クルルのおじさん 料理を楽しむ

陶芸作品、その5.

今年は11月8日が「立冬」でした。「暦のうえでは冬になるけどまだ秋の気配が云々・・・」というのが定例の挨拶の様に思いますが、11月3日からの三連休、この時期としては異例の暑さでした。4日は昔の(現役時代の)お友達と名古屋でゴルフをしましたが、全員、半そで・夏ズボンのスタイル。それでも気持ち良く薄っすらと汗さえかくほどでした。5日には全国各地で史上最高気温、7地点で30℃以上の真夏日となったとか。名古屋市は26℃でした。

今週末から来週にかけて、気温は低下するとのことです。「極端な寒さでなく平年並みに戻る程度だが、高温続きだったため体験的には寒さを覚えるかもしれない(日経、11月8日)」そうです。風邪には注意したいものですが、この後、冬にかけ高温傾向は続くそうです。「”エルニーニョ”はピークを迎えている⇒西日本中心に比較的気温の高い冬になりそう。”インド洋の「正」のダイポールモード”が続いていて暖冬傾向に拍車がかかる可能性がある(同、11/8)」とか。気象用語も次から次に新しい言葉が出てきて、その度に温暖化が進んでいる様に感じます。

11月5日(日曜日)の日経・文化欄に作家の新井素子さんが「秋はどこへ行った」というお題で寄稿していました。「今年の夏は暑かった。最近は毎年この言葉を口にしている・・・今年は特に暑かった」「今が『何月』なんだか、暦的には知っているけれど、感覚的には判らなくなっている」「地球温暖化、これ本当に考えなきゃ。だって、ホントに変なんだから」。全く同感ですねえ。

 

楽陶館、研究Bコースの最終回の作品が焼き上がりました。僕の記録として記載してます。お付き合い頂ければ嬉しいです。

 

  

右;今回のメイン、大皿。直径24㎝。過去最大の大きさで、かなり薄く削ることが出来ました。持った時のバランスも良し。施釉は黄瀬戸。仲間の一人(熟達者)が以前から黄瀬戸の大皿を何回も作っていたのですが何時も”いいなあ”と憧れていました。素焼き棚に置くときに表面にキズを付けたのと黄瀬戸が流れたのがやや残念ですが自分では大満足しています。

 

  

タタラ、手作りの小皿、丸皿。施釉は白マットに透明の二重掛け。施釉後、乾燥に時間が掛かります。日常の食事に使えそうです。満足。

左;15㎝Ⅹ10㎝。施釉前に青呉須で、水墨画の先生が練習用に魚の絵を描かれていたのを真似しました。線がスムーズに書けません。

右;直径9㎝。鬼板でフクロウを描きました。施釉は同じ。

  

クルルの剣山と受け皿を一体化しました。水を入れた時に剣山の下に水が流れてくれるように剣山の底と受け皿の間に台を付けました。施釉は青磁を上下両方向から、天目と瑠璃を左右から。それぞれ二種が二度掛けになって合計5色(になっているはずなのですが)。さっそくに花を活けてみました。これも満足してます。

大皿以外は残り物の粘土を使ってやっつけ仕事で作陶しました。やはり仕事がザツですねえ。チト反省しています。

 

研究Bコースで作陶した大皿三枚を並べてみました。左上、9月の作品。左下、10月。右が今回。手に持った時の重さ、バランスは今回のが一番しっくりするので良かったです(進歩しているぞ!)。

11月9日、作品のピックアップに楽陶館に行きました。この時に次回の研究Ⅽコースの当選発表が掲示されていました。仲間の一人が落ちてしまいました。残念(まだ辞退者による繰り上げの可能性は残されていますが)。Ⅽコースは12月14日から3月14日までの12回。改めて抹茶茶碗に挑戦したいと思ってます(大皿にも、ですが)。



NHK俳句です。10月の第五週です。久しぶりに再放送ではなく夏井いつきさんの登場です。「発想力を鍛えるドリル」。いつきさん、そして司会の柴田さん、(いつきさんの)長男の家藤さん、アンジェリーナ1/3さんが全員ジャジー姿で登場して「発想のトレーニング」。その1.「俳句大喜利」。

   胡瓜もみ○○○○匂いしてあはれ

○○○○に何が入るか発想のトレーニング。「線香の」「鉄気(かなけ)の」「星死ぬ」「実家の」イロイロな発想が出ていましたが、元の句は「蛙の」、川端茅舎の句でした。

その2.凡人脱出マップ。9月の放送での季語「秋刀魚」の連想ワード=「七輪」を詠った句は287句あったそうです。これを季語(第一キーワード)から第二キーワード(連想ワード)⇒第三キーワードに展開、分類していく(秋刀魚⇒七輪⇒焦げ、爺ちゃん、等々)。「秋刀魚」と「七輪」の脱ボン句は、

