クルルのおじさん 料理を楽しむ

女性の活躍 

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お馴染み名古屋市千種区平和公園。いつもの散歩コース。すっかり春の気配で気持ち良いこと。近くに気軽に楽しめる散歩コースがあるのは有難いことだと思います。パンパスグラスは春にも似合う?。2021年4月5日、撮影。

 

 

マスターズで松山選手が優勝しました。15番ホールで二位に二打差まで追い上げられましたが、その後は気持ちを取り直して最後まで崩れること無く堂々の優勝です。インタビューでも冷静な受け答えをしていました。良い表情です。良かった、良かった。月曜日の朝、じっくりとTV観戦。これは仕事している人には持てない贅沢な時間です。

 

マスターズはゴルフの祭典と言われているオーガスタナショナルGCで開催される男子プロゴルフ最高の大会です。今日は「女性の活躍」をテーマにしたのですが、実は、これを遡る一週間前、同じオーガスタ・ナショナル・ゴルフコースで「女子アマチュア」選手権が開催されており、日本の高校二年生、17歳の梶谷翼さん(「翼」さんですが可愛い女子高生です)が優勝しています。プレーオフを制しての優勝でしたが、優勝のコメントでは「最後まで楽しんでプレイする」ことに集中していたそうです。緊張で平常心を失うことが無いように「楽しむ」というのをモットーにしているのでしょう。二週間続けてオーガスタで日本人初、アジア人としても初めての優勝となりました。

 

この女子アマ大会は2019年が第一回大会、昨年は例によってコロナ禍で中止、今年が二回目の大会です。全米女子アマ、全英女子アマ等々の優勝者、世界各地のランキングでトップクラスの選手に参加資格が与えられている文字通り世界女子アマ選手権。女子アマ大会として歴史が新しいのは、ゴルフ場での女性差別の問題とそれを解消するに時間がかかったからとのことです。同ゴルフ場はアメリカの「ゴルフの聖地」と言われていますが、2002年までは完全に女人禁制のクラブ。「風と共に去りぬ」の舞台であるジョージア州にあります。土地柄からか近年まで人種差別、女性差別の問題にあまり関心が高く無かったのかも知れません。2002年に理事長発言に対して女性差別との非難が高まり、漸く2012年になって女性会員に門戸を開放。それ以降、更に女性の活躍の場を提供しようという考えから、2019年の女子アマ大会に繋がったそうです。全英女子プロの渋野選手に続く、マスターズ女子アマの翼選手の優勝で、まさに「女性の活躍」が続きましたから、今日、松山選手がマスターズを制することが出来て、男子・女子のバランスが取れて良かったかと。日本人が世界の舞台で活躍しているのを見るとやはり気持ちが高まります。

 

 

少し前の新聞に「ジェンダー・ギャップ指数」の記事が出ていました。世界経済フォーラムが3月31日に発表した指数ですが、男女平等がどれだけ実現できているかを数値化したものだとか。調査対象の世界156ヶ国の中で、日本は120位。主要先進国のなかでは当然、最下位。近い順位の国はアフリカ諸国のガーナ、ギニアアンゴラになると。韓国でさえ102位、中国が107位だそうです。「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治参加」の4つの項目からの分析ですが、日本は「教育」「医療へのアクセス」では90%以上の平等達成が出来ているが「経済」「政治参加」での不平等が大きいからのようです(日経記事3月31日の抜粋です)。

 

この調査結果にはかなり高い関心が集められているようで、その後も関連記事、特集が組まれています。超党派議員連盟が各党での女性候補の数値目標を義務付ける法改正を検討するとか、各党が女性議員の割合を決めるクオータ制に近い制度を提案するとか動きが活発になっています(4月1日、日経)。更に4月5日、日経「Women@Work」の欄では、東京大学では女性を過半数とする新執行部体制をスタートさせたとの記事が出ていました。理事・副学長の方(=女性です)のインタビューが興味深かったです。

