クルルのおじさん 料理を楽しむ

二学期の始まり

名古屋市千種区平和公園です。朝夕は、かなり過ごしやすくなってきました。夕方、買い物を兼ねてウオーキング。ススキ?が綺麗な銀髪のごとくに輝いていました。秋の気配かと。但し、後ろの木が紅葉しているように見えるのは夕日の当たり具合によるものです。念のため。2019年9月15日、撮影。

  

 

鯱城学園の二学期が始まりました。久しぶりに鯱城ホールでの共通講座です。もっとも、園芸講座を専攻している学生は、夏休みの期間中も農園実習や各班ごとの水遣り当番が頻繁にあったので、あまり、久しぶりという感じはありません。暑い時期、炎天下で助け合って水遣りを行い、作物の収穫も体験しているので、各班ごとに一体感、連帯感、仲間意識が強くなったような気がします。個人的には、畑作業は全く初めての経験でありましたし、自分で植えた作物を収穫することの面白さを少しは味わえて、大変に喜んでいるところです。ナス、カボチャ、シシトウ、ピーマン、トウガラシ、ズッキーニ、トウモロコシ、シロウリ。整理してみれば思っていた以上にたくさんの種類の野菜を楽しまさせていただきました。素人でも失敗しないで育てることが出来るように準備・段取りをして頂いた農園実習の先生方に改めて感謝です。

 

 

二学期には鯱城学園の二大イベントがあります。10月の体育祭、11月の文化祭。体育祭のプログラムが印刷され配布されました。全員参加型のイベントです。二学年で合計千人近い学生がいて、そのほぼ全員(プラス応援のご家族)が参加するのでしょうから、マジに大変なイベントです。各専門講座のクラスごとに、お揃いのカラーTシャツが準備されています。また、年齢層を考慮して、とにかく「ケガ・事故の無い」体育祭とすることが謳われています。携帯品として、健康保健証、常備薬を忘れないようにとか、当日の朝には、それぞれが「健康調査票」を提出すること、と注意書きがあるのも鯱城学園・体育祭ならではの記載でしょう。プログラムを一覧する限り、演目の目玉は、二学年混成で行うフォークダンス演舞かと思います。懐かしのオクラホマミクサーと炭鉱節。但し、この炭坑節はダンシングヒーロー曲版になっている由です。

 

 

名古屋(愛知県全体?)は盆踊りが盛んな地域だそうです。そして、いかにも盆踊りの曲だけで盛り上がるのではなく、ポップス曲をアレンジして、それを老若男女が一緒に踊って楽しむのが流行っていると。盆踊りシーズンの前には、踊り・振り付けの講習会が催されており、参加申し込みは(かなりは女性とか)が多数あり大変に盛況とのことです。全く、知りませんでした。

 

ダンシングヒーロー」は懐かしの荻野目洋子さん。ちょっと前に、大阪の登美丘高校のダンス部の歯切れのよい踊りが一世風靡したのは覚えていますが、あの曲で炭坑節を踊るというのはどんな具合になるものでしょうか。来週から体育祭に備えての練習会が各クラスごとに行われるそうです。鯱城学園の体育祭は今年で第34回。僕たちが34回生ですから、毎年、ちゃんと開催されているということですね。すべてが学生の自主運営、自主企画によるものだそうです。毎年のノウハウの蓄積が出来ているということが素晴らしいと思います。でも、「ダンシングヒーローの炭坑節」をホントにみんなで揃って踊れるものかどうか、かなり不安ですね。

 

 

 

二学期、最初の講義は『名古屋の地名で遊ぶ』。講師は、OASIS都市研究所の杉野尚夫さん。1942年のお生まれの方。名古屋大学の大学院を卒業され名古屋市役所に勤務、ずっと都市問題を担当・研究されていた方です。70歳近くになられてから著書「名古屋地名ものがたり」を出版。”地名”を真面目に研究しつつその面白い由来や発見を楽しまれているそうです。”名古屋の地名の面白さ”ということでローカルな話題が多かったのですが、全国ベースの話で興味深かったことを記載します。

 

 

●どうして地名は漢字2文字が多いのでしょうか?

このお話をする際に、演壇の大型スクリーンの画面に”チコちゃん”のイラストを映しだして「皆さん、こんなこと考えたこと無い、エエッ?って言えば、チコちゃんに叱られますよ」と軽く冗談を飛ばしながら。あれ?、恥ずかしながら、僕は全く考えたことがありませんでした。タマタマでは無く、ちゃんとした理由があったことに驚きました。

 

奈良時代平城京遷都のすぐ後、律令政府がお触れを出したそうです。”地名は二字の好ましい字とせよ!”、このお触れが「好字二字化令」、716年(和銅6年)の時のことだそうです。当時は中国の唐を見習うことが行政の基本とかで、唐の地名が漢字二字であったことから、それを真似して、このお触れを出したとか。それまで、三文字名であった地名、一文字の地名は、このお触れにより、多くが二字に変更されたとのことです。そして、変更によりかえって紛らわしい、読み方が難しくなった事例が沢山出たとのことです。

 

