クルルのおじさん 料理を楽しむ

陶芸作品、その2.

10月25日(火)、鯱城学園・園芸クラブ、一学期前半の作品が焼き上がりました。前回と同様に作品の棚の前で先生が全体講評。使っている釉薬、施釉の仕方についてを中心にして作品鑑賞を全員で行いました。第一回目、一学期の時には全くの初心者=怖いモノ無しでしたからワクワクしながら臨んだのでしたが、今回は不安がイッパイ。どんな具合に出来上がってくれるものやらドキドキしておりました。棚を見て”よかった、とにかく無事に出来上がっている”と一安心。

前回の全体講評の時も先生が僕の作品を取り上げてくれたのですが、今回も、施釉の例の一つとしてに「ビアグラス」を取り上げて講評してくれました。上手・下手の観点からでは全く無いのですが、先生が取り上げてくれるだけで何やら嬉しく思ってしまいます。この年になっても全く単純なモンです。

 

全体講評の後は、各自それぞれの作品を自分の席に持ち運んでじっくりと自分自身で鑑賞する時間が与えられます。遠目で見た時とは異なり、手に取ってじっくりと自分の作品を見ると、その杜撰さを情けなく感じてしまいます。アラがイッパイ目につきます。”まだ、やっつけ仕事の域を出ていない。もう少し丁寧に仕上げが出来ないモノか ”、制作の過程で先生から指摘されたことが多々思い出されます。時間がないからと焦って次の工程にいったところはその通りダメなズサンな出来上がりにつながっているような。

各自それぞれ自分の作品を鑑賞した後は、仲間の作品を相互に見て回ってお互いの作品を講評・鑑賞します。これが結構よい勉強の機会になります。一学期の時もそう思いましたが、先輩達の作品は丁寧に作られており仕上がりがキレイなものが多いです。

 

 

隠れ家に帰り改めて撮影。ピアノ形のお皿。

造形は時間の余裕を持って出来たのですが、仕上げをもっと丁寧に滑らかにしておくべきであったと反省。施釉は鍵盤の処にマスキングテープをつけて全体を「織部」で。テープを外して鍵盤の部分を化粧土で色付け、その上に「透明釉」を掛けました。テープの張りが甘くて織部が滲み出てしまいました。

仲間がこのお皿の形・デザインがオモシロイと褒めてくれましたが、これはピアノの先生宅にあるお皿を参考にしたもので自分のアイデアとは言い難いです。念のため。

 

   

ビアグラス、二点。「窓」の処には素焼きの前に化粧土を塗りました。乾燥が甘くて文字の刻みにメリハリをつけられず。施釉の時には窓の処にマスキングテープをして「天目」と「御深井(おふけ)」を。釉薬を二重掛けする時は「天目に浸すのは2秒だけ、御深井に浸すのは1秒だけ」と教えてもらっていたのですが、興奮のあまり浸す時間が長すぎた様に思われます。素焼きされたモノは釉薬をあっという間に吸収して直ぐに乾くのですが、二重掛けにすると(作品の厚さにも依るそうですが)吸収が遅くなり乾燥に時間が掛かることになるそうです。

同じ一種類の釉薬でも浸す時間の長短で本焼きでの色合いが大きく異なってくる、二重掛けの時にはそれぞれの浸す時間の加減でさらに色合いが大きく異なって出来上がるそうです。今回は、代表的な釉薬織部、天目、御深井、黄瀬戸の四種類の釉薬を使ってみましたが、それぞれ味わいのあるものだと(少しだけ)理解することが出来ました。

施釉後に「ピアノ皿」と同様にマスキングテープを外して化粧土で改めて文字を入れ、透明釉を掛けました。本焼きの時に釉薬が垂れてしまったようです。素焼き前の化粧土は不要であったかと反省しています。

 

因みに、文字は「Que Sera, Sera」「Plein Soleil」と刻んであります。「ケセラセラ」、「太陽がいっぱい」。ピアノのレッスンで練習している曲なのです。良い記念になると思ったのですが、何かにつけて凝り過ぎ、欲張り過ぎ、詰め込み過ぎかと。これも反省材料です。

作品の写真を送ったら件の師匠は「ケセラセラ」を読み解いてくれていました。嬉しい限りでした。良く読めたモノだと感心しています。

 

仲間(先輩)の作品を見せてもらったら、マスキングテープがキレイに機能していました。「ロクロ」作品は表面が滑らかなので釉薬が浸み出すことが少ないそうです。手作りの「タタラ」は表面が凸凹なので限界があるんですねえ。勉強させらることばかりですが、「陶芸」はオモシロイです。

 

鯱城学園の文化祭に各自それぞれの作品を出展するのですが、スペースのこともありビアグラス二点を出そうと思っています。じっくり見れば見るほど人前に出すのが憚られる様な気がします。「オリンピック精神で参加する(出品する)ことに意義がある」、「見て頂けるだけでも有難いことだ」と自分に言い聞かせています。

