クルルのおじさん 料理を楽しむ

陶芸作品

 

楽陶館、研究コースでの陶芸作品が焼き上がりました。全く恥ずかしい限りですが、僕の記録として記載しておきます。お付き合い頂ければ嬉しいです。

今通っているコースは4月末から7月中旬まで。毎週一回(二時間)、全12回のコースです。三回作陶して素焼き締め切り、四回目に施釉しますので、全部で三度、作品を焼き上げてもらうことが出来ます。因みに素焼き、本焼きは全て先生がやってくれます。

これが年間三回あります(今が最初の学期)が、一つの学期ごとに申し込みが必要です。希望者が多い場合は抽選となります。

 

三月までの鯱城学園・陶芸クラブで最後の数回はロクロ作品に挑戦したのですが、それ以降、間隔が空いたこともあってか、今回、研究コースの立ち上がりは散々なものでした。自分でもやり方を忘れているだろうと自覚していて、陶芸クラブで教えてもらった作業の段取りをメモ書きし直して持参したのですが、それでも、その工程通りに進めることが出来ず、やり直しの連続でした。

ロクロの基本の「土ころし」「芯出し」でも右往左往の状態。よく考えてみれば、陶芸コースの時は、肝心なところは先生に手伝ってもらっていた(先生にやってもらっていた)ことを改めて認識させられました。まだまだ、一人では(ほとんど、全く)何も出来ない!。情けない思いに落ち込みながら、回りを見渡すと更にショックの景色が。

さすがに「研究コース」というだけあって、ほとんど(大多数)の方がいとも簡単にロクロ作品をつくっていらっしゃる。このレベルの方にとっては「ロクロをひく」「ロクロをまわす」ことは、例えばお茶の達人が自然な所作でお茶をたてるようなものかと。見ていて惚れ惚れとするような自然な作業振りでありました。めげずに気持ちを振るい立たせて、基本に忠実に作業することを心掛けました。初心者が最初に挑戦する「湯呑茶碗」を作ろうと。

この研究コースでも手を挙げれば先生が手助けに来てくれるのですが、途中では敢えてヘルプを求めず。ほぼ最後まで一人で作業して切り離す段階で先生に診てもらいました。余りに酷い出来栄えに先生も指導に困るかと思いましたが、素直な先生で適格な厳しいご指摘をたくさん頂きました。「芯がブレている」「底を締めていない」「上部を平たんに均らしていない」「底も側面も厚みが厚い」「捻じれ、歪みが出ている」・・・。もうボコボコ。潰してやり直ししようかとも思いましたが、考え直してそのままの状態で作品にすることにしました。

それが写真の右側の「湯呑み茶碗」です。”最初から全部ひとりでやったらこんなもんや(酷いなあ)”という記念作品です。写真の左側、翌週に挑戦した二作目。同じく「湯呑み茶碗」。少しは(ほんの少しは)スムーズに作業が出来るようになったかも?。今回、ロクロ作品は二つだけ。両方とも潰そうかとも思いましたが、「高台作り」の場数も踏んでおきたかったし、いろいろな釉薬を使ってみたかったので作品にして焼き上げてもらいました。

釉薬記録です。右側は「青磁」に浸けて「瑠璃」をひしゃく掛けしたもの。「青磁」と「瑠璃」は初めて使った釉薬です。左は刷毛で「天目」を塗って「織部」に浸けたもの。あまり色がキレイに出ませんでした。

 

 

   

素焼き締め切りの日、粘土と時間が余ったので手び練りで「クルルの剣山」「フクロウ」を作りました。左の左上;「天目」と「鉄赤結晶」、右上;「青磁」と「瑠璃」、下は「天目」と「御深井」。それぞれ左右から三分の二まで浸けたもの。中間は二重掛けになっています。写真の右、「フクロウ」、かなり薄く作れるようになりました。施釉は単色で左から「瑠璃」「青磁」「黄瀬戸」。フクロウの模様は「青磁」が一番くっきりと浮かんで面白いかと。「瑠璃」は模様は余り出ませんでしたが、色はキレイです。

研究コースの次の期間のコース(8月中旬から11月初め)の申し込みが開始されましたので即日、応募しました。当選してくれます様に。

それから楽陶館の近くにある陶芸クラブにも通うようになっています。楽陶館から徒歩5分ほどのところに在る名古屋市名東区の陶芸クラブ。「名東陶芸クラブ」(略して「名陶クラブ」)。土曜日の午前中のクラスに入らせて頂きました。面白いクラブです。改めて記事にしたいと思います。

 

 

