クルルのおじさん 料理を楽しむ

うるう(潤)日、2月29日

2月23日の日経一面。久しぶりのぶち抜きの大見出しが出ました。「日経平均が22日、前日比836円高の39098円、34年振りの史上最高値を更新した」。こんな大見出しが出るのは久しぶり。「侵略」「紛争」「戦争」、あるいは「災害」を目にすることが多いなかで久々に”良い”大ニュースということでしょうか。

1956年の有名な経済白書「もはや戦後では無い」をなぞって「もはや『バブル後』では無い」との記事が添えられています。このフレーズ、今後何回も使われそうに思います。

前回の高値は1989年の取引最終日の12月29日のことでした。あとから考えればまさにバブル経済の頂点。その時点では””まだまだこの(強地合の)相場は続く!””という熱狂的なムードが支配していたように思います。時代環境も随分と異なっていました。1989年はいろんなことがあった一年でした。1月8日に「平成」の時代がスタート。6月には「天安門事件」、11月には「ベルリンの壁崩壊」。世の中騒然としていたように思いますが、個人的にはひたすら仕事に猛進していた時期であった様に思い出します。懐かしい様な、或いは、回りが見えている様で見えていなかった自分を何やらほろ苦く感じる様な。

今回の最高値を更新した時の街頭インタビューを見ていると、”最高値更新”の現実感があまり無さそうな、興奮度合いも低く、どこか別の世界での出来事のように受け止めている方々が多かったように思いました。景気の良さが生活実感に反映されるのにはもう少し(まだまだ)時間が掛かりそうです。

 

今年はうるう年(閏年)なので「うるう日」があります。今日2月29日がうるう日。昨日の2月28日がアラタくんの弟のあゆむクンの一歳の誕生日です。昨年のこの時期、出産を前にして「今年(2023年)はうるう年ではないから、うるう日が誕生日になることは無い」という会話をしていたことを思い出しました。昔のことですが、確かに、うるう日(2月29日)に生まると誕生日が4年に一回しかないから可哀そうだと、前日の28日か翌日の3月1日にして出生届を出していたという話を聞いたことがあります。

 

例によってググってみたら、参議院法制局HPに「うるう年をめぐる法令」という記事が出ていました。「年齢計算に関する法律」というのがあって「誕生日の前日が終了する時に歳を一つ取る」という考え方が法律で定められているそうで、うるう日に生まれた人は(その年に2月29日が無くとも)前日2月28日の24:00に歳が加算されることになるとのことです。誕生日のお祝いは3月1日にして貰うのが妥当なんでしょうね。

ついでに「うるう日」が季語かどうかも調べてみましたが、「春の季語」に載せている記事が何本かありました。僕の持っている角川には掲載されていませんでした。季語は相変わらず難しいです。

 

「うるう年」の説明は、「四年に一回」「オリンピックと米大統領選挙の年」とクリアーカットに記載したモノが多いですが、こちらももう少し詳しく見ると、

①西暦年を4で割り切れる年がうるう年。②但し、そのうち100で割り切れる年は平年となる(うるう年では無い)。③しかし、更にそのうちで400で割り切れる年はうるう年となる。

となっているそうです。ここまで(100年単位で)調整すると誤差は実際の生活には支障のない範囲に収まるという論理判断からのようです。4年に一度の調整だけでなくて100年単位の調整を加えているというのが凄いと感心しました。

2000年は4年に一度の(普通の)うるう年では無くて、400で割り切れるから「うるう年」だったんだ(②と③が加味されている「うるう年」)。何かスゴクないですか。

1900年はうるう年では無く平年(②のケース)。この次は2100年がうるう年では無く平年となる(共に400で割り切れない=②ではあるが③ではない)。2100年まで生きていたら声を挙げてアピールしたいような。次の400で割り切れるうるう年は2400年のことですから、2000年がそうであった(②で平年となるが、③の400で割り切れるから改めて「うるう年」となる)ことはもっと大々的にアピールして欲しかったなあと思います。400年に一度のことだと分からしめて欲しかった。2000年2月29日にお生まれの方は400年に一度の方!ということになりますよね。

 

2月23日、アラタくんのピアノの発表会は無事に終了。こちらがドキドキして見ていましたが、本人は堂々とした演奏ぶり。終了後、久しぶりに「居酒屋ヒデさん」(アラタくんのパパ、料理の名人)宅に。ゆっくりとご馳走になって、演奏会のビデオを皆で改めて鑑賞。アラタくんは恥ずかしそうに見ていましたが、本人も満足の様子。何よりでした。あゆむクンは人見知りが激しくなっています。随分と警戒されてしまいました。帰る間際になって”もう慣れてきてくれたか”とママの許しを得てからダッコしてみましたが、ガンガン大泣きされました。次回のお楽しみです。昨日、2月28日に元気に一歳の誕生日を迎えました。長女が写真を送って来てくれました。”ワンパク坊主”そのものです。

