クルルのおじさん 料理を楽しむ

高尾山

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高尾山薬王堂の天狗様。天狗様は大権現の随身で神通力を持っているとか。薬王堂は1300年の歴史を持つお寺です。社殿前方には鳥居があります。寺院の中に神社がある神仏分離以前の典型例だそうです。2018年1月8日撮影。以下も同様です。

 

 

1月8日、月曜日・成人の日の祝日、早速、高尾山に挑戦しました。年末年始に考えた今年の挑戦テーマの一つです。神奈川の自宅から、近くて安全・安心、手軽に行けます。ちょっと時間がある時に思いついたら、朝早く出発すれば午後早々には帰ってこれるはずで、この手軽さが有難いと感じています。正月に自堕落な生活をして体重も素直に増加してしまいました。山歩きをすれば、鈍らな体も少しは緊張感を取り戻すでありましょう。

当日、カミさんはもともとの予定が入っており僕一人だけの山行です。以前書いた通りですが、ちょっと険しい山に一人で行くのは怖いと感じるようになっていますが、それを感じさせないのが高尾山の良いところだと思います。登山口には9時ころに着いていたいと思うのですが、逆算しても自宅を8時前にゆっくり出発して十分到着出来る。近いことは有り難い。天気予報は晴れでありましたが、寒さ対策と雨対策だけはキチンと慎重に装備をして。携帯電話、ipadも忘れないように注意。おまけにチョット仰々しいと思いましたが両手ストックまで準備して出発しました。

 

 

八王子から中央線に乗り換え高尾方面に。車内は登山客でいっぱいです。いずれも腕に(足に)自信満々の面々、高尾山にしょっちゅういらっしゃってる気配の方々です。やはり、お年寄りが圧倒的に多い(お年寄りと言っても、僕と同年配かしら)。京王線に乗り換え、高尾山口駅に。

ゆっくりと支度を整え、入念に準備体操をして、さて、どちらの道を行けばよいのか。下調べしたルートは6号路。ケーブルカー、リフトは使わない。登りはとにかく歩いて行くぞ。帰りは疲れ具合を見て考えよう。登りは、最も自然な風情のありそうな登山道を行きたい。それが6号路。

ケーブルカーの駅から6号路への登山道に入ると、あんなに沢山いらっしゃった登山客が急に少なくなりました。やや意外な感じ。何故だろう?。

なだらかな山道です。僕がイメージしていた通りで歩きやすく心地よく山歩きを楽しめます。これは気持ちが良い。予定時間よりも早く琵琶滝に無事に到着しました。 

 

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琵琶滝。もともと高尾山は山岳修験のお山です。この琵琶滝と蛇滝の二滝は水行道場として一般にも開放されている由。申し込めば行衣も借りることが出来て、入滝指導もやって頂けます。滝に打たれて身を清める!邪念を払う!。やってる方はいませんでした。やはり一月は寒いでしょうね。

 

 

 琵琶滝を後にして一路、山頂を目指します。道路・方角の標示は丁寧に出ているので山頂への道を間違えることはありません。但し、自分の歩いているのが6号路を辿っているのかどうかは不明になりました。かなりの急な山道になってきます。岩場もあり。

””オイオイ、予想よりも本格的な山道やんか。これは山歩きというよりは山登りや””。歩いている人も少なくなり、前後に登山客がいなくなってきます。やや弱気になり始め、かつ、体力を心配し始めた時に「山頂」の立て札を目にしました。正直、ホッと一安心。急に開けた広場に出てきました。街に出たような気配です。舗装もしてある。茶店、お土産屋さんが何軒も並んでいる。展望台あり。BBQ設備まで完備されています。見晴らしも良し、スカイツリーも見えました。結局、厳しい山道は、ほんの15-20分程度のものだったのでしょう。あっという間に登頂完了か、チト物足りないなあ(少し前には不安を感じていたのに現金なモノです)と思ったのですが。

””ちょっと待てよ。高尾山口駅からまだ一時間も経過していない。これが本当に山頂かしら””。展望台から降りて広場に行くとテントが張ってあり案内役らしきオジサンが座ってました。

 