   タクシーより七輪と秋刀魚六匹

テキスト11月号の入選句の欄で、この句は「佳作」に取られていました。

テキストには「秋刀魚」⇒「煙」が連想ワードの一番であったと。この類想での脱ボン句、

   べらぼうに煙出さうな秋刀魚選る

 

その3.実践編。「氷」の連想ワード=類想を皆さんが出し合って、それを頭に入れながら実際に投句するということに。11月17日が締め切りになっています(放送は1月7日)。どうなりますやら。

 

11月第一週。先生が夏井いつきさん、アシスタントは長男の家藤さん、それに司会の柴田さんで。兼題は「七五三」。例によって連想ワード、類想類句を紹介。「七五三」⇒「晴れ着」⇒「着くずれ」で「着くずれ」を取り合わせたボン句の紹介。全ての句で「晴れ着」を省略していることを評価していました。半ボン句には

   笑顔出た頃に着崩れ七五三

「晴れ着」「写真」の言葉を使わずにその情景を描けていると。面白いと思いました(これが”半ボン”と言うレベルの高さ)。「季語の力を信じる」というのが今週の解説の眼目となりました。特選六句の一つ、

   家で転ぶ家出て転ぶ七五三

この季語「七五三」を「敬老日」「受験の日」「春の雲」「秋の暮」にそれぞれ置き換えてみる。多少、こじつけの様な感じもしましたが、それぞれの情景は頭に浮かんでくるようです。確かに「季語の力」というものが実感させられます。これ以外に面白いと思った特選句です。

   名に小さくルビ足す祝詞七五三

   袂から玉砂利二つ七五三

   ああそこで砂利と遊ぶか七五三

いつきさんの解説、説明が絶好調になっています。面白いです。

 

 

おまけです。名東区の「ふれあい生涯学習センター『まつり』」。

  

右が学習センター。学校の教室のような部屋、会議室、美術室、調理室、体育館等があります。陶芸クラブ、水墨画クラブはこの施設を利用しています。クラブの作品を展示しました。

  

左;鉢。クラブに参加してから二回目の施釉作品。6月~7月ごろに作陶したもの。まだロクロに手こずっていました(訂正、今でも手こずっています)。織部と透明の二重掛け(だと思う)、色がキレイに出たので嬉しかったです。先輩が出品しなさいと言ってくれたので喜んで出させて頂きました。展示するというのは大変な励みになります。

右;「柿」です。額に入って「馬子にも衣装」。こちらも展示して見て頂ける場があるというのはホントに有難いものです(作るのはシンドイですが)。先輩諸氏の作品と並べてみると自分の拙さが良く分かるようになってきました。

 

おまけのおまけ。

土偶を読むを読む」、縄文zine編、文学通信、2023年6月第二版第一刷、を千種図書館で借りて読みました。ドラゴン先生が「いずれこういう本が出版されることになるであろう、と思っていた」と言っていたのに刺激を受けました。僕が「土偶を読む」を読んで喜んでいた時に、先生からは「あの本は面白いが”トンデモ本”という見方が多い」との指摘がありました。学術的な価値、専門知・知識に敬意を表している先生ならではの見識でした。この「読むを読む」はフェアな内容であったと思いますが、本の帯には例によって過激な言葉が踊っていました。

「サントリ―学芸賞受賞作、養老孟司氏推薦、巷で話題の本を大検証・・・皆目、見当違い・・・土偶の正体を解明した?そんわけあるかいっ!」。

研究成果の裏付け、検証が出来るかどうか、学術書として査読に耐えられるかどうか、更には、恣意的な資料の選択、等々イロイロ多々問題含みのようです。茅野市尖石の縄文考古博物館長さんが対談のなかで「(来館者からの質問に対して)『面白い着想ながら、あくまでも仮説の一つ、検証をしていく必要があろう』とやんわりと回答している」との対応振りが面白いと思いました。縄文zine=望月昭秀さんの「終わりに」に記載の「事実に基づかないモノは行き止まりになる(底が浅い)」という言葉は重たいように感じました。「土偶を読む」の著者=竹倉さんが一発屋で終わってしまうのか、地道な研究を続けて次の展開につながるのか。学術的な論争にはならないのでしょうが、縄文フアンの一人としては興味のある処です。