クルルのおじさん 料理を楽しむ

2021年、新春の風景

 

今年初めてのブログです。本年も宜しくお付き合い下さい。

のんびりと名古屋の隠れ家生活を楽しんでおります。新年早々にドラゴン先生からお誘いを頂き、ホントは、1月9日に京都トレイル・東山コースのFコースを歩き、その完結編を書こうと予定していたのですが、大雪の予報で名古屋‐京都間の新幹線トラブルが心配になったのと、コロナ感染者の異常な拡大を懸念して今回は延期にさせて頂きました。完結編はしばしお預けです。

 

年末から、原則「ステイホーム」を続けています。正月三が日もカミさんと二人だけの生活を続けました。子供達とも会わず、兄貴の家に賀詞にも行かず、二人だけでノンビリと朝からおせち料理を肴にしてお酒を楽しみ続けました。散歩には行きましたが、やはり運動不足で素直に太りました。年末から数えると9日間、自分ではほぼ全く何もせず。店屋物とカミさんの料理で自堕落な食生活を楽しみました。”もともとは、こういう生活をしていたんや”昔の生活を思い出しました。台所に入って料理したのは一回だけ。以前、写真を載せた「鶏手羽先とジャガイモの揚げ焼き」を料理しました。レシピを見ないと料理出来ない悲しさですが、これだけは何とか頭に入っていました。ローズマリーを加えることも忘れずに。カミさんのアドバイスで余っていた銀杏の実も加えました。美味しく頂けました。

 

 

毎年TV観戦している箱根駅伝。コロナ禍で沿道での応援も自粛するように要請が出されており、やはり景色が寂しい大会です。往路は出場4度目の創価大が初優勝。「無欲の走り」「それぞれの選手に安定感」と称賛されていました。監督さんの淡々とした受け答えが大変に好感を持てました。翌三日、名古屋に移動する日ですが、朝から中継を見ておりました。創価大には失礼ながら、復路スタート時、二位とは2分以上の差がついていたとは言え、後続の有力校=東洋大、駒大、東海大青学大にいつどこで抜かれるのかに注目して見ておりました。驚いたことに、途中、時間を縮められる場面はあったものの一位を維持。名古屋に着くのが遅くなるのは嫌だったので留守宅を出発、新幹線の中でもニュースを見ていましたが、最終10区で、二位との差は3分以上に拡大してタスキを繋いでいました。”これで完全優勝間違いなしだ、往路優勝だけでも大変なことなのにこれは奇跡だ”と一フアンとしても気分が高揚するのを感じました。

 

隠れ家に到着し荷物を整理してからTVを見てびっくり仰天。残り2㎞ちょっとで、駒大にかわされて創価大はまさかの二位に終わっていました。駒大が大逆転しての総合優勝。創価大は出場4度目で往路優勝、総合二位ですから大変に立派な成績なのですが、ほぼ優勝確実な状態からアンカーの大失速。悔やんでも悔み切れないものがあるでしょう。再度、監督さんの淡々としたコメントが印象的でした。「あそこまでいったら悔しいが、選手たちはよく頑張った」。来年、創価大に関心が集まるでしょうが、今回のアンカーの選手、あまりストレスを抱え込まないで欲しいですね。素直に練習に励んで、来年も出場メンバーに選ばれて登場して欲しいものです。雪辱を果たすのを見てみたいです。最後まで諦めなかった駒大はエライ。駒大のアンカーは区間賞を取っていました。勝負事は最後の最後まで何があるか分からないということを改めて教えてくれた駅伝でした。

 

 

予想通り、二度目の緊急事態宣言が発令されました。1月7日。首都圏一都三県にて1月8日から2月7日までの一か月、昨年の春以来二度目の宣言になります。午後8時以降の外出と飲食店の営業を自粛、通勤の7割削減を要請して、一か月の集中対策で首都圏の感染拡大を抑えたいと。特に飲食店での感染防止が重視されているそうです。7日の国内感染は3日連続して過去最大を更新、1日あたりの感染者が7千人台になるのは初めて、東京都では初めて2千人を大きく上回っていました。神奈川、大阪、愛知、福岡でも過去最多となっており感染が急激に拡大しているのが明らかです。発令自体は止むを得ない措置と受け止められていますが、過去1年間の経験と教訓が生かされているのか疑問視する声も多いような。宣言をめぐっては政府と首都圏知事との間で意思疎通の乱れも生じているとか、また、行政の縦割りの弊害も見られているとか。相変わらずイライラが募ります。

 

一方では三連休の期間、日本海側に寒気の影響で記録的な暴風・大雪・低温の警戒が呼びかけられています。交通機関の運休、車の立ち往生による交通障害、停電・断水が懸念されています。いやはや、日本は大変な年明けになったものだと思っていたら、アメリカはもっと醜い状態になっていました。

 

 

