に浸ってクイーンと一体となって楽しむことが出来ました。

 

 

自宅に戻り、YouTubeで「ライブ・エイド」の実況を改めて見ました。映画の俳優さん達が、それぞれクイーンの実際のメンバー=本物にそっくりなことにビックリ仰天。

LIVE AID」=一億人の飢餓を救う!、アフリカ難民救済のチャリティーコンサートです。1985年7月13日に行われています。漸くにして、当時、大変な話題になっていたことを朧げに思い出しました。間違いなく世界の超有名ミュージシャン、グループが総出演した20世紀最大のコンサート。その中でクイーンのパフォーマンスが他を圧倒した。クイーンが伝説のロック・バンドになったのは、まさに、この瞬間であったことが実感されました。

 

 

本物のフレデイ・マーキュリーは、1991年に45歳の若さで死亡。エイズでした。逆算すると1946年生まれになります。チョット先輩ですが、ほぼ僕たちと同年齢。僕たち世代には古き良き思い出の一つとして頭に刻まれているのだと思います。

映画の達人さんに観たことを報告しました。すぐに返信がきて”最後のクレジット(オマケ)の映像で泣けた。「ショウ・マスト・ゴー・オン」は、フレデイが最後に吹き込んだ曲”とのことです。

同じく映画を観た日に、古い友人とメール交信をやっていた際、偶然、彼もカミさんと一緒にほんの数日前にこの映画を観て感動していたことが分かりました。”夫婦一緒に、同じ時期に、何と奇遇な”。久しぶりのメール会話がこの映画のお陰で大変に盛り上がりました。この映画で「フレデイ」「クイーン」「ライブ・エイド」、あの時代を思い出した人が日本中のあちこちでキットたくさんいらっしゃるんでしょうね。

 

 

映画を観てクイーンとの距離が近くなったせいでしょう。2月22日朝、日本の誇る無人探査機「はやぶさ2」が、地球から約3億㎞離れた小惑星「りゅうぐう」に着陸成功したことが報道されていました。そのNHKニュースのなかでギターのブライアン・メイが「ブライアン博士=天体物理学博士」としてお祝いメッセージで登場していました。大変なタレントさんです。

そして、2月24日、第91回アカデミー賞が発表され、フレデイ役のラミ・マレックが主演男優賞、前述の賞を含め合計4部門を受賞。ギターのブライアン・メイ、ドラムのロジャー・テイラーは、この映画の音楽総指揮を執っていたそうです。日経によると「今年の授賞式は司会者が不在で、クイーンの演奏で始まった」そうですから、ブライアン博士は大忙しだったのでしょう。おめでとうございます。

 

長男夫婦にも話をしましたら”嫁はんが前から見たい”と言っていたことが再度判明。早速にうちのカミさんが小雪チャンの面倒を見に行き、二人は久しぶりに映画鑑賞に出かけることが出来た由です。『ボヘミアン・ラブソデイ』の話題一色の2月中下旬となりました。

何故か、映画解説者の故淀川長治さんのことを思い出しました。

「映画、いいですね、いいですね。良い映画は本当にインパクトがありますね。また、観たいですねえ。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・・」

  

 

 名古屋にも美味しいそば屋さんがあります。名古屋駅と栄の繁華街の間に昔ながらの商店街、住宅街が残っていますが、その街の民家を改修した、コ洒落た料理屋、割烹、居酒屋が人気です。フレンチ、イタリアンもあります。「那古野」(那古野村=ナゴヤむら、とか、那古野町=ナゴノちょう、とか読まれるようです)と呼ばれる一帯、四間道(シケミチと読みます)界隈のそば屋さん。右側は十割そば、左側は二八そば。お値打ちのお店です。2019年2月26日、食事と撮影。

 

追伸;名古屋のど真ん中にテレビ塔がありますが耐震改修工事のため2019年1月7日から全施設休業中。この名古屋テレビ塔のキレイな時の写真を掲載しようと友達のカメラマンさんに写真を提供してもらっていたのですが、このブログに張り付けることが出来ませんでした。僕のワザの至らなさ。残念、そして、kissyouチャン=カメラマンさん、掲載できず、ごめんね。なお、テレビ塔は2020年夏にリニューアルオープンの予定です。