仲間と「オリンピック精神、云々」と話していたら隣の先輩から「何なに!『賄賂』の話か」と鋭い突っ込みが入りました。皆で大笑いしましたが、シャレにならない話ですねえ。子供達が世の中をどう受け止めているのか心配になることが増えてきています。

 

鯱城学園の文化祭は11月10日から12日まで名古屋市伏見の鯱城学園にて開催されます。イロイロ議論がありましたが、今回は一般のお客さんの入場も受け入れて開催することになりました。近在の皆さまには足をお運び頂ければ嬉しい限りです。

 

 

NHK俳句です。相変わらず僕の備忘録として書いています。お付き合い頂ければ嬉しいです。第四週、司会は武井壮さん、選者は堀本祐樹さん。10月はNHKドラマ「一橋桐子の犯罪日記」とのコラボで、今週のゲストは木村多江さん。ドラマの中では桐子の俳句仲間である隆(草刈正雄)の恋人、実は結婚詐欺師役として登場。俳句は初心者ということですが、堀本先生から鑑賞の素晴らしさを褒められていました。俳優さんの鑑賞力は凄いと思います。

今週のテーマは「芸術」、秋の季語で。面白いと思った句です。

   毬栗に絵画教室ざわめきぬ   (毬栗;いがぐり)

   指先の秋思煌めくバレリーナ   (秋思;しゅうし、煌めく;きらめく)

   亡き妻のぬり絵は壁に秋の声

今週の特選句です。

   秋麗モデルの喉に髪の影

 

「エピソード、俳句にします」での堀本先生の句です。エピソードを省略して分かりますかね?。

   子が描きしママはぐるぐる秋うらら

10月は第五週まであるので歳時記食堂が楽しみです。

 

第五週、お楽しみの「歳時記食堂」。女将は西村和子さん、若旦那に加藤諒さん。常連客が古坂大魔王さん、お客様に松坂慶子さん。歳時記食堂もドラマとのコラボの様です。松坂さんは和服姿、ドラマのオカッパ頭ではなくて和服に合った髪型。やはり場がパッと明るくなりました。番組の影響もあり「思ったことをその通り句に読んで俳句を楽しんでいる」と。

一品目、料理は「すずきの昆布じめ」が出てきました。「鱸(すずき)」の句です。

   大鱸なり鱗金鱗銀   清崎敏郎   

昭和57年、清崎、60歳の時の句だそうです。「当たり前のことを当たり前に詠む。その時の心持が大切」と言っていたと。清崎は女将、西村和子さんの師匠であったそうです。女将が選んだ清崎の句、

   息をつぎ息をつぎては法師蝉   清崎敏郎

 

二品目、寺山修司の句が紹介されました。

   林檎の木ゆさぶりやまず逢いたきとき   寺山修司

寺山修司は1983年、47歳で逝去。この句は高校生の時に詠んだ句だそうです。「逢いたき」の「逢い」は逢引の「逢い」だと女将の鑑賞がありました。故郷の青森県三沢市には記念館があるそうです。女将が選んだ寺山の句、

   葱坊主どこをふり向きても故郷(こきょう)  寺山修司

「見渡しても」では無くて「ふり向きても」が寺山の気持ちを表している、と。料理は「リンゴの炊き込みご飯」、オーブンで焼いたリンゴを炊き込みご飯に。美味しそう、やってみようかしら。

 

三品目、料理は「干し柿クリームチーズ挟み」。一般の方の句です。

   柿百個ひとりの空に吊るしけり   多胡恵美子さん

2021年度のNHK全国俳句大会の特選。旦那さんとやっていた干し柿作りを詠まれたもの。一人になっても「俳句が心の支え」になっている、とのことでした。いい句ですね。

最後は、俳句でお支払い。松坂さんの句です。

   おかあさん今年も柿がなりました   慶子

昨年、母親を亡くされたそうです。松坂さん、イイ方のようですね。

大魔王が「すこしずつ俳句の良さが分かって来て、自分で詠んでみたいと思うようになった」と。次回の歳時記食堂が楽しみです。

 

駄句です。

   秋の宵孫と爺のピアノ会   孔瑠々

 

 

   

10月23日から11月23日まで名古屋城で第75回「菊花大会」が開催されています。鯱城学園・園芸科34期クラスの作品も展示されています。例年に比べ二年生の数が大幅に減少して出展作品数も少ないので寂しい感じです。ピアノのレッスンのあと様子を見に行って来ました(10月29日、撮影)。僕も”オリンピック精神”で出展しましたが、やはり僕の鉢は生育が芳しくなく枝ぶりも寂しい限りでした。文字通り「枯れ木も山の賑わい」かな。

 

おまけの料理です。

    

朝夕は寒さを感じる様になってきました。

左;久しぶりにバーミキュラ鍋で「ポトフ」です。赤ワインが残っていたので(美味しくなかった)鍋に入れたら全体が赤く染まってしまいました(このワイン、大丈夫か?)。ポトフは美味しかったです。10月27日、料理と撮影。残ったので翌日、カレーにしました。これも旨かったです。

右;野菜たっぷりラーメン。残り物の野菜をドバっと使いました。量が多すぎた、食べ過ぎでした。10月29日、料理と撮影。