ステイホームでTVを見る機会も多くなっています。NHKのBS海外ニュースはよく見ています。海外主要国のニュース番組がそのまま見ることが出来るのが面白い。5日、ジョージア州の2議席を争った決戦投票で民主党が両議席ともに勝利しました。これで上院では、共和党50議席民主党50議席となります。賛否が同数の場合は、次期副大統領(=民主党です)が一票を投じることになるので上院でも民主党が主導権を握ることに。これで少しは落ち着くのかしらと思った矢先、6日、次期大統領を正式に選出する議会が開催されていた連邦議会議事堂にトランプ支持者が大量乱入、議事堂建物を約3時間にわたって占拠したと大きく報じられました。4人の死者まで出ました。そもそも乱入をあおったのがトランプ本人だと報道されました。”いくらなんでも、そんなことはしないだろう”と思っていたところ、トランプが支持者に対してアジっている映像が何回も何回も放映されました。”もうこりゃどうしようもない奴や”と呆れました。その後も乱入・混乱の映像が何回も放映されました。まるで安物のアクション映画の様な。議長執務室の机の上に足を放り出す乱入者。アメリカ社会の「分断」というのはここまで深いものかと改めて驚きました。ツイッター社は、トランプのアカウントを永久停止したそうです。「暴力扇動の危険」があるとの判断からです。トランプは1月20日に予定されるバイデン新大統領の就任式に出席しないと表明していますが、これは何か暴力的手段を含む更なる企てが計画されているとの懸念まで出ているそうです。アメリカ下院は、8日、トランプ大統領の罷免を求める弾劾訴追案を提出するそうです。理由は「反乱の扇動」とか。

 

 

アメリカ政治がこのような状態の中で、6日、香港警察が香港の民主派53人を逮捕しました。国家安全維持法違反の容疑とか。更に翌7日には、同法政権転覆罪容疑で服役中の活動家を再逮捕。いずれも中国がアメリカの政治混乱を突いたものと報道されています。人権問題などを重視するとみられるバイデン次期大統領に機先を制し、譲歩しない姿勢を示した動きとの報道がされています。

また、中国はWHOのウイルス発生源調査の武漢市への入国を拒否している様子。中国贔屓のテドロス事務局長も今回はさすがに「中国に大変に失望した」とコメントする始末。中国側からは誤解が生じているとの弁明も出ているそうですが、やはり、一党独裁の国というのは当たり前のお付き合いが難しいのでしょうね。残念だし、怖いことです。

 

 

いやはや、大変な年明けの状況です。振り返って見ると、昨年は随分と平穏であったかと。年末に日産のゴーン前会長が無断出国したとか、年初早々にアメリカがイラン司令官を殺害したとかが話題になっていました。概して平穏に幕開けした2020年でしたが、1月23日に、中国政府が武漢を封鎖措置に踏み切ったことが報道され、コロナ騒ぎが大きく広く世界に世間に知らしめるところとなりました。それ以降はコロナコロナの一年でした。

 

相場の格言で「もうはまだなり、まだはもうなり」と言いますが、いまがどん底のピークなのですかねえ?それとも、まだまだ長いトンネルが続くのでしょうか。コロナが落ち着いたら、また、コロナ以前の世界に戻るのか、戻れるのか。コロナが切っ掛けで混迷が一段と深まる時代が続いていくのですかね。僕の尊敬する先輩が「最悪を想定した上で、楽観的に生きる(行動する)」てな事を言っていましたが、気持ちの持ち方は大事ですよねえ。僕も楽観的に生きたいと思います。

 

 

休み中に『給食の歴史』を読みました。著者は藤原辰史さん(あの『トラクターの世界史』の方)、岩波新書、2018年11月第一刷。藤原さんらしい俯瞰的な捉え方で「給食」の世界を描いており面白く読むことが出来ました。

 

『トラクターの世界史』を書いたブログです。ご参考まで。

kururupapa.hatenadiary.jp

 

「給食」に関して、良い考え方、必要な考え方だなあと同感したところです。給食の思想の根っこにある考え方として紹介されていました。

「家が貧しいことのステイグマを子供に刻印しない」---家族以外の人と、貧富の差を棚上げして、同じ場所で、同じ時間に、同じものを食べる---。

強者の偽善とも受け取められるかも知れませんが、昨今、強者が弱者を顧みないで自分のことを中心にしかモノを考えなくなっている、強者がさらに我が侭になっている風潮が強くなっていることを考えると、給食の歴史の中で、この思想が根っこにあるというのは大切なことだなあと思いました。

 

著者の見方はいつもながら多面的です。給食の捉え方として、①子供に対する直接的、集団的な権力行使。食品産業のビジネスの場として、市場開拓のため強制的な食生活の改善の場として、の面がある一方、②未来を構想する魅力的な舞台、食を通じた自治空間創出の場、の面もあることも紹介されています。

また、過去・現在ともに「学校給食が唯一のまともな食事である子供がいる事実」、また「災害時に給食施設・調理員が被災者の救助に貢献している役割の重要性」も指摘されていました。

 

佐伯矩(さいきただす)博士(1876-1959年)のことも詳しく記述されていました。世界で初めて「栄養学」を提唱された博士。「栄養は保健・経済・道徳の基本」であると唱えられ「栄養学の父」と言われています。お米の精製度を栄養学的に研究、胚芽米の栄養を高く評価し推奨されました。1920年代には国際連盟の要請で欧米各国を回り栄養についての講演をされた由。立派な先生です。

 

冒頭に、著者の藤原さんの給食の思い出が記載されていました。給食が苦痛であったそうです。そして、不人気メニューの一番は脱脂粉乳であったと。藤原さんは1976年生まれ、僕とは26年の年代差がありますが、それでも、まだ脱脂粉乳が出されていたのかと驚きました。

 

 

おまけの料理です。名古屋でも会食、外食を出来るだけ控えて。やや寂しくなっていますが、自分で料理することを楽しんでいます。  

 

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 左;得意?の里芋と人参のごま味噌煮。牛肉でやってみました。柚子はたくさん載せました。中;定番、野菜たっぷりピリ辛ラーメン。麺は即席めんです。右;定番、野菜たっぷり焼きそば。麺はダシ、お酢、醬油に漬け込んで。ウースターソースで調理。2021年1月4日から7日にかけて料理と撮影。

 

最後までお付き合い頂きありがとうございました。改めまして、本年もよろしくです。