例えば、「上野(こうずけ)」はそれまでは「上毛野(かみつけぬ)」であった。また「下野(しもつけ)」は「下毛野(しもつけぬ)」であった。講師の方のご意見では、一文字削る時に、「毛」を削ったことが間違い。どうせ削るなら「野」を削るべきであったと解説されていました。講師ご本人も、昔から「上野」をなぜ「こうずけ」と読むのか理解できず悩んでいたが、この令のことを知り、初めて理解出来たように感じたと。現在でも読み難い地名があるのは、この令による変更が原因であることが結構多いそうです。

また、一文字の地名では、「泉」は「和泉」に、「木」は「紀伊」に変更され、これもかえって読み方が難しくなった事例として紹介されていました。同感、納得ですね。これら二文字表記が奈良時代まで遡るお触れ=令=法律によるものとは全く知りませんでした。

 

 

●県の名前と県庁所在の都市名が同一な県と異なる県がありますが、これには何か理由があると思いますか?(註;鹿児島県鹿児島市、福岡県福岡市vs愛知県名古屋市、石川県金沢市、等々のことです)。

 

 最初にちょっと歴史の復習をされました。明治時代、明治2年に藩籍奉還=旧藩主の所領であったものを中央政府の管轄地に。その後、明治4年廃藩置県=藩が無くなり「県」が誕生。

 

一般的な解釈は、最初は藩名を県名にしていた。それが、整理統合の段階・過程で変更され、県名と都市名にズレが生じた、という面白くもなんとも無い説明でありました。が、宮武外骨さん(慶応3年~昭和30年)という反骨精神溢れるジャーナリストが昭和16年(1941年)に発表した珍説・異説?を紹介されました。

 

この方の説によると“”明治政府に忠勤の藩は、藩名がそのまま県名になった。九州の県名が代表例。態度が曖昧な藩は、藩名を県名とされなかった。松江藩は、島根郡→島根県に。水戸藩は、茨城郡→茨城県に。名古屋も名古屋藩ながら、愛知郡→愛知県に。朝敵と見做されていた藩には、更に、過酷な処置がなされた。会津藩、長岡藩は、藩名を県名にされずに、県庁所在地も別なところに置かれた“”というものです。この説は学術的な妥当性は検証されていないとの注釈がつけられていましたが、なるほど、面白い観点からの見方かと感心しました。

 

 

 

この日の午後、園芸のクラスはバスに乗って鯱城学園から郊外の農園に移動。農園実習です。キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーの苗を作付けしました。これ以外では、サツマイモ、サトイモ、ネギ、ニンジン、ジャガイモが現在、生育中です。

収穫を終えたナス、ピーマン、シシトウ、トウガラシは掘り起こして畝の整理を。次回以降にダイコン、タマネギ、ハクサイ、シュンギク、ミズナ等を植え付け予定とのことです。

 

 

お陰様で、今年の夏はナスをよく食べました。2~3本の株からこれほど沢山のナスが収穫出来ることに驚きました。収穫した作物は極力、無駄にはせず。知り合いの方にお裾分けしたり、自分で料理したり。ナス料理のレパートリーが増えました。神奈川の自宅に帰る時にはキャリーバッグに詰め込んで持ち帰ったり。自分で育てた作物を自慢したいから。カミさんが長男宅を訪問する時にも持参したそうです。

 

 

小雪ちゃんが僕が育てたシロウリを食べて、すっかり気にいったそうです。シロウリはウリ=メロンの一種で、上手く育つと糖度が高くなって甘みが出るそうなのですが、僕が収穫したものは、自分で食べた限りでは甘みはほのかに感じる程度。それがかえって良かったのか、小雪ちゃんは大好きになったと。食感が面白かったのかも知れません。ポリポリと手づかみで食べている映像を、長男が撮影してライン動画で送ってくれました。

ラインは便利ですねえ。

僕の誕生日には子供達がそれぞれの子供(=僕の孫)の動画を送ってくれました。タカトくんとアラタくんは「〇□△さん!(僕の名前です。カミさんの影響もあり僕も名前で呼んでもらっています=”おじいちゃん”とは呼ばれていません)、お誕生日、おめでとう」と語り掛けてくれました。小雪姫は、ノリノリでパパと一緒にハッピバースデイトユを踊って歌ってくれました。まだ5カ月のサクトくんは画面からはみ出すほどのニコニコ顔でした。

 

 

名古屋市千種区星が丘近辺の歩道で。散歩の途中で大きなカメさんが散歩しているのに遭遇しました。後ろの女性が飼い主さん。ケヅメリクガメ(蹴爪・陸・亀)というそうです。12歳とのこと。立派な甲羅で大変な存在感。僕が写真を撮らせてもらっている間に子供たちも集まってきて甲羅を触って喜んでいました。飼い主さんによれば、植物食ですごく温厚な性格、人に危害を加えるようなことはあり得ないとのこと。街にこんな大きなカメさんが散歩しているとは!。名古屋って、やはり面白いトコロでしょう。2019年9月12日、撮影

 

 

 

おまけです。

 久しぶりのお弁当。得意の海苔弁にボロボロ卵のっけ、南高梅。ナスの揚げ浸し、ナスの甘辛炒め、ピーマン・しらす・油揚げ炒め、ボロボロ卵の残りを詰めて。海苔弁は、ご飯+おかかポン酢+海苔を二段に重ねて。味が浸み込んで予想以上に旨かったです。ナス、ピーマンはもちろん収穫したものです。鯱城学園、二学期開始の日。2019年9月18日、料理と撮影。