・国際競争の中で多様性についての問題意識・・・「(日本の社会乃至東大は)女性を意図的に排除してはいないが、男性的なカルチャーが定着している・・・。『優秀であれば誰でも』ではなく、『女性の学生が必要。だから私達(東大)も変わります』というメッセージを今回発信した・・・。」

・一部への優遇策は逆差別と批判されそう・・・「差別とは権力のある側が権力の無い人たちを排除すること。逆差別という言葉は存在しないと思っている・・・。出来ることは何でもやらないと。逆差別などといっている場合ではない・・・。女性の権利の主張ではなく、これまでとは違う社会をつくる、というイノベーションの話だ・・・。」

と極めて明確に新体制のネライをお話されていました。

 

三月上旬にドラゴン先生と京都遠足に出かけた時にも「女性の活躍」の話になったのですが、先生は女性比率を一定水準に高めるためにクオータ制を導入する必要があることに一定の理解を示していました。僕はあくまでも(男性であろうが女性であろうが)その人の実力で判断されるべきであり、女性比率を高めるという理由で女性を登用するという考えには否定的でありました。重要な役職・役員の席には限りがある訳だから、実力ではない女性登用によりはじき出される男性が存在するということは「逆差別」である、と考えておりました。最近、相手を誘導して納得させてしまうのが益々お上手になっている先生からは、僕の単純な当たり前の考え方に対し、十分な理解を示しつつも「その時々の判断が正しくとも一定の時間軸のなかでは変えていく必要があること」とコメントありましたが、改めて考えるとこの東大の副学長さん同様に「逆差別などと言っている場合ではない」という意味であったのでしょう。

 

 

前回のブログで記載した通りですが、ドラゴン先生との京都遠足で「神谷美恵子」さんの業績に接することが出来ました。その後、美恵子さん関連の本を読みまくっています。「島の診療記録から」「神谷美恵子の生きがいの育て方」「100分で名著『生きがいについて』」「人生は生きがいを探す旅」「神谷美恵子の世界」、そして、三部作の一つ「生きがいについて」それから「人間をみつめて」。いま、三部作の最後「こころの旅」を読んでいます。もうすっかり美恵子さんに夢中になっております。著書目録を調べたら自伝「遍歴」という本も出されているようなので、是非、これも読んでみようと思っています。

前回も記載しましたが美恵子さんは僕の母親世代の方。息子さんがお二人おられ、ご長男が僕の兄と同年生まれ、次男さんが僕よりも一年年長さん。勝手に親近感を感じております。あの大変な時代によくぞこれだけのご活躍をされたものだと益々感心しております。「人間をみつめて」の「人間の生き方」の章で凄い記載だなあと感心したところの抜粋です。

「どんな時代、どんな社会に生まれあわせているのか・・・、男に、または、女に生まれついたことへの覚悟・・・。どっちみち制約は避けられ無い・・・制約の網の目をくぐりぬけながら出来る限り「主体的に」生きていくほかはない・・・。」

 

 

競泳女子の池江璃花子選手が4月4日に東京五輪出場を決めました。2019年2月に白血病が判明、命に関わる大病を乗り越えての奇跡の復活劇。日本中の方々が見ていて感激の涙を禁じ得なかったことと。「しんどくても努力は必ず報われる」という言葉は胸を打ちました。

 

 

「女性の活躍」というお題にしましたが、男性の活躍、女性の活躍などと言ってる時代では無いのかも知れませんねえ。「翼選手の優勝」「美恵子さんの業績」「池江選手の復活」と受け取るのが良いのかと。改めて「松山選手の優勝」良かったですねえ。おめでとう!と言いたいです。

 

 

 

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 最近の料理です。左、高野豆腐と竹輪、こんにゃく、ヒジキと豆の煮もの。中、野菜たっぷり焼きそば(焼きそばが見えない?)。右、久しぶりに春キャベツと浅利の香り蒸し。美味しく頂けましたが、砂ぬきがやや不十分でした。残念。4月5日から11日、料理と撮影。