クルルのおじさん 料理を楽しむ

百歳、万歳!

久しぶりに池袋のおばあちゃんと食事をしました。このブログで何回も登場して頂いていますが、今年の誕生日でおばあちゃんは満100歳です。前回のブログで書いた通り、10月の中旬に四世代で食事会をしてもらいました。おばあちゃん、娘二人(僕のカミさんとお姉さん)、僕たちの長女、次女とそれぞれのダンナ、その子供たち(おばあちゃんの曽孫たち)=たかとクン、アラタくん、サクト君、あゆむクンが全員集合です。この時も、孫たち(僕の長女、次女)が驚くほど食欲が旺盛であったらしいですが、今回の食事会でもそれを目の当たりにして逆にこちらが元気付けられるほどでした。

 

この日の食事会は池袋駅の西口にある百貨店の食堂街にある有名な小籠包のお店。池袋には大きな二つの百貨店があります。面白いことに西口にあるのが東武百貨店で東口にあるのが西武百貨店です。最初(結婚する前)、耳にした時は”これは江戸前のギャグかいな”と思ったほどでしたが、話を聞くとそれはそれはチャンとした明治以降の長い経緯があるそうです。

お店の名前は「鼎泰豊(ディンタイフォン)」と言うのですが、このお店に来るお客はほぼ100%「小籠包」を頼みます。僕たち(おばあちゃんとカミさんとお姉さんの四人)も前菜に「小籠包」二人分を注文して他の料理を注文しました。最初に出された「小籠包」を四人でシェアして食べた時、おばあちゃんから「美味しかったわ、もう無いの!?」と追加の催促がありました。既に次のお皿が出始めている処でしたから、注文した料理(が沢山あること)を説明したのですが「おいしいから『小籠包』ももう少し食べたい」と。一同、驚きながらも喜んで追加二人前を注文しました。

追加の「小籠包」をまた四人でシェアして、それ以外の料理にも手を付けました。青菜、海鮮、焼きソバ、チャーハン等を四人で少しづつシェアして頂きました。もちろん、僕がかなり多めに取っていたと思いますが、おばあちゃんは娘二人に引けを取ることなく、ほぼ同じ量を完食していました。

話には聞いていたものの改めて健啖家ぶりを目の当たりにしてビックリするやら感心するやら、嬉しい限りでした。

 

この前日は、アラタくんの運動会を見学してから長女宅で食事をしたのですが、その時にもおばあちゃんの話題になりました。10月の食事会の時に、おばあちゃんから「たかとクンとアラタくんの学校の教科書を見てみたい」と注文があったそうです。二人とも教科書は教室に置いたままなので困ったそうですが、たまたまアラタくんが国語の教科書を家に持ち帰っていたので、それを食事会に持参して見せたそうです。”最近の教科書は随分と写真と絵が多いのねえ、これで勉強になるのかしら”というのがおばあちゃんの感想であったとか。

そもそも100歳になって今の小学生の教科書に関心を持つかいな!。そして、こんな感想がサラッと出てくるのが面白い。「好奇心」というのが老けないための大切なファクターであるとよく言われていますが、「自然な(自然に湧いてくる)好奇心」が凄いなあ、と改めて感心しました。

11月にはこのメンバー(おばあちゃんとお姉さん、僕たち夫婦の四人)で鳥羽、伊勢・志摩を二泊三日の旅行に行く予定です。どんな展開になるものやら楽しみになってきました。百歳、万歳!、おばあちゃんに感謝です。

 

 

NHK俳句です。10月第四週。選者は高野ムツオさん、引き続き「句会」です。メンバーは俳人の方がお二人、相子智恵さんと板倉ケンタさん。ゲストは伊集院光さんと中西アルノさん。伊集院さんは最近、俳句の本を上梓したそうです。今週の兼題は「虫」。得点の多い順です。

四点   虫螻や百舌鳥の嘴から見たこの世   伊集院光   (虫螻=むしけら、百舌鳥=もず、嘴=「くちばし」ですが「はし」と読む)