 

 

NHK俳句です。2月第四週。高野ムツオさんの「句会」です。今回のメンバーは俳人の如月真菜さん、五十嵐秀彦さん、ゲストの能町みね子さん、レギュラーの中西アルノさん。能町さんは二回目の登場。伊集院光さんと同じく初参加の時は最高点を取ってしまったので意気揚々としながらも緊張の表情です。さてどうなるかしら(伊集院さんの二回目はボロボロでした)。今回の兼題は「バス」。得点の多かった順です。

 

6点   バス錆びぬたんぽぽぶちまけられし野に   能町みね子

如月さん、五十嵐さん、ムツオさんのプロ三人が特選に取っていました。能町さん、二回目もまたまた最高点。嬉しさを隠せない様子でした。如月さんの講評が面白い。「濁音、半濁音が多く読み難い句(俳句は読みやすいのが良い句とされる)だが、それでパワーが感じられる」と。「『ぶちまけられし』と俳句では多分、下品と思われる言葉をわざと使った」「自分の原風景」とご本人の説明でした。

5点   けふ登校できなくていい春のバス   如月真菜

能町さん、アルノさんが特選、ムツオさんが並選。「ネガティブな印象を受けるが何か許してくれるような温かさ」を感じると。

 

2点   淡雪や一斤ほどのバスが来る   高野ムツオ

ムツオさんが「かわいい、メルヘン的な」句を詠むことに皆さんが喜んでいました。僕もそう思いました。こういう気持ちを持ち続けていられるというのはイイですねえ。

2点   始発バスあちこち錆びてあちこち春   五十嵐秀彦

0点   春風やバスを追い越す自転車   中西アルノ

アルノさん、「自分でも『弱いなあ(弱い句だなあ)』と思いつつ提出したので誰からも取られなかったことで『自分の中で答え合わせが出来た』」としっかりしたコメント。如月さんが「春風や⇒春風は」乃至は「自転車⇒自転車も」等、まだ推敲の余地があると指摘していました。ナルホドです。ムツオさんが「点が入らない句が名句になる」と優しいフォローをしていました。楽しいイイ句会です。

 

今週の特選三句です。

一席   陽炎に浮いたバス来るそれにのる

二席   話しかけ話しかけられ帰省バス

三席   人はみな誰かの遺族春のバス

 

テキストを見ると如月さんが寄稿していました。

「俳句は友だち」。抜粋です。

「友だちも俳句もただ『そこにいる』だけで良いと思うのです。それだけで慰められ、励まされ…。あるだけで充分なもの。そういう意味で俳句は友だちと似ているかも知れません」。

「一人の若い友だち」を失ってみて改めて「誰かと何かを楽しめるのはほんのひとときだ」と思うようになっているとのことでした。

駄句です。

   うるう年おまけの一日楽しんで   孔瑠々

   ネコバスやどんどこ森を駆け巡り   孔瑠々

 

 

おまけの陶芸作品です。僕の記録に記載しています。お付き合い頂ければ嬉しいです。

2月22日、楽陶館・研究Ⅽコース、二回目の焼き上がりです。相変わらず「数」だけは一番多いかも知れません。丁寧に作ろうと思ってはいますが、なかなか思うように出来ていません。

   

左;小ぶりの植木鉢。色化粧土を塗ってから黄瀬戸。これが一番、満足の出来栄えです。観葉植物を植えたいと思います。

右:どんぶり鉢。写真映りは悪くはないのですが、実物の色合いは今一歩でした。天目を掛けて白マットを吹き付けました。吹き付けが十分ではなかったようです。

 

湯のみ茶碗。粘土が余ったのでやっつけ仕事で作ったもの。形は今一歩ですが色合いは良かったです。天目を全体に掛けて、瑠璃を半分、残りの側面に白マットを吹き付けました。

 

   

左;取り皿。白マットに透明。
右;小皿。左上は天目と瑠璃を2/3ずつかけたモノ。中間が二重掛けになっています。右上は天目と瑠璃を1/3ずつ重ならない様に掛けて、全体に透明を掛けました。予想より明るくなりました。下は天目を全体に掛けて、瑠璃を1/3ずつ二重掛けにしてモノ。湯のみ茶碗と同じですが、この色合いはなかなか良いなあと気にいってます。部分的に釉薬が飛んでしまう(爆ぜる)のですが、どうすれば均一に焼成出来るのかが分かりません。

 

今日もⅭコースに行ってきました。来週が最後の作陶で、再来週に施釉して終了となります。全く早いモノです。もう少し、続けてみたいと思ってます。