クルルのおじさん 料理を楽しむ

名古屋の年末

名古屋の隠れ家で年末年始を過ごすことになりました。初めてのことです。長男のお嫁さんが体調悪くして入院することになり、お嫁さんのお母さんは早くから年末年始は里帰りする予定を組んでいたので、急遽、僕のカミさんが助っ人で名古屋に来て、小雪ちゃん、司くんの世話をすることになりました。カミさんはお嫁さんのお母さんと入れ違いに12月28日に名古屋に来て長男のマンションに寝泊まりしています。

神奈川の自宅用に頼んでおいたおせち料理セットを隠れ家に転送してもらったり、頂きモノの果物、野菜とか、名古屋に滞在中の衣類等々を宅急便で送る手配をしたり、カミさんの方もバタバタしたようでした。

幸いに僕の隠れ家と長男のマンションは地下鉄の駅一つだけの近い所なので、僕がお手伝いに行くのにも便利です。30日、31日は僕もお泊りに行くことになっています。長男は勤務医で、年末から年始にかけて宿直勤務が何日か入っているため。年末年始でも働いている郵便配達の方、地下鉄・電車の運転手の方等々、日常のインフラを維持して頂いている方々は大変だと思っていましたが、勤務医さんもやはり大変な仕事のようです。皆さんに感謝、感謝です。

 

毎日の新聞広告を見ていると年末の大売り出しの広告がたくさん入っているのに改めて驚きました。スーパー、各種専門店はモチロン、普段は目にしたことが無い柳橋中央市場の広告まで。「一般の方、大歓迎。少量でも卸価格!」と。「鮮度抜群」「品数豊富」「卸価格!」が歌い文句。僕の理解では普段は土曜日だけが一般の方の入場も許可されている市場(いちば)です。一、二度、見学方々冷やかしに行って、保存出来るもの、日持ちするものを買ったことがあります。単身者には量が多いのがネックになりますが、活気があって楽しくお値打ちの食材の買い物が出来たことを覚えています。

昨29日、何かオモシロい食材があれば、と足を運んでみました。柳橋中央市場名古屋駅から近い、ミッドランドスクエアのすぐ裏(東側)にあります。東京で言えば八重洲に築地の市場があるようなものかと。10時頃に到着したのですが店によっては既に完売状態。それでもお客さんは大勢いてごった返していました。確かに広告にも「売切次第終了」と書いてある。カニ、エビ、マグロ、飛騨牛等々、高額の大きなブロックものが飛ぶように売れていました。何か買って帰ろうと思いましたが、手のかかるものは嫌がられるだろうと。プラプラしていると場内食堂でお寿司パックを売っていました。

 

  

 

司くんはまだお寿司は食べないようですが小雪チャンはマグロ、ホタテ、イクラ、ネギトロなどは食べると聞いていたので、このお寿司パックを買って長男マンションへのお土産にしました。結果、大好評。さすが柳橋の生鮮市場、久しぶりに美味しい握り寿司を堪能することが出来ました。長男は嫁さんのお見舞いに子供達と一緒に行ってきたそうで「元気を取り戻していた、子供達も喜んでいた、本人も子供達の顔を見て更に元気を貰っていた」と喜んでいました。長男もお嫁さんが元気でいてくれることの有難さを再認識した様子。

 ”そう言えば、カミさんは重い病気にかかったり入院したりしたことは無かったなあ。僕は全く何もイエのことをしなかったなあ" と昔を振り返ってしまいました。長男とややシンミリと話すなかで「無事これ名馬」と口が滑り、横からカミさんに睨まれました。「最大級のホメ言葉(のつもりである)」と言い訳しておきました。感謝するしかないですねえ。

 

 

NHK俳句です。本年最後の番組です。第四週は「語ろう、俳句」で選者は高野ムツオさん、今回も「句会」です。メンバーは俳人の小野あらたさん、田中亜美さん、レギュラーの中西アルノさん、ゲストには芸人の古坂大魔王さん。懐かしいピコ太郎さんです。今週の兼題は「靴」、前回に続き無季語の兼題です。点数の多い順に、

5点   靴下の丸まっている暖炉かな   あらた

4点   向き合っている靴と靴虎落笛   ムツオ

3点   凍土踏み焦土を踏みし靴遺る   亜美

3点   陽だまりの冬菫や靴は新しき   アルノ

0点   冬の靴雪踏みしめる無音音   大魔王

という結果になりました。

「靴下」の句はアルノさんが「日常の些細な”アルアル”を詠めている」と「特」、他の方も全員「並」を付けて取っていました。作者のあらたさんが「NHK俳句は『可愛らしさ』が足りない、と感じていた。小さくて可愛い句を作りたかった」と解説。やはりプロの俳人は凄いなあ、と感心しました。それにしても「あらた」さん、良い名前ですね。

ムツオさんの「虎落笛=もがりぶえ」、大魔王、アルノさんは知らなかった言葉だったと。亜美さんの句、ムツオさんから「主張し過ぎている。しかし重いテーマを17音で表しているのは凄い力量」と。アルノさんの句、「冬菫や」の「や」がプロ俳人から評価されていました。「中七の『や』」というそうです。

大魔王さん、0点でやや寂しそう(悔しそう)でした。「無音音=むおんおん」、無音という音(おと)を表現したかったと。ムツオさんから「『冬』、『雪』の重複」、さらに、あらたさんから「踏みしめる、と書けば”靴”も不要になるかも知れない」と鋭い講評がされていました。今までの句会で「0点」は初めてのこと。最低1点は付くようにムツオさん辺りがこころ配りしているのかと穿った見方をしておりましたが、そんなことは無さそうでした。今回も大変に楽しい濃い内容であったと思います。

 

特選三句です。

一席   新しき雪靴まづは手を入るる

二席   人形のよごれぬ靴よ雪催   (雪催=ゆきもよい)

三席   ストーブの前に家族の靴揃ふ

 

 

今日30日の午後から二泊三日で長男のマンションにお泊りに行きます。カミさんが子供達の世話、家事をするのをお手伝いに行くのですが、気持ちは単に小雪ちゃんと司くんと遊ぶために行く様なもの。紅白歌合戦は見れないかも知れません。隠れ家で録画しておこうかと思います。

5年日記の昨年のところを見ると「(大晦日の)夜から熱っぽくなった」との記載がありました。苦しい年明けでした。

新年は7日が「おさらい会(ピアノの発表会)」です。今回は元気に「おさらい会」を迎えたいと思います。長男のお嫁さんもその頃には完全回復していることでしょう。今回のおさらい会には4名が登場予定になっています。緊張が増します。お泊りの時にも小雪チャンのピアノを借りて練習しなきゃあと。

 

おまけです。

  

井上先生の作品を額に飾りました。彩色している作品もあります。『新年を寿ぐ』に相応しい、晴れやかで良いですね。裏打ちをしていません(皴がチト気になります)。改めて裏打ちの練習をしてから失敗しない様に先生の作品の裏打ちしてみたいと思います。

 

今年一年、お付き合い頂きありがとうございました。皆さま、くれぐれも健康にご留意され、お元気で新年をお迎えくださいます様に。