恐る恐る、恥ずかしながら「ここが山頂なのですよねえ??」とお聞きすると「ははは、はあー、山頂はまだ先です。この先を道なりに行けばよいですよ」と。

””なんと、ここは山頂ではなかったの。これからまた踏ん張らないといけないのかしら””とまた疲れが出てきました。その辺りはケーブルカーの駅の近くの広場で、散歩がてらに普段の恰好のままの登山客・参拝客が沢山いらっしゃいます。道路もずっと舗装されていて、皆さん、山頂を目指して気楽に登っていくような様子です。これなら僕も心配なさそうだ、何とかなるだろう、のんびり行こうかと気を取り直して前進しました。

 

 

ケーブルカーの駅からは、なだらかな登り道になっているのですね。足場も全く問題ありません。門前町を散策する感じです。有名な浄心門を経由して更に先に進みます。階段は苦手なので女坂を経由してタラタラと歩いて行くとこれも有名な薬王堂に到着。天狗さんとご対面です。さらに道なりに行くと高尾山山頂。599m。山頂というのか展望台というのか。立派な売店もあります。山支度した格好の人もいれば、普段着の方も沢山いらっしゃる。売店ではビール・お酒も置いてあります。ケーブルカーを利用すれば、軽いハイキング、散歩がてらに来ることが出来るのが人気の秘密なのでしょう。でも、このケーブルカーの傾斜は日本一の急勾配とのこと。距離は短いですが登るルートによっては結構厳しい工程であるのが理解出来ました。やはり低い山でもナメたらアカンと実感します。

 

 

寒かったので茶店でキノコ汁を頂きました。カラダがジーンと暖まります。山頂で暖かいモノを頂けると本当に美味しく思います。こんなに旨いものは他では味わうことは出来ません。次の機会には自分でコッヘルとコンロを持参して、ゆっくり自前のスープを味わいたいなあ。孫を連れて(連れられて)三世代で来たいものだわ。孫に山頂でスープをご馳走するなんて最高かも知れませんね。

 

 

初めてのこともあり、それなりの充実感を味わうことが出来ました。ゆっくり休憩して体力を回復してから帰路に。下山は苦手です。僕の膝はあまり上等ではありません。登りで無理をすると、その疲れが下りで出てきます。負担をかけ過ぎると下りの時に踏ん張りがきかなくなる時があります。

先ほどのテントのオジサンに挨拶しつつ下りのルートをアドバイスしてもらいました。一番、安全かつゆったりしているという一号路を選択。これが高尾山の表参道だそうです。念のため持参した両手ストックを使って出来るだけ膝への負担を少なくするようにしました。完全舗装のなだらかな下りです。膝も悲鳴をあげないで何とか大丈夫でしたが、舗装道路は膝への負担があるなあと感じます(贅沢な話ですが)。この道は頂上へのメインな道ですから、食材・飲み物・資材等を運ぶため舗装が必要であることは良く理解が出来ますが、欲をいえば、自然の道を残す工夫も出来たらもっと素晴らしい登山道、散策道になるでしょうね。自然と共生して欲しいと思います。 

  

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 高尾山山頂。599m。ブラタモリによると高尾山一帯の植物の種類の多さは大変なモノだそうです。イギリス全土に匹敵するほど植物の種類が多いとか。単位面積当たりでは圧倒的にNO.1の由。都心から近くて手軽に登れることもあり、年間300万人の来場者・登山客が来られているとのことです。一日当りほぼ一万人、やはり凄いですね。

 

 

12時過ぎには無事に下山完了。高尾山口駅の近くには、温泉もありますが湯冷めして風邪を引くのが心配だったので今回は入りませんでした。長女のマンションが帰路の途中にあるので電話してから押しかけました。風邪で調子を崩していたので、食料等を調達して差し入れをしましたが、本当は孫の顔をみたかったからです。ダンナは祝日にもかかわらず出勤中。彼は酒飲み友達なので残念でした。電話をすれば、すぐに飛んで帰ってくるのは分かり過ぎるほど分かるのですが、それでは、休日出勤している意味が無くなってしまう。昔の僕もそうだったなあ、亡くなったおじいちゃん=カミさんのお父さんに誘われたら、仕事・付き合いを放り投げて飛んで帰ってました。ただ一緒にお酒を楽しく飲む為に。一人でお酒を飲んでいるとカミさんが遅れて到着、合流しました。高尾山制覇を自慢しつつ、調子に乗って次回は家族で登ろうと話をしました。長女の長男(=僕の孫)は、一才半。今後どれ位で、一緒に山歩きできるようになるのかしらと楽しみになります。山頂で美味しいスープを作ってやるからねえ。

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高尾山山頂のキノコ汁。熱々です。旨かったあ!。