クルルのおじさん 料理を楽しむ

陶芸作品、その2.

体がかなり鈍ってきている様に感じて、久しぶりに「歩き」ました。隠れ家から徒歩10分ほどで平和公園一万歩コースの入口に行けます。このコースには横道、脇道がたくさん設けられていて、工夫すれば一筆書きの要領で同じ所を通らずに本来のコースの倍以上の距離を歩くことが出来ます。写真の様な「山道」のようなところが沢山あります。本来のコースではジョギングや散歩を楽しんでいる方と出会いますが、脇道に入るとほとんど人と出会うことはありません。コースの半分ほどを脇道中心に一時間半ほど歩きました。汗びっしょりに。水筒に冷たい麦茶を入れて水分補給には注意しました。2023年6月27日(火)、名古屋市千種区平和公園

 

楽陶館・研究コースの二回目の作品です。6月29日に焼き上がりました。全て無事に出来上がっていたのでホッと一安心。パッと見た限りでは、イメージ通りの色合いに仕上がってくれたように思えて嬉しくなりました。この記事も自分の備忘録として記載しています。お付き合い頂ければ有難いです。

 

全部で四種類、六作品作りました。その①です。

直径12.5㎝、高さ8㎝。植木鉢です。底にはちゃんと5個、水抜きの穴を開けました。作陶は粘土約1㎏をロクロで挽きました。前回の失敗からすれば自分では随分とスムーズにロクロ作業が進んだと思います。素焼きの後、釉薬織部をかけました。乾燥させてから、わざとスポンジで拭い取ってラインをクッキリと見せようと。再度、ドライヤーを使って乾燥させてから透明釉を二重掛けするつもりでいたのですが、この日の授業の前に釉薬の見本作品を見ていたら「織部青磁」の二重掛けの色合いがキレイだったので方針を変更して二重掛けに青磁を使いました。織部をワザと拭い落したところ、青磁との色合いが思った以上に味のある感じに仕上がっていました。大満足。

 

その②です。

  

直径15㎝、高さ6.5㎝。おでんとか煮物を食べる時の鉢にしようかと。粘土は同じく約1㎏使い、ロクロで。素焼きの前に「青呉須」「鬼板」を使い下絵付けをしました。ラインをクリアーに出すために素焼きの前に着色して素焼きの後に拭き取る方法を取ったのですが(学園のクラブの時の先生が紹介されていたやり方(だと思う、多分))、途中で今の担当の先生から「うーん、私はこういうやり方はしませんねえ」と言われてどうなることかと心配していたものです。素焼きの後、拭き取りをして十分に乾燥させてから「御深井」をかけました。拭き取りが雑だからか、やり方が間違っていたからか下絵付けが流れて(滲んで)いますが、まあ、これはこれで手作りの味かと。満足。

 

その③、④です。

  

いつも作っているクルルの剣山とフクロウ石。全て手びねりです。少しづつ滑かな感じになってきたかと。剣山の左は「天目」と「御深井」、右は「青磁」と「瑠璃」。それぞれ上下から2/3のところまでかけて真ん中が二重掛けになっています。フクロウ石は「青磁」。青磁がいままでのところ模様(「福」の字も)が一番クリアーに出てくれるようです。

「福」=「フクロウ」なのでフクロウ石と書いていますが、「似ている言葉」(おかべたかし著)によると「頭がつるんと円いのが『フクロウ』」で「頭に”羽角”があるのが『ミミズク』」だそうです。このデザインは「ミミズク」になりそうですが、まあ「フクロウ」ということで。

 

焼き上がりの作品を鑑賞してから(自分としては”上出来”と満足して、そして、少しは自信も付いて)、次の作陶に取り掛かりました。楽陶館の粘土は2㎏単位で提供されます。その①植木鉢、その②おでん鉢は粘土を半分に切って約1㎏程度の粘土にしてロクロにかけたものです。今回は、この2㎏の粘土を丸々一個使って一つの大きな作品に挑戦してみようと。仲間の一人が毎回、2㎏粘土で大皿、ラーメン鉢のような大物を(いとも簡単に)作っているので、”自分でもやってみたいなあ”と思っていました。

最初の段階から大きく躓きました。

少しは慣れたと思っていた「土ころし」「芯出し」の作業で大きく躓きました。1㎏が2㎏になっただけでこれだけ難しくなるものか。はたまた基本がまだまだ出来ていないからなのか。自分としての基本方針は①失敗を恐れないこと、②安直に先生にヘルプを求めないこと、③丁寧に作業すること(端折らないこと、焦らないこと)と考えているのですが、やはり根がセッカチであるからか結果が速く出てくれないとイライラしてきます。”ロクロで土をイジクっていると心が安らぐ”と先輩から良く聞いていて、なるほど、その通り!と感じた(様な気がした)こともあるのですが、まだまだ修行が足りないことを痛感させられました。