「後輩の売れない芸人、鬱になり芸人を諦めた。やっと元気に明るくなったと思ったら、交通事故で死んでしまった」。その後輩のことを詠みたかったと。ドキッとする大迫力の句でした。ムツオさんが上五を「虫螻が」とした場合の講評を丁寧にしてくれていました。よかったです。

四点   虫が虫食ひうつくしき夜は来り   板倉ケンタ   

「うつくしき」という言葉(俳句では直接的すぎる)の是非が話題になりましたが、この場合はこの表現が大変に生きている、との講評でした。僕もそう思いました。

三点   月出よ月よ出でよと虫すだく   高野ムツオ

「すだく」=「集く」=集まっている(集まって鳴いている)と言う意味だそうです。

三点   足早に自転車押して虫の闇   中西アルノ

(書いていないが)「帰り道」の景色が表現されていると講評されていました。

一点   一声を躓く虫よ聞いてやる   相子智恵   (躓く=つまずく)

一声は「ひとこえ」「いっせい」の両方に読める由。

ムツオさんが全体講評の中で「『虫』をテーマにこれだけ広がりのある句が詠まれて大変に良かった」と。僕もそう感心しました。

特選三句です。句会で時間がいっぱいで講評されないのがやや惜しまれます。

一席   全島の停電中の虫時雨

二席   虫の音や厩舎に睡る競走馬

三席   虫の秋地球高速回転中

 

駄句です。

   気がつけば季節は移り虫の声   孔瑠々

 

 

水墨画クラブの活動です。「柿」に挑戦しています。11月に展示会があるのでそれに出品したいと。前回8月末の展示会以降、先生の体調が余り良くない状態で、会長さん初め上級者の方々中心に会員相互に講評をしながら活動を続けています。毎回、テーマを決めて宿題があるのですが、皆さん、サラリと熟されていて、僕一人、数周遅れて作品作りをする状態が続いています。

 

 

「柿」は最初、静物画の「柿」を練習していたのですが、見本があまり良い作品でなかったこともあってか先輩から厳しい指摘を頂きました。「基本の写生が出来ていない。実際の柿の枝、葉、実をちゃんと観察するべき」。その先輩の作品をお借りして模写して見たり、たまたま園芸の仲間の家に柿の木があって、その柿の枝、葉、実を観察、鑑賞したり、この一か月ほどは「柿」と格闘しておりました。

この写真の作品は先週末(10月27日)に仕上げたもの。自分ではこれで精一杯です。いま、先輩諸氏に講評をお願いしています。落款をどの辺りに押せば良いのか、これも自分では判断出来かねているので、とりあえずは紙片に印を押したものを作品の上に置いてアドバイスを求めています。

明日、名古屋の隠れ家に戻ったら、急いで、裏打ちをして額に入れなければ。11月3日が作品搬入です。裏打ちも初めての作業なので結構ストレスが溜まっています。”楽しまなければ”と思いつつも、とほほ・・・ですね。

 

オマケです。密かにお抹茶ブームです。僕が名古屋で「お茶とお花の会」に顔を出しているのを聞きつけて(僕がおしゃべりしたからですが)、カミさんのお姉さんが自分が世話役をしている「秋の茶会」に誘ってくれました。おばあちゃんとの食事会の日の朝、池袋コミュニテイカレッジ主催の大本山護国寺「秋の茶会」にカミさんと一緒に参加してきました。池袋の隣の駅が護国寺大隈重信さんや山縣有朋さんのお墓がある有名なお寺です。変わったところ(失礼)では極真空手大山倍達さんのお墓もあります。「茶会」初心者、全く初めての人も何人か参加しているグループの一員として気楽に参加しました。駆け足でしたが、裏千家表千家遠州流のお点前を楽しんで(?)来ました。

僕がこの茶会に参加したことを聞いておばあちゃんが喜んでくれました。帰りには抹茶を持たせてくれて家に帰ってからカミさんにお茶を立ててもらいました。「やってみなさい」と言うので見様見真似でやってみたら意外と上手く出来たように。美味しく頂きました。陶芸でもう一度”抹茶茶碗”に挑戦して見ようと思い始めてます。