NHK俳句です。6月第一週。司会の柴田さんが再登場。選者は夏井いつきさん、アシスタントは家藤正人さん(夏井さんのご長男)。この週のテーマは「凡人からの脱出」です。兼題ならではの「類想ワード」、兼題に関係の無い「凡人ワード」から如何に脱するか。というものですが、冒頭に夏井先生からは「”類想”というのは俳句の土台、共感の土台。”類想ワード”を”使っている人は俳句の基本は出来ている。前向きに考えて行きましょう」と励ましのコメントがありました。

思わず枝雀の落語を思い出しました。浄瑠璃長唄の師匠がお弟子さんに対して、声の良い人には「あんたは声がエエ」、声が悪い弟子には「あんたは節回しがエエ」、節回しも悪い弟子には「あんたはセリフがエエ」、セリフ回しもダメな弟子には「あんたは長い時間座っていても痺れることが無いのが素晴らしい!?」とうまくお弟子さんのモチベーションをアップさせる由。夏井先生、相変わらずの大迫力の授業です。

 

今週の兼題は「蝸牛(かたつむり)」。投句の中から類想ワードの句が紹介されていました。「のろい」「ゆっくり」「雨」等も多いそうですが、何と言っても「家」「背負う」が多かったそうです。例句。

   蝸牛家を背負いて生まれけり

僕は旨く詠んでいると思いましたが、典型的な類想句「ボン句」の例として紹介されていました。「家」は比喩、「背負う」は擬人化の表現ですが、これを「ボン句」から改良するための方策を紹介。「まず『家』を取り除く。二音の名詞を探して『家』のところに置いてみる」というもの。「空」「時」とかの言葉が出てきました。確かに面白いニュアンスが出ますねえ。

   蝸牛空を背負いて生まれけり

   蝸牛時を背負いて生まれけり

「言葉のパズル⇒『取り合わせ』の面白さ」と説明されていました。”機械的な俳句作り方かな”と天邪鬼に思ったり、ついつい”塾の先生のような効率の良い教え方”との印象を持ってしまいます。

特選六句から面白いと思った句です。

   でで虫や標識はみな命令形

   ででむしや腐れぬもののさびしかり

 

駄句です。

   かたつむり階段隅に思惟深し   孔瑠々

 

 

沖永良部島のエラブユリのラインアップです。仲間達が立派にキレイに育ててくれて写真を送って来てくれました。

  

  

 

神奈川の自宅の庭でもキレイに咲いてます(カミさん撮影、6月3日)。

  

 

ユリの写真、特選です。お題は「ムーンライトマドンナ」。「あほ桐」仲間の合作です。仲間の一人が撮影し別な仲間がお題を付けました。楽しいですネ。それにしてもキレイに撮れています。新しいスマホでの撮影とか。



千種図書館のお持ち帰り図書で「鄧小平秘録」を頂いて先日読み終えました。産経新聞社、2008年2月初版。著者は伊藤正さん、産経新聞の中国総局長の方です。

何度も失脚しながらも「改革・解放」を推し進めて今日の中国の繁栄の基礎を築いたと言われる鄧小平の秘録です。産経新聞に2007年2月から2008年2月に連載されたものを加筆修正された本。鄧小平の死去は1997年2月ですから、没後10年目に連載されていたことになります。新聞の連載記事が基になっているからだと思いますが、時系列が飛び飛びでやや読み難いところが多くありましたが、1989年6月4日の「天安門事件」については(当時の記述として)詳細を極めていると思いました。「改革・開放」を推し進めながらも、あくまでも「中国共産党の独裁政治を堅持すること」が鄧小平のスタンスであった。「天安門事件」での武力鎮圧(「血の弾圧」)に決定的な役割を果たした人物であったと。

 

今年は「天安門事件」から34年。「言論統制を強め---中国当局は厳戒態勢---香港でも厳しい取り締まり」(日経の6月5日朝刊)。香港が返還されたのは鄧小平の死去、5カ月後の1997年7月のことですが、その23年後の2020年には「香港国家安全維持法(国安法)」が施行されています。10年、20年単位でドンドンと「中国共産党の独裁政治の堅持」が進んでいることを改めて感じてしまいました。「半歩遅れの読書術」ならぬ「10年20年遅れの読書術」、千種図書館さんに感謝です。

 

6月5日のNHK映像の世紀/バタフライエフェクトベルリンの壁崩壊」を見ました(途中から)。後の首相になるメルケルさんを含む三人の東独女性を中心にしたお話(ドキュメンタリー)。ベルリンの壁崩壊は「天安門事件」の半年後の出来事です。翌年には東西ドイツが統一しました。メルケルさんが「我々は自由を勝ち取った。(自由は)向こうからやって来たのでは無い」(首相当時、ドイツの難民対策に関してのスピーチ)と話している姿は感動モノでした。

改めて”当時の自分は全くの能天気であったなあ”と感じています。日本の自由が「向こうからやって来てくれた」ことの弊害なのかも知れません。ただただ、孫たちの世代になっても、自由で平和な日本が堅持されていることを祈るばかりです。