土と格闘すること10分、20分、30分。今回は途中経過を先生にチェックして頂こうと席に来て頂きました。相変わらず厳しいご指摘が。「(怖がっているから)ロクロのスピードが遅くなり過ぎている」「遅く回転させている時は手の動きを更にゆっくりさせないといけないのに逆に手(指)の動きが速すぎる(もっと丁寧に)」「大きい作品を作る時には最初に土台の底面の大きさ(広さ)を十分に取って、底面をよく締めておく必要がある」等々。相変わらず、気ばかり焦って肝心の作業が疎かになっているようです。「心が安らぐ」心境になるのには10年早いかも知れません。

本当は「その②」のような形にしたかったのですが、結局、自分一人では出来上がらず(底面が狭すぎて、側面の荷重に耐えられない状態になったらしい)、先生に手伝ってもらって形を変更してラーメン鉢の様な形に仕上げました。次回、再度、挑戦してみたいです。

 

 

NHK俳句です。6月第四週。この週は「句合わせ」「俳句バトル=ディベート」が中心(あまり好きではないです)。選者は高野ムツオさん、兼題は「サングラス」。投稿句の特選三句が紹介されていました。

一席   クフ王の見た太陽へサングラス

二席   サングラス彼女なまへで呼ぶ勇気

三席   不機嫌な彼女と雨とサングラス

審査役をするムツオさんの講評は面白いのですが、詠んだ方が自分の句をアピールするのがどうもシックリこないです。ムツオさんの講評にもありましたが「ちょっと狙い過ぎ」の傾向が強くなるのではと。

テキストをパラパラと見ていたら「特別企画コーナー、皆で句合わせ・あなたはどっち?」が掲載されていました。全国俳句大会の特別企画とのことでNHKホールで選者が選んだ二つの句を壇上にいる選者が鑑賞。最後の判定は判者=西村和子さんが行うというもの。選者の方は、井上弘美、小澤實、岸本尚毅、阪西敦子、高柳克弘、夏木いつき、星野高士、堀本祐樹(敬は省略です)。いずれもNHK俳句の常連、ソウソウたる顔ぶれ。句のお題は干支の兎で、冬の季語ですが、今回は季語として使わないでも良い、としているそうです。

赤の句   宇宙には雨は降らない階段に兎

白の句   涅槃図を飛び出しさうな白兎

選者さんの判定は赤白それぞれ四点ずつの同点。会場の拍手での判定も同点。判者の西村さんが「白」を取って決着。西村さんのコメントがよかったです。「声に出したときの効果を取りました(白が読みやすかった)。俳句に正解はありません」と。

ちなみに赤の句は神野紗季さん、白の句は西村麒麟さんの作でした。神野さんは日経・俳壇の選者ですが、この方の句はオモシロイです。

やはり「ディベート」よりも「句合わせ」の方がよろしいかと思います。

 

 

5月に新型コロナが五類に移行されてから、会食の機会が増えてきました。少人数のはモチロンですが、10人、20人、場合によっては100人単位の集まり(パーテイの様なもの)の案内も頂くようになってきています。有難いことです。

 

「あほ桐会」の集まりも回を重ねています。今回は名古屋市新栄にあるヤマザキマザック美術館で開催されている「八幡はるみ」展を見学しました。

  「八幡はるみ」さんは1956年生まれ。京都市立芸術大学で染色を学び、楮紙をベースにした染色の伝統的な技法に、ろうけつ染めや金箔の技法を加え、更に、近年ではデジタル技術も取り入れての創作活動を展開されているそうです。

  

素材も楮紙を使ったり木綿布であったり、染色技法に加えてシェイプド・ダイ、デジタルプリント、ドローイング、箔押し等々の混合技法とかで、色彩感覚が凄いこと、スケールが大きいことも含めて素晴らしいものでした。技法そのものは全く理解出来ていませんが少なくとも「工芸」は伝統をベースにした上でイロイロな展開があるということが実感出来ました。「陶芸」を齧るようになったから余計にそう感じるようになったのかも知れません。面白いものですね。

 

人の動きが活発になるとやはりまだまだコロナ感染に注意を継続する必要がありそうです。政府分科会の尾身会長が「新型コロナ、第九波が既に始まっている可能性」と発言したとか。

楽陶館での研究コースでは独自ルールで今でもマスク着用が義務付けられています。作業中は息苦しく感じますが、高齢者が多いことを考えれば妥当なルールなのでしょう。僕は感染経験者でワクチンも6回接種していますから、確率的には再度の感染は低い部類に入ると思っていますが、何が起こるか分かりませんし、何より人様に移してしまうリスクはあるでしょうから、基本動作だけは心掛けて徹底継続したいと思っています。皆さまも引き続きくれぐれもご